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第39回 人工知能学会全国大会の協賛およびビアバッシュを開催しました!

SmartHRは2025年5月27日〜30日までグランキューブ大阪にて開催された第39回 人工知能学会全国大会(JSAI2025)にゴールドスポンサーとして協賛しました。
SmartHRからはAIインテグレーションユニットのメンバーをはじめとしたAIへの関心が高いメンバーが参加し、AIの最新動向について聴講しました。
本記事ではMLエンジニアの井上耕太朗と、タレントマネジメントプロダクト開発本部のhoriyuが人工知能学会の様子と、弊社が主催した学生限定のビアバッシュについてご紹介します!

人工知能学会全国大会って?

人工知能学会は一般社団法人人工知能学会が主催する、学術および産業などへの人工知能に関する発展と普及を目的とした学会です。
機械学習に関する基礎研究から応用研究、学生から企業まで様々な視点での研究成果を発表、聴講することができるため、人工知能学会はAIの最新のトレンドを知るための最適な場所です。

SmartHRからもryopenAIインテグレーションユニットにおける取り組みと未来の展望について、インダストリアルセッションにて登壇しました!

人工知能学会の看板の前で登壇者が両手をグッドをしながら満面の笑顔の写真
人工知能学会インダストリアルセッション登壇

スポンサーブースの様子

スポンサーブースではSmartHRをもっと知っていただくため、プロダクトの紹介および弊社のAIに関する取り組みについてお話し、延べ100名を超える方々にお会いすることができました!
人事評価における定性評価の定量化、また採用時の入口をカバーすることによる従業員登録のシームレス化など、ユーザー側としての声をいただく機会も多く、大変有意義な時間となりました。

ブースではRubyKaigiでお披露目となりました、「SmartHRの増えてくアクキー」も頒布し、大変好評でした。
また別のイベントにてSmartHRが参加するイベントを見かけた際は、ぜひアクキーと一緒にブースにお立ち寄りください!

2枚の画像があります。左の画像にはSmartHRのメンバーがブースの前で取った集合写真。右の画像には増えていくアクキーを提供する様子の写真。
ブースの様子(左)と増えてくアクキー(右)

今年は何の年だった? —— 全体動向をワードクラウドで分析

今年の人工知能学会、ずばり一言で表すと何だったでしょうか?
この答えをすべての発表タイトルから紐解くと、次のようなワードクラウド(頻出する単語を大きく表示した図)が得られます。

言語,生成,評価,分析といった単語が非常に目立つワードクラウドの画像
発表タイトルの単語で集計したワードクラウド

ワードクラウドを見てわかるように、圧倒的に言語系の発表が多いことが分かり、単語のつながりから『言語生成に関する評価/分析』が大きな共通テーマとして浮かび上がっていそうです。
言語生成技術の評価手法や分析手法への関心の高さは、現在のLLM市場の盛り上がりからも納得できる結果です。

注目した研究発表

ここからはメンバーが気になった興味深い発表を一部紹介します!

[3Win5-102] マルチモーダルLLMによるソフトウェア開発に向けて

発表者: 小原 有以, 高橋 舞衣, 中澤 初穂, 秋信 有花, 倉林 利行, 倉光 君郎
聴講者: 井上 耕太朗

様々なソフトウェア仕様のフォーマットがある中、フォーマットごとにマルチモーダルLLMがどの程度正確に情報を理解できるか評価した研究です。 CursorやWindsurfのようなAIコードエディタ全盛の時代、多くの企業が着目する情報であり、今後のソフトウェア開発において非常に重要な示唆を提供する研究と感じました。

[2H5-GS-11-02] 大規模言語モデルによる専門家のシミュレーション:法学教授の事例研究

発表者: 福島 誠, 山本 優樹, 落合 孝文, 稲谷 龍彦
聴講者: horiyu

稲谷教授の言語スタイルや思考の特徴を、LLMを用いて模倣する試みが報告されていました。 著作やインタビュー、知人からの評価を活用し、プロンプト設計の差異によって再現度を詳細に分析されていました。一方で、自己評価よりも知人評価に近い人格特性が再現された点や、社会的望ましさバイアスによる影響の考察が興味深かったです。 特定の個人をLLMで再現する過程で、それは「誰にとっての個人なのか?」を考えることが大切だと感じました。

[3I4-GS-11-01] 人間による判断基準の事前提示がAIへの意思決定依存に及ぼす影響

発表者: 土屋 祐太, 馬場 雪乃
聴講者: horiyu

AIの説得力に流されるリスクを抑え、人間が主体性を維持しながらAIと協調的に意思決定を行う仕組みの提案がなされていました。 人間が重視する特徴量を事前に提示することで、AIの予測結果の偏りに対する懐疑性が促され、AI精度が低い状況での依存抑制効果があったという点が印象に残りました。 AIの精度に応じて意思決定の精度向上は確認されなかったものの、人間とAIの適切な協働設計の難しさと可能性を感じられる発表でした!

[4C1-KS-31] 万博関連企画:人狼知能コンテスト2025春季国内大会自然言語部門

オーガナイザー: 狩野 芳伸 他
聴講者: ryopenguin

LLMによって「人狼ゲーム」を再現する大会の報告でした。 マルチエージェント、各社LLMの限界、セーフティガードによる発言への影響など、LLMエージェント開発やキャラクターAI開発の示唆に富む内容でした。 大会も我々も参加できるようなので、自分も参加に向け実装してみたいと思います…!

学生との交流を深めたビアバッシュ

学生の方々にSmartHRで働く魅力を知っていただくためのビアバッシュを29日に開催しました。
なんと学生の参加費無料の太っ腹イベントでして、SmartHRの会社およびインターンシップの説明から、人工知能学会だけの余興イベントなどで大いに盛り上がりました。
SmartHRの人事やエンジニアの方の参加も多く、この会場でしか聞けない情報も多くあったと思います。

参加したエンジニアも学生の皆様と交流できて、非常に刺激を受けました!
ぜひまたインターンシップの場でお会いできることを楽しみにするとともに、今後も学生の方々にSmartHRの魅力を知っていただくイベントを開催していきたいと思います!

2枚の画像があります。左の画像には懇親会で立食パーティの形式で学生との交流の様子の写真。右の画像には余興イベントで発表者が話す写真。
懇親会の様子(左)と余興イベント(右)

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