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「日本の働き方を変えたい」SmartHRにジョインしたアジャイルコーチ、和田圭介さんに迫る

タイトル『「日本の働き方を変えたい」SmartHRにジョインしたアジャイルコーチ、和田圭介さんに迫る』と和田さんの顔写真

こんにちは。タレントマネジメントプロダクト開発組織のエンジニアリングマネージャー兼VPoE直下アジャイルコーチングユニットのチーフをしている長田(shooen)です。 2025年1月にアジャイルコーチングユニットに新たなメンバーがジョインしたので、今回はインタビュー形式で新メンバーをご紹介したいと思います!

まずは自己紹介をお願いします!

こんにちは、和田圭介です。これまでKDDIやトヨタ自動車などの大手企業で、新サービスの企画やプロジェクト管理、事業開発に携わってきました。約10年前にアジャイル・スクラムに出会い、それ以来、プロダクトオーナーやアジャイルコーチとして活動してきました。

最近は、大企業のアジャイル導入をサポートする傍ら、感情知性(Emotional Intelligence, EI)*1の向上を支援するコーチングにも注力しており、副業として本の翻訳や企業向けの導入支援も行っています。

アジャイル・スクラムとの出会いはどのようなものだったのですか?

KDDIでは長らくIoT(Internet of Things)関連の仕事をしていたのですが、2012年にクラウド企画開発の部署に異動しました。その部署にGoogleから藤井彰人さんというマネージャーが転職してきて、部全体でアジャイル開発を導入することに。そこで、私はスクラムチームのプロダクトオーナーを任されました。約10年前の2014年頃の話です。ある日突然、小さな会議室でエンジニアと一緒に働くようになり、チームとして新サービスのアイデアを考えるようになりました。それがアジャイル・スクラムとの出会いでした。

初めてのスクラム、プロダクトオーナーをやってみてどうでしたか?

一言で言うと、「楽しかった」です。

それまで、仕事と言えば、書類の作成や、社内外との交渉や調整が中心で、多くの人を巻き込む一方、実際には一人で抱え込むことが多く、トラブルが続くと頼れる人もいませんでした。子どもが生まれても、土日関係なく働かなくてはなりませんでした。

スクラムの素晴らしいところは、エンジニアやスクラムマスターも含めて、真の意味で「ワンチーム」として働けることです。マネージャーがメンバーにプレッシャーをかけて仕事を進めるのではなく、「どんなプロダクトを作りたいか」「どんなチームでありたいか」を1日中チームで話し合いながら、全員で協力して仕事を進めていきます。見様見真似でスクラムを始め、つまずくことも多かったですし、KDDIの仕事のプロセスに合わず大変なことも多かったです。けれど、みんなでプロダクトを作り上げていく過程に、これまでの社会人生活では経験したことのない楽しさや興奮を感じました。そして、KDDIやトヨタのような大企業も、これからはこういう働き方に変わればいいのにと心から思うようになりました。

当時、KDDIでアジャイル・スクラムを始めたメンバーも、同じように感じていたと思います。その後、当時の仲間には、KDDIのなかでアジャイル開発を専門で提供する会社を立ち上げた人がいたり、自分を含め外に出たメンバーもいますが、アジャイルやスクラムを離れた人はほとんどいないのではないでしょうか。

なぜアジャイルコーチになろうと思ったのですか?

最初は、「アジャイルコーチ」という職業自体を知りませんでした。私の原点は、日本の組織で働く人々のエンゲージメントと仕事の成果を両立させるために、スクラムの働き方をもっと広めたいという思いです。

KDDIで数年間スクラムのプロダクトオーナーを務めた後、Google出身の藤井さんから「スクラムを日本企業に広める仕事をしないか」と声をかけられました。これをきっかけに、スクラムの共同考案者であるジェフ・サザーランド博士が創設したScrum Inc.と協力し、2019年にKDDIとScrum Inc.の合弁会社として、Scrum Inc. Japanを立ち上げました。それ以来、Scrum Inc. Japanの創業メンバーとして活動してきました。

ジェフ・サザーランド博士との出会いは大きな転機となりました。博士は「スクラムが人々の働き方を変える」と強く信じており、その情熱に触れる中で、「日本の働き方を変えたい」という私の思いが強くなりました。

そして、スクラムをチーム単位ではなく、組織全体で実践する「Scrum@Scale」を博士から学び、組織変革のアプローチも習得。こうして、私のコーチング対象はチームから組織全体へと広がり、自然と「アジャイルコーチ」としての道を歩むことになりました。

和田さんのアジャイルコーチとしての強みや、興味・関心が高いことを教えてください

いくつかの会社で経営層向けにアジャイルのワークショップを行う中で、課題を挙げて「アジャイルがその解決策だ」と説明すると、関係性が悪化したり、クライアントの変革意欲が低下したりする経験を何度かしました。この反省から、人や組織の変革に関するアプローチを学び直し、Appreciative Inquiryという手法を取り入れるようになりました。Appreciative Inquiryは、人や組織の成功体験や価値観を掘り下げ、それをもとに「ありたい姿」を描き、一緒に進んでいくポジティブなアプローチです。アジャイルやスクラムを押し付けるのではなく、リーダーやチームと共に目指す姿を描き、そこに向けて伴走するスタイルを大切にしています。

また、これまで新規事業やプロダクト開発に携わる機会が多く、アジャイルコーチになってからは経営層と働く機会も増えたため、より経営視点を理解するためにMBAも取得しました。MBAでの学びも活かして、企業の成長戦略や事業戦略を深く理解した上で、リーダーとともにアジャイル組織に向けた組織変革の戦略を作ることを意識しています。

現在、特に関心があるのは感情知性です。アジャイルの価値観である「共感」や「グロースマインドセット」を実践するには、感情知性の向上が欠かせません。メンバー同士や顧客との共感を深めながら、個人・チーム・組織が理想の姿へと成長し続けられるような、感情知性の高い組織づくりを支援したいと考えています。

なぜSmartHRにジョインしようと思ったのですか?

ジェフ・サザーランド博士やScrum Inc.のグローバルチームから学びながら、Scrum Inc. Japanで大企業の支援を続ける中で、「日本企業の計画重視の文化とアジャイルの価値観が対立する」という課題を強く感じていました。

この対立の背景には「不安」や「恐れ」があると考え、それを乗り越えるための方法を模索しました。そして、感情知性を高めるトレーニングやコーチングをアジャイルと組み合わせるアプローチを探求し始めました。さらに、このテーマを深く研究するため、昨年立命館大学のMOT(技術経営)博士課程に進学し、本格的な調査研究を進めています。

しかし、出張が多いScrum Inc. Japanでの大企業の支援と新しいアプローチや研究を両立するのは難しく、オンライン中心の仕事への転職を考えるようになりました。そんなとき、犬の散歩友達に相談すると「ぴったりの会社がある」と紹介されたのがSmartHRでした。

カジュアル面談で、一緒に働くことになるアジャイルコーチングユニットのメンバーから「SmartHRはこれからさらに成長し、もっとアジャイルな組織になる」と聞き、その言葉に深く共鳴しました。日本の大企業の変革を目指すよりも、日本発のスケールアップしたアジャイル組織づくりに挑戦する方が面白そうだし、実現性が高いんじゃないかと直感し、SmartHRにジョインすることを決めました。

和田さんから見た、SmartHRはどんな会社ですか?

一言で言うと、SmartHRは「誰もが自分らしくいられる会社」です。

これまでエンタープライズ企業で働いてきた私にとって、会社とプライベートを分ける環境が多く、仕事中は自分とは異なる仮面をつけるような感覚がありました。

しかし、SmartHRではリーダーもメンバーも、自分の弱みを含めて自己開示しており、皆が自分の価値観に従って働いています。これが非常に心地よく感じられます。この印象は採用の面談時から感じていたもので、入社後も変わりませんでした。

また、SmartHRの透明性の高さやフラットな組織文化も気に入っています。多くの情報が共有され、Slackでは基本的にオープンチャンネルが推奨されています。マネージャーやリーダーはメンバーをサポートする意識が高く、組織全体がポジティブな雰囲気で働いていると感じます。

プロダクトチームについても、チーム力の高さに驚きました。多くのチームが顧客と直接交流し、顧客の課題に寄り添いながら迅速にプロダクトを提供し、仮説検証を繰り返しています。その結果、多くのプロダクトが業界トップシェアを獲得し、急成長を遂げています。

SmartHRで挑戦したいことは何ですか?

現在、SmartHRは複数のプロダクトを展開するマルチプロダクト戦略を進めています。この戦略の中で、チームを強化し、チーム同士の連携を深めることで、組織全体の成長を加速させようとしています。この成長を支えるには、各チームの自律性を保ちながら、会社全体の戦略とチームの活動をしっかりと連携させる新しい組織運営モデルが必要です。

私が所属するアジャイルコーチングユニットでは、リーダーやマネージャー、各チームと一緒に、新しい組織の理想像を描きながら、日本のアジャイル組織の模範となるような組織づくりに取り組んでいます。

今後は、感情知性のトレーニングやコーチングを導入し、共感やグロースマインドセットの文化を強化していきたいと考えています。これにより、チーム同士の連携をさらに深め、互いに協力し合える文化を醸成したいです。

スウェーデンのSpotifyがアジャイル組織の成功モデルとして世界中に影響を与えたように、SmartHRを日本中の組織の変革を促す存在にしていけたらと思います。

Join us!!

新たなメンバーを迎えたアジャイルコーチングユニットが組織の成長にどのような影響を与えていけるのか非常に楽しみです!

SmartHRではマルチプロダクト戦略を実行できるアジリティの高い組織を一緒につくっていくアジャイルコーチを絶賛募集中です。 少しでも興味を持っていただけたら、カジュアル面談からでも大歓迎ですのでぜひご応募ください! open.talentio.com

*1:他者の感情を理解し、自分の感情を適切にコントロールしながら、円滑なコミュニケーションや協力関係を築く能力のこと。共感力や自己認識を高め、グロースマインドセットやリーダーシップスキルを発揮することで、チームや組織の成長を促す重要な要素とされている。