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リニューアルした SmartHR ロゴの作り方

こんにちは!デザイナーの渡邉です。

8/8にSmartHRのロゴをリニューアルしました!

以前にもOSSのロゴ作成に関してのブログを書きましたが、今回もまたどのようにリニューアルしたのか、その裏側をご紹介します。

これからロゴをリニューアルされる方のご参考の一つになれば幸いです。

ロゴデザイン リニューアルの背景

サービスの成長にあわせてリニューアル

SmartHRの公開から約1年半。プロダクトの成長に伴い、ユーザー企業の規模・業種も一気に拡大してきました。

最近では1,000〜10,000名規模の企業さまでの導入も増え、業種もITだけでなく、飲食、アパレル、宿泊、医療、寺社仏閣など幅広い業種の企業さまに利用いただくようになりました。

ありがたいことに、SmartHRを取り扱っていただくメディアも増え、ロゴの用途も多様化し、当初は想定していなかったような状況にあります。

この成長に伴う環境の変化に最適に対応するために、ロゴをリニューアルすることになりました。

どうやってできた? <ロゴタイプ編>

ロゴタイプの方針

この分野のマーケットリーダーとして、「安心・信頼感」のキーワードに、安定感のある力強いデザインにすることを方針としました。

また、これまでマーケティング・PRでロゴを使う際に、線が細く目立たないことや、他社と連携してロゴが並んだ際に、SmartHRのロゴが細すぎることでバランスを取りづらいということがあり、力強いデザインにするということは重要なポイントでした。

他社のロゴと太さを比較してみた

現在のロゴはいったいどれくらいの太さなのか、他社ロゴと比較してみました。

めちゃめちゃ細すぎでした。。。

よくこれまで戦ってきたな・・・旧ロゴGJとしみじみ思います。。。

メディア掲載時に他社ロゴと並ぶことを考慮し、この表の中での9〜10くらいの太さを目指すことにしました。

ベースフォントの選定

今回はより多くの方に認知・認識していただけるように読みやすさを重視していいたため、安定感を求めて、ロゴタイプの太めのベースフォントをリストアップ。

その中からさらに「文字として読みやすくシンプルな形状」を基準に絞りました。(フォントの検証-1)

図形的な要素がシンプルに見えるポイントと考え、これらのフォントの中から適切と思われる「S」と「martHR」をピックアップし異なるフォント組み合わせてベースの参考にしました。(フォントの検証-2)

調整

ベースができたら、太さ・カーニング・角Rのサイズを検証します。

さらにそこから形状の最終調整をします。

これらの過程を踏まえて、新しいロゴタイプが完成しました。

どうやってできた? <シンボルマーク編>

シンボルマークの方針

SmartHRの特長となるキーワードを挙げ、そこから考えられるモチーフを検討します。

モチーフの検討

どんな形ができそうか、サービスをどう伝えるべきか、どう見られるべきか、を検討しながら、紙の上でアイデアを実験していきます。

紙に起こしたアイデアの中から、 illustrator 上でマークとして成立するのかの検証をしつつ、モチーフ使ってさらに新しい形の実験をしていきます。

出来上がってきた中から可能性のありそうな候補を、先に作成したロゴタイプと組み合わせた状態でバランスもみながら確認していきます。

モチーフの制作意図や形状に関して社内のメンバーと議論し、このマークを選びました。

制作意図

SmartHRの「S」をモチーフに、これまでのロゴが表していた“自動化“のニュアンスに加えて、握手を思わせる形を採用し“つながり“を表現しました。

“つながり“を表現したのには

「会社と従業員をつないでいくサービス」 「周辺領域のサービスとAPI連携等でオープンにつながっていくサービス思想」

という2つの意味が込められています。

形の検証

モチーフのベースが決定したので、ロゴタイプの時と同様に、ロゴタイプとのバランスをみながら線の太さと角Rなど形状の検証していきます。

概ね仕上がったところで、形状の最終調整を行います。

黄金比率でブラッシュアップ

半端な形状を整えるために普段グリッドを用いて調整していますが、今回はそこに加えて、黄金比率を用いてブラッシュアップを行いました。

黄金比は、人間が美しいと感じる比率として用いられ、デザインに取り入れることでバランス良く調和のとれた構図となる、とのことです。

有名なところでは、AppleのリンゴマークやTwitterの鳥のマークは黄金比を用いて作られているそうです。

<参考>黄金比って何?デザインに取り入れたい5つの重要ポイント

合わせてみました。

!!!

なんと、奇跡的に黄金比を用いたスケールがぴったりはまりました。

このスケールに合うように調整したところ、全体のバランス「S」マークが若干細く見えてしまったため、ここはスケールから外して、わずかに太く調整しています。

この調整をもって完成です。

仕上がったロゴを初めの表に入れてみると、良い感じに力強い太さになっていました!

完成

今後、スマートフォンアプリに対応した時のことも考慮し、アプリアイコンとしても使うことも想定しています。

終わりに

リニューアルしたSmartHRのロゴの作り方をご紹介しました。

形が決まらずじわじわと過ぎていく時間にプレッシャーを感じながら、これまでのSmartHR、これからのSmartHR、ロゴの持つ課題、形の美しさ、など多くの情報をまとめて形にしていく体験は、やりがいと達成感のあるデザイナーらしいとても良い経験となりました。

新しいロゴには順次変更していく予定です。

これからも新しいロゴ共々、SmartHRをよろしくお願い致します!