SmartHRでは、2026年入社者を対象に「新卒1期生」の採用を行っています。
この夏、会社理解を深めていただくためにプロダクトエンジニア職向けのインターンシップを開催しました。
この記事では、インターンシップの概要と、参加者・メンターの声を紹介します。インターンシップの優勝チームに後日オンラインでお集まりいただき、感想を伺いました!
夏インターンシップの概要
インターンシップは全4日の行程で開催。以下のテーマ、スケジュールで行われました。
テーマ
- テーマ:キャリアマッチングアプリケーションを開発せよ
- 概要:部署・部門が欲しい人材と個々の従業員がやりたい仕事をつなぐ社内プラットフォーム(社内異動システム)
- 参加者:25名
- 場所:SmartHR 東京オフィス
スケジュール
1日目
- オリエンテーション
- アジャイル講義
- 紙飛行機ワーク
- 課題発表
- 開発作業(PBI作成、メンターレビュー、デザイン・設計)
- 夕会をして終了
2日目
- 朝会からスタート
- 開発作業
- 随時、ユーザーヒアリング
- 夕会をして終了
3日目
- 朝会からスタート
- 開発作業
- 途中でスプリントレビュー
- 随時、ユーザーヒアリング
- 夕会をして終了
4日目
- 朝会からスタート
- 開発作業
- 成果プレゼンテーション
- 講評・優勝チーム発表
- 懇親会(4日間お疲れさまでした!!!!)
優勝チームと社員で後日座談会を開催!インターン、どうでした?
楽しかったインターン
──本日は優勝チーム「ちゃってぃー」のみなさんとメンターのrockさん、インターン企画担当のshinokuさんにお集まりいただいてます。ちゃってぃーのみなさん、改めましてインターンへのご参加ありがとうございました!本日はざっくばらんに感想をシェアいただきたいなと思っています。よろしくお願いします!
一同:よろしくお願いします!!!!!!
──まずは率直な感想をいただければと思います。インターンはどうでしたか?
緑川:楽しかったです。一言目はそれですね。僕はもともとハッカソンが好きで、今回も短い期間で開発をがっと進められて楽しい体験でした。
妹尾:楽しかったです。個人開発では扱わないようなテーマに挑戦できて、4日間でなんとか発表まで持っていく経験もできてよかったです。シンプルに優勝できて嬉しかったですね。
牛田:楽しかったです。僕はこういうハッカソン形式は初めてでしたが、初めてにしては健闘できたかなと。自分のチーム以外にも優秀な参加者が揃っていて刺激になりました。
伊藤:楽しかったです、みんなと一緒ですが(笑)。僕が参加した中では、学生同士でチーム開発を進めるインターンはあまりなくて貴重な体験になりました。お陰でこれまであまり触れてこなかった領域にも触れることができました。僕の場合、バックエンドの開発やデータベースの設計はあまり経験がなかったんですが、インターンを通じて興味を持ち、調べたり手を動かしたり新しいアクションを起こせています。SmartHRのインターンに参加して人生変わったと思います。
──なんてうれしい感想。メンターを務めたrockさんはいかがでしたか?
rock:率直にすごく刺激を受けました。個々の能力はもちろん、チームワークも素晴らしかったです。言うことがほとんどなくて、僕の様子を見に来た上長に「rockさん、サボってんじゃない?」と言われたくらいです(笑)。
緑川:結構頼ってましたよ(笑)。精神的な支柱でした。
伊藤:進め方で致命的にミスりそうな時、いつも軌道修正してくれてありがたかったです。基本的には僕たちに任せてくれて間違えそうになったら正してくれる、いいメンターでした。
馴染みのないテーマへの挑戦
──夏インターンのテーマは「キャリアマッチングアプリケーションの開発」でした。まず、企画担当のshinokuさんにテーマを設定した背景を聞いてみたいと思います。
shinoku:今回、社員一人ひとりのキャリア観と、会社の各部署の人材ニーズを可視化しマッチングすることに挑戦していただきました。要は、社内異動システムですね。このテーマを考えた時、実は僕自身が自分のキャリアに悩んでいて。僕の場合は、周囲の助けもあって前向きな社内異動を実現することができましたが、人の力で解決するには限界があるし、システムの力でこの負を解消できないかと考えたことがきっかけです。社内のキャリアマッチングは社会人になって初めて体験することなので、学生のみなさんの解像度がどこまで上がるか不安もありましたが、それは杞憂でしたね。短期間で完成度の高いアウトプットが仕上がり驚きました。
──みなさんは今回のテーマ、いかがでしたか?
緑川:キャリアに悩む社員と異動を検討する人事のそれぞれの思考を辿って、2種類のプロセスを考えられたのは面白かったです。
妹尾:普段向き合わないテーマだからこそ、これまでの価値観や開発経験に左右されず、全員がゼロからスタートできました。実際に就職してからも自分にとって未知のドメインの課題を解決することは発生すると思うので、一足先に経験できてよかったです。
伊藤:馴染みがないからこそ、ユーザーヒアリングを通じて丁寧に解像度を高めながら開発できました。SmartHRの人事の方にヒアリングする中で、企業理解も自然と深まってよかったです。
牛田:それはあった。HR領域のソフトウェアを開発する時にはどんなことを考える必要があるのかだけでなく、SmartHRへの理解も深まりました。一つリクエストするとしたら、ソフトウェア以外の解決策も考えてみたかったです。今回は解決策がソフトウェアに限られていたので。
肝はスプリントレビューとユーザーヒアリング
──4日間の開発プロセスを通じて、どんな発見や学びがありましたか?
牛田:情報共有の時間が、朝会・夕会の2回あったのは新鮮でした。そのお陰でチーム内の情報連携がスムーズにできて、全体的な方向性を定めることができたと思います。
rock:実際にSmartHRのほとんどの開発チームで、開催時間はそれぞれですが朝会か夕会を毎日行っています。中には両方行っているチームもありますね。チームのコンディションを確認し、停滞しているタスクがあればヘルプに入って全体の開発速度を維持できるなどメリットがあります。このチームは朝会・夕会をすごく上手に使ってましたね。
緑川:朝会と夕会の存在は大きかったですね。また、作業スレッドでWOL(Working Out Loud)を実践したことでタスクの透明性も高まりました。あとは、ユーザーヒアリングを随時行ったことで、ユーザーの寄り添った開発ができたと思います。
妹尾:ユーザーヒアリングをしながら開発を進められたのはよかったですね。軌道修正もできたし、大事なプロセスだと思いました。
shinoku:一般公開前の機能を限られたユーザーに提供してフィードバックをもらう、というプロセスは実際によくあります。インターンを通じて体験いただけてよかった。
伊藤:企画後の設計をちゃんと行えたこともよかったです。僕は個人開発のときには設計をそこまで詳細に行いません。今回、設計まで行ったことでバックエンドとフロントエンドの意思統一もうまくいった印象があり、やってよかったなと思います。
──4日間のプロセスについて企画者の意図も聞いてみたいと思います。shinokuさん、大事にしたことや狙いなどをお話しいただけますか?
shinoku:SmartHRでプロダクトエンジニアのインターンを行うのは2年目なのですが、昨年から大きく変えたのは、中間のスプリントレビューを入れ、ユーザーヒリングをより効果的に行えるようにしたことです。昨年は中間のスプリントレビューがなく、チームによっては中間の仮説検証が行われないケースもありました。今回は2日間のスプリントを2回行うスケジュールで、正直かなりしんどかったと思います(苦笑)。ただ、自分たちの仮説があっているのかを途中で確認できたことで、アウトプットはよくなったんじゃないかと。ハードだったと思いますが、みなさんの感想を聞いてやってよかったと思えました。
伊藤:実際に僕たちのチームは、スプリントレビューを経てかなり軌道修正しました。振り返って、ユーザーが求めるものと違うものを作っていたかもと思うとヒヤッとします。
shinoku:僕たちの企画の至らなさもあったと思います。その中でも、このチームはかなり大胆に軌道修正をしていて感心した記憶です。
牛田:僕たちは、全チームの中で一番早いタイミングでスプリントレビューを入れました。レビューを設定することで自動的に締切が設定されて、いい意味で焦ることができました。またレビューで人事の方にプロトタイプを見てもらい「ここを押して、ここに遷移するのはわかりにくい」など情報設計へのフィードバックもいただけて、その後の設計で役に立ちました。
妹尾:ヒアリングはやろうと思えばいつでもできる任意のプロセスでしたが、レビューは絶対に必要なプロセスだったので、たしかに締切効果もありました。
緑川:中間レビューとヒアリングを経て作るものがかなり明確になりましたね。
抜群のチームワークの秘訣
──このチームは、チームワークも特によかった印象です。振り返って何が作用したと思いますか?
緑川:ペアプロはすごくよかったと思います。最初のタイミングでどう開発していくかの意思共有ができました。
牛田:たしかにペアプロはめちゃくちゃよかった。初期の段階で合意をとることの大事さを実感しましたね。あと、みんなコードを書くのもキャッチアップも早いなと思いました。緑川さんと妹尾さんはRuby on Railsをほとんどやったことがなかったのに最終的にはバックエンドを進めてくれて、ありがとうございました!
伊藤:重複しますが、それぞれのできることを早い段階で共有して役割を明確にできたのはよかったです。担当するタスクも明確で、車輪の再発明をせずに済んだと思います。
妹尾:全体的にコミュニケーション量が多かったのはよかったです。チーム名の「ちゃってぃー(Chatty)」は「おしゃべりな」みたいな意味なんですけど、実際に結構ずっと会話しながら進められました。緑川さんはRuby on Railsをやったことがない中でしたが、ペアプロを1回やって、気づいたら色々できるようになっていて。結果的にバックエンドのリソースをほぼ全部持ってくれて助かりました。牛田さんはデザインをほとんどやってくれて成果物のクオリティが上がりましたし、伊藤さんはフロントエンドの開発が早くて。お互いにできないことはオープンに共有して、その代わりできることは素早く進めて、いいバランスでした。
rock:メンター目線では、みなさんの「素直さ」は際立っていました。技術レベルに関係なく、わからないことをフラットに質問し、回答することが全員できていました。
shinoku:とても安定感のある4人でしたよね。4日間って短いけれど、一方で長くもあって。だいたいの場合、2、3日目になるとすれ違いが生じてきます。このチームはそういうすれ違いもほとんどなかった。社会人になって、安定して何かをできる能力はすごく大事だなと思うんです。そういう意味で、この4人であれば1、2年の長期的なチーム開発もできそうだなと想像できるような安定感を感じました。
インターンを通じて感じた「SmartHRらしさ」
──今回のインターンを通じて感じた「SmartHRらしさ」はどんなところでしょうか?
伊藤:まず、テーマにSmartHRらしさを感じました。あと、SmartHR UIはめちゃくちゃ便利でしたね。SmartHR UIを使うことですべてのチームのアウトプットがSmartHRらしいデザインになっていて、デザインシステムを使うメリットを感じることができました。
緑川:大きく3点あります。まず、タスクにSmartHRらしさを感じました。次に、社員同士の仲がすごくいいなと。最後に、意識や意思の統一がすごくなされているところにSmartHRらしさを感じました。インターンを通じて、各社が属人性をどう解消しているのか知りたいと思っていたんです。ドキュメントを残したり担当部署を明確にするという方法はよくあると思うんですが、SmartHRの場合、その前提としてみんなの意識を揃えることで解消している印象があり、面白いなと思いました。
──たしかに、SmartHRではミッションやバリューの捉え方、開発スタンスが揃っていて、その結果、同じ方向を向けていると感じますね。牛田さんはどうでしょう?
牛田:アジャイルが普及していて、バリバリ働きたいITエンジニアにとってすごくいい環境だと思いました。インターンでは2日でスプリントを回してかなり大変でしたが、流れをイメージすることができました。実際には、1週間で1スプリントなんですよね。あと僕はお酒が大好きなので、退勤後にオフィスでお酒を飲めるのが嬉しかったです(笑)。最後にもう一つ、最終日にいただいた講評も印象的でした。個人的に優勝候補だと思っていた他チームの提案に対して、「なぜそれを選択する必要があったのかわからなかった」というフィードバックがあり、選択に対する説得力を大事にする会社だと感じました。
妹尾:アイデアの秀逸さやユニークさではなく「本当にそれが必要か」を判断基準にしていて、会社説明でもあった「技術志向ではなく、プロダクト志向の組織」という話と繋がっていると思いました。
shinoku:とても的を得ていると思います。このチーム(ちゃってぃー)が優れていたのは、一つひとつの機能に意図があり、一つのアプリケーションとして見た時の完成度が高かったことです。SaaSの開発においてユーザーの理想を実現しようとすると、アプリケーションの正解は一つの場所に収斂していくと思います。ただ、そこに”最短距離で行こう”としているのがSmartHRです。日々の開発でも「それって本当にいるんだっけ?」という会話はよくあります。一人ひとりのエンジニアが、「この機能ではなくこの機能を作れば、両方の課題も解決できるのではないか」といったことを考え、発信し、チームの合意をとって進めることが日常的に行われています。インターンでもその様子を感じとってくれていたら嬉しいです。
rock:なんだかんだビジネスとしてやっているので、ユーザーの課題を解決しながら、それが売上げに繋がる選択肢をとっていくことが一番理想だと思っています。直接的に売上げに繋がる機能もあれば、直接的ではないけれど自チームが作った機能が別チームが開発する機能でたくさん使われることで結果的に売上げに貢献する機能もあります。SmartHRは、外から見た印象以上にエンジニアのリソースもかつかつなので、その中で何を開発するかの取捨選択は非常にシビアに行われています。だからこそ、日々の仮説検証も大事ですね。
──みなさんの感想を聞いて、期待以上にSmartHRのことが伝わっていて感動しています。ご参加いただきありがとうございました。最後に、メンターと企画者のおふたりから一言ずついただけますか?
rock:今回のインターンが、実りの多い体験になっていたなら何よりです。今後みなさんは、エンジニアとして働くかもしれないし、もしかしたら違う道を歩むかもしれない。いずれにしてもバリバリ活躍されると思うので、私も負けないように頑張らないとと思いました。ありがとうございました!
shinoku:僕からは、ふたつあります。まず、SmartHRのインターンは運営がまだまだ不慣れな点もあったと思います。そんな中、運営の意図を汲んで完走していいプロダクトを作ってくれて、参加してくれた全員に感謝しかないです。もう一つは、rockさんも言っていましたが、みなさん本当に優秀で、こんなに優秀な新卒メンバーが来年・再来年には入社してくるという事実に、いい意味で危機感を覚えました。そういう刺激をもらえたことは、SmartHRにとって大きな財産になったと思います。ご参加いただき、本当にありがとうございました!
おわりに
SmartHRでは、新卒1期生の本選考をスタートしてします!
詳細は、新卒採用サイトおよび、「新卒1期生(2026年入社)プロダクトエンジニア」の求人をご覧ください。