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“もうやることがない会社”なんて誤解です──SmartHRのPMが語る、いまこそ入社すべき理由

武政と佐藤

SmartHRのプロダクトマネジメント統括本部(以下、PMグループ)は、2025年4月時点でメンバー数が36名にまで拡大しました。これだけ多くのPMがいると、「すでに成熟しきった組織なのでは?」「もうやることは出尽くしているのでは?」──そんな声をいただくこともしばしばです。

でも、それは大きな誤解。

SmartHRには、既存プロダクトの進化も、新たなチャレンジも、まだまだ無数に存在します。

今回は、タレントマネジメント領域のPMとして活躍する佐藤 慎悟さんに、同じくPMである武政 成彦さんがインタビュー。入社の背景から現場でのリアル、SmartHRだからこそ味わえる成長の機会まで、深く掘り下げていきます。

登場人物

佐藤 慎悟

制作会社やコンテンツプロバイダーでデザイナーを経て、サイバーエージェントで新規サービスのディレクター、プロデューサーに従事。新規サービスの立ち上げや開発プロセスの改善、マネジメントに携わる。リクルートでは制作チームの統括やプロダクト改善を行う。その後マネーフォワードのtoB領域で個人事業主向け事業のPM及びPMのマネジメントを経て、toC領域で新規事業開発のマネジメント及びPMを務める。2024年7月、SmartHRにタレントマネジメント領域のPMとして入社。

武政 成彦@takemasa

メーカーで商品企画やプロダクトデザイナー、スタートアップで事業開発のマネージャーを経て、ラクスル株式会社で印刷事業のデザイン領域で事業責任者兼プロダクトマネージャーに従事。PlatformやSaaSのプロダクト開発や組織のマネジメントに携わる。2021年9月に株式会社アダコテックに参画、CPO(Chief Product officer)職を務める。2023年6月、SmartHRにタレントマネジメント領域のPMとして入社。

いままでのキャリアと、SmartHRに入社した理由

佐藤:新卒で制作会社のデザイナーからキャリアをスタートしています。受託制作の会社を経て、ガラケーのコンテンツを扱う会社でデザイナーとディレクターの仕事をしていました。静的なコーディングとかもやってました。

そこから、サイバーエージェントに転職し、ディレクターやプロデューサーをやっていました。このあたりから自分で手を動かして、ものづくりをする立場から戦略をつくる役割に徐々にシフトしてきました。そのあとは、リクルートやマネーフォワードでPMとしていろいろやってきました。

武政:ベタですけど、SmartHRに入社した理由も聞いていいですか?

佐藤:まずSmartHRを知ったのは、前職でSmartHRで年末調整をしたときです。もともと独自でつくったシステムで年末調整をしていたり、紙で申請する時代も経験しています。オンラインだけで完結するSmartHRの体験をしたときは、感動的でしたし、何よりめちゃくちゃわかりやすいと思いました。

あとは、SmartHRは対外的な発信も多く、いろいろなブログを見ていました。その中でも これからお前がプロダクトデザイナーとして SmartHR でヘヴィメタルする前に伝えておきたいことがある はいまでも大好きです。ここでさらにSmartHRの存在が大きくなりました(笑)。

真面目な話としては、前職でマネジメントも担っていたこともあり、人事に関して課題感を感じていました。もっとこういう風にできたらいいのにな、というモヤモヤを抱えていたときに、SmartHRの方と話す機会がありました。労務領域のPMとも話す機会をもらい、すごく楽しく会話をしたことを覚えています。

ただ、その時はすぐには動けなくて、2年くらい時間が空いちゃったんですよね。ちょうどSmartHRがタレントマネジメント領域を立ち上げ、少しずつサービスが増えてきたころに、エントリーをしました。まさに、自分が感じていた課題とマッチすると思ったんです。

SmartHRに入社して10ヶ月経ち、どんなプロダクトを担当しているのか

武政:なるほど。SmartHRを知って、接点をもってから結構時間が経つんですね。SmartHRに入社して約10ヶ月経ちますけど、実際どうですか?

佐藤:いまは2つのプロダクトを見ています。入社してすぐに既存プロダクトを前任のPMの方から引き継いだのですが、商談同席でデモをやる所からはじめて、お客さまのニーズを掘り下げながらプロダクト開発を進めています。もうひとつは新規プロダクトの立ち上げですね。ディスカバリーをやりながら、機能開発をして、プロダクト戦略を考えたりということをやっています。

そういえば、新規プロダクトの引き継ぎは、入社して3ヶ月くらいの1on1で決まりましたよね。武政さんから「難しい新規プロダクトがあるけどやってみる?」って聞かれて、その流れでさらっと(笑)。

武政:そうですね(笑)。私がプロダクトの立ち上げ準備で経営会議の承認まで進めましたが、そのあとは、慎悟さん(佐藤)なら安心して任せられると思ったんですよね。

佐藤:正直、このスピード感には驚きましたが、どうせやるなら最初から関わりたかったので、自分にとってはすごくいいタイミングでした。

武政:よかった(笑)。私は約2年前に入社したんですけど、最初の半年は人事評価機能を担当して、そのあと新規プロダクトの立ち上げを何個かやりました。現在も新規プロダクトが増えていく環境なので、立ち上げから経験できる機会は多いですね。

佐藤:そうなんですよね。全然、やりたいことに対して人手が足りてないですね。ちなみに、SmartHRの開発スピードに関しては、入社前と入社後ではギャップがありました。開発スピードの速い会社というイメージはあったのですが、正直、想像以上の速さです。

最近入社したメンバーが感じる「PM組織」のカルチャーとは

武政:最近入社したメンバーとして、PM組織のカルチャーはどんな風に感じていますか?

佐藤:開発スピードが速いことにもつながるんですが、権限移譲もすごいスピードで行われるようなカルチャーです。例えば、最近は、タレントマネジメントPMチームのマネジメント定例のオーナーシップも引き継ぎました。軽い気持ちで発言してみたら、全部のボールが渡されたみたいな状態です(笑)。

武政:やりたそうな顔をしてたから(笑)。できる人や意思がある人に積極的にボールを渡していかないと、会社としてスケールできないので。どんどん機会提供をするので、成長の糧にしてほしいです。

佐藤:ボールを渡される側としては、とてもやりやすい環境です。発言がしやすく、意見交換がしやすいんです。ここはこう変えた方がいいんじゃないか、こういう課題があるんじゃないかって。自分のコメントに対して、たくさんフィードバックをくれるし、それどころかボールまで飛んできたりするので、自分としてはいい環境ですね。だれかにお伺いを立てる必要はなく、自分がコミットできれば、やりたいことができます。

武政:ボトムアップとトップダウンが共存している会社です。CxOたちは、未来に対する責任を背負っています。CxOたちが将来の成長を考えて、今期はこの課題を解決したいというお題を出して、その達成方法を企画して実行するのは、解像度の高い現場ですね。

私がすごくいいなと思うのが、CxOたちは「現場の事象については、実業務にあたるメンバーには解像度で勝てない」というスタンスで任せてくれるんですよ。例えば、タレントマネジメントの大きな戦略を考えるときは、トップとボトムを行き来するプロセスをしていて、こういうカルチャーの会社は珍しいと思います。

佐藤:そういった背景もあり、PMがロードマップを策定したり、プロダクト戦略を決める決定権を持っている環境なんですよね。決定権があると同時に、責任も背負う必要があるんですけど、こういう仕事の進め方ってPMとしてはすごく重要だと思います。言葉にすると当たり前なんですけど、意外と実現させるのは簡単なことではないので、これはSmartHRの魅力のひとつだと思っています。

SmartHRにおけるPMとPMMの関係性

武政:話が少し飛びますが、PMとPMM(プロダクトマーケティングマネージャー)の関係性はどうですか?

佐藤:SmartHRでは、PMとPMMは業務が分かれています。SmartHRに入社する前の印象としては、PMの業務が限定的になるのではという不安がありました。なんとなく、PMとしてのキャリアがマイナスになるイメージでした。

入社してみての実体験としては、効率化するために役割を分けているだけの話でした。例えば、PMが PMMの領域について全く触れないかというと、そうではないですし、ユーザーへの価値提供に向けて、お互いに協力する機会が多いです。ぼくは、1日1回以上はPMMとコミュニケーションする機会を持つようにしていて、 PMとPMM同士の強み・弱みを相互に補完しあう関係性が成り立っています。

PMとPMMの業務分担

“いま” SmartHRに入社するからこその面白さがある

武政:PMの成長機会についても聞いてみたいですね。いまSmartHRに入社する面白さみたいなところです。

佐藤:まず、SmartHRの強みとして、常に最新の従業員データを持っていることです。このデータがある事で既存・新規プロダクトともに、一番インパクトが出せそうなことが考えやすいです。PMとしてやりたいことの実現度合いが高いのは魅力的ですね。

あとは、いままでは従業員データから広げていく世界観だったものに、AIという変数が乗っかってきています。すでにデータを持っているという価値がさらに上がったと感じています。他社と比較して、一歩二歩先からプロダクトを考えることができる環境です。

武政:社内で例え話をするときには、オセロで表現したりしますね。HRのSaaSビジネスをオセロ盤だとした場合、労務領域でシェアNo1であることは四隅のうち1つに相当するのではないかという仮説。

佐藤:ですね。あとは、SmartHRにいまさら入社してもやることがないのでは?という事もよく聞かれるのですが、現実的には、2024年に8つの新規プロダクトをつくっている会社です。マルチプロダクトの掛け算によって価値を生み出していく構造なため、これからもやりたいことは増えていくでしょうね。

プロダクトを横断して利用する場合、ユーザーの操作体験の良さや、データの持ち方が大事になってきます。既存プロダクトはシームレスな体験をどう提供していくのか、マルチプロダクトはどうあるべきかみたいな観点もあるので、難しい反面、課題解決の面白さは感じると思います。

武政:いまの成長スピードでは、数ある実現したいことに対して間に合わないので、活動量を増やしていく必要があります。これまでとは事業の状況もがらっと変わって、別世界の話になっているかもしれません。1年後に振り返りをしたときに、組織も個人も大きく成長できたねと言えるようにギアを上げていきたいですね。

会社の成長フェーズと自分の成長フェーズが合致する魅力的なタイミングだと思います。SmartHRは 2024年に ARR(Annual Recurring Revenue)が150億円を突破 しました。ここからさらに成長のために加速していく企業はそう多くありません。

私たちは、事業が成長していくためには、人の成長が必要と考えています。社員が増えていけば、マネジメント職も増やしていく必要があります。本部長は次の本部長を育てる、部長は次の部長を育てるみたいなパイプライン的な育成が必要です。

自社でもタレントマネジメントと向き合う会社なので、仕組みとして実装できるように考えています。採用、育成評価、人材配置、昇進、昇格のループをちゃんと回していく。マネジメントとしての役割が上がっていくほど、タレントマネジメントの事業ドメインに対しても視野は広がっていくと思います。

佐藤:がんばります(笑)。あとは、SmartHRでは社内の人事の方や自分たちもプロダクトを使っているので、プロダクトに対して日常的にフィードバックももらいやすいです。スプリントレビューとかにも人事や現場のマネージャーの方に参加してもらっています。こういったサイクルをスピーディに回せるのは事業としての成長スピードにも直結すると思います。もしかしたら、3年も経ったら今のPM組織が何倍にもなっているかもしれないですね。

カジュアル面談でざっくばらんに話しましょう

武政:では最後に、SmartHRに興味を持っている方向けにメッセージをお願いします!

佐藤:SmartHRは、理想と現状を自分で定義して、ギャップを埋めることにコミットできる方にはとても楽しめる環境だと思います。たくさんの学びを得て、次に活かせていくサイクルがあるため、PMにとっては非常に魅力的なタイミングです。

いますぐの転職でなくとも、中長期的な情報収集の場として、カジュアル面談にお越しいただいても構いません。PM同士として、現在の悩みや今後のキャリアなどの話を通じて、情報交換ができればと思います。お待ちしています!

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(写真・文:@mana