去る3月25日(水)、弁護士ドットコムさんの六本木オフィスにて、CRE Camp #5 が開催されました。
https://cre-camp.connpass.com/event/384128/
私たち SmartHR CRE は CRE Camp の運営メンバーでもあるので、今回も運営として企画・準備段階から入りつつも、一人の CRE として参加し大いに楽しんで来ましたので、今日はその様子をレポートとしてお届けします!(この記事は SmartHR CRE の a-know と 16bit_idol の2名でお送りしています!)
ちなみに弁護士ドットコムさんのオフィスはとっても落ち着いた会場で、ちょっぴり大人な雰囲気のなかでイベントを楽しむことができました。会場、および懇親会でのお食事のご提供、ありがとうございました!

まずはLT発表!「トイルを超えたCREは何屋になるのか」弁護士ドットコム株式会社 - Shun (菅井 俊介)氏
まずは、いつもの CRE Camp 同様、LT発表からイベントは始まりました。トップバッターは会場スポンサーでもある弁護士ドットコムさんから、Shun (菅井 俊介)氏による、「トイルを超えたCREは何屋になるのか」という発表。
Shunさんが弁護士ドットコムに入社して3年ほど経過し、これまではひたすら「目の前のトイル(※ 繰り返し発生する、自動化・設計改善で削減可能な手作業や、低付加価値な運用作業)を減らすしかなかった」のが、AIが業務に入るようになったことで「かかる時間は半分に」「属人的な調査から脱却」できるようになった、というお話からLTはスタートしました。そして、「トイルを超えたその先」に辿り着きつつあるいま、CRE は何をすべきだろうか、という問いかけが続きます。私たち SmartHR CRE も同じ世界を目指している一方で、「CRE = 顧客対応にまつわるトイルに立ち向かうロール」という認識が良くも悪くも強いこの業界において、「じゃあ、その先は何をやるの?」というのは、嬉しいようで難しい、けれども必ず立ち戻るべき問いなのかもしれません。
そんななか、「CREが持っている武器は何か」を整理した、と Shun さん。以下のような2つの力がこれまでのトイル対応で培われた、とお話ししてくれました。
- 困りごとの構造化
- 技術的な裏取り
「実際の困りごとからプロダクトの設計に返す」ことができるのが CRE であると規定し、さらに「トイルが生まれないようにする、という意思を持ってプロダクトに関わる人こそが、弁護士ドットコムのCREである」と宣言してLTを締めくくられた Shun さんからは、今後CREとして歩いていく方向性について強い意思のようなものを感じました。同時に、CREを擁する各社もこのような形で「自社組織におけるCREとは」をどんどんと発信されるようになれば素敵だな、とも感じました。
質疑応答
- Q1: トイルを生まないプロダクトに向けて、具体的にどんな基礎があるか?
- A1: 最近の取り組みとして、バグバッシュへのCRE参加、リリース前の構造・運用相談、設計変更提案、発見した不具合の知見共有が始まっている。まだミニマムだが、これを積み重ねることが基礎になっていると思う。
- Q2: バグバッシュ等でのCRE参加は文化として以前からあるのか?
- A2: いいえ。CRE側から能動的に関与を始めたもので、声かけで参加を広げている段階。開発チーム側の参加呼びかけや相互の声掛けで文化への昇華を進めている。
- Q3: 問い合わせ類似ケースの管理はどうしているか?
- A3: CRE側で「困りごと一周管理」としてチケット化し、同様のケースが発生したら既存チケットへ紐づける運用を行っている。CSのフィードバックとは別軸で構造的課題を管理している。
LT発表2本目「サポートサイト記事をAIで書く 〜品質を落とさず、スピードを上げる〜」株式会社ログラス - 加藤 直矢氏
続いてのLT発表は、株式会社ログラスの加藤 直矢氏より、「サポートサイト記事をAIで書く 〜品質を落とさず、スピードを上げる〜」でした。
昨年9月にログラスに入社され、「AIオペレーションマネージャー」を務めておられる加藤さん。「AI活用」という観点で社内のボトルネックになっている業務に焦点を当て、「グイッ」と効率化を進めていく、という動きを日頃からされている、というところからお話はスタートしました。
そのなかで、加藤さんによる効率化の対象となり、また今回の発表のテーマにもなったのが「サポートサイト記事の執筆」という業務。これだけ生成AIが発展するなかで、おそらく誰しもが検討する業務のうちのひとつなのではないかなと思いますが、この日の発表で加藤さんが強調されていた「サポートサイトはプロダクトの一部である」という点は、ちょうど私も同様の内容の発表をしていたこともあり、ひたすら首肯しながら話を聴いていました。
その後、「記事作成は比較的容易に達成できるものの、品質維持が課題」「AI導入の鍵は『コンテキスト』を正しく与えること」「そのための、最新ドキュメントをAIが参照し続けられる仕組みの構築」といったポイントを経て、最後に語られた「約80%の自動化に成功した」という、その成果の大きさに驚きました。ここでいう「80%」とは、「約8割は、人間の目によるレビューを通しても、特に指摘などがない状態」とのことです。さらに今後は「完全自動化 = 100%」を目指している、とおっしゃっていて、高い目標を掲げておられる様子が伝わってきました。
質疑応答
- Q1: 仕様書は誰が作っているのか?エンジニア/ビジネスどちらのドキュメントか?
- A1: 会社で管理されているプロダクト寄りの仕様書を利用。一般に誰が見ても分かる汎用性あるドキュメントを参照している(CS向けに特化したものではない)。
- Q2: AIに読み込ませる「ルール」はどの程度の品質や粒度か?ゴミデータはないか?
- A2: 新人向けに「この業務をする人向けに見ておくべきドキュメント」として整理したものを与えている。つまり人間教育用に整えた高品質のルール群をAIに与えている。
- Q3: 最終レビュアーの観点やチェックポイントはどう整理しているか?
- A3: 基本は従来のレビューフローと同じ。共通ルールに加え、エンジニア視点など複数観点を別途用意し、AI出力に対して最後の観点でチェックする。ダブルチェックの仕組みを導入している。
- Q4: どの施策が最も効果が高かったか?
- A4: 複数施策を同時に導入したため、どれが決定打かは特定しにくい。ただし「コンテキストの網羅的供給」と「人による最終チェック」を組み合わせた点が効果としては大きかったと感じている。
LT大会の次は、CRE Camp 初の試み「アンカンファレンス」!
ここからは 16bit_idol がお届けします!
LT発表2本のあとは、CRE Camp 初の試みとなる「アンカンファレンス」の時間です。参加者をA〜Fの6チームに分け、チームごとにテーマを設けてディスカッションを行いました。
テーマは運営からいくつか候補を提示しつつも、自由テーマもOKという形式です。
- THEME 1:お問い合わせ × AI のリアル
- THEME 2:CSとの連携方法の課題
- THEME 3:CREキャリア・評価・組織設計
- THEME 4:KPI設計
- THEME 5:LTテーマの掘り下げ
- THEME 6:🆓 自由テーマ OK
CRE Camp も開催5回目。回を重ねるなかで顔なじみも増えてきた一方、初参加の方もいらっしゃいます。「初対面同士でうまく議論が生まれるかな……?」と運営として少し心配していたのですが、各チームには運営からファシリテーターを配置していたこともあり、そんな心配は杞憂に終わりました。アンカンファレンスが始まると、どのテーブルもしっかりと議論が白熱し、あっという間の30分でした。
チームで選んだテーマは「KPI設計」
私が参加したチームでは、メンバーの中のお一人がカスタマーサポートの方で、「お問い合わせ対応のKPIって、何を指標にしたらいいんでしょう?」というテーマを挙げてくれました。チームは自分を含めて4名。AI推進を担当されている方もいらっしゃったりと、バックグラウンドはさまざまでしたが、だからこそ多角的な視点で議論ができたように思います。私からも「アンケートの満足度も一つの指標になるのでは」という話を共有しつつ、何をもって「良い対応」とするのかについて意見を交わしました。
印象的だったのは、他のチームでもKPIにまつわる話題が多かったこと。CREという職種にとって、「自分たちの活動をどう計測し、どう評価するのか」という問いは、各社共通の関心事なんだなと改めて感じました。
懇親会
アンカンファレンスの熱気はそのまま懇親会へ。チームの壁を越えて「さっきそちらのテーブルで話されてたことって……」という会話があちこちで生まれていて、アンカンファレンスからの自然なつながりが感じられました。CRE Camp の懇親会って、みんな誰かしらと楽しそうにお話しされているんですよね。私は、この雰囲気がとても好きです。
お食事は弁護士ドットコムさんがご用意してくださったオシャレ中華!美味しくいただきました。改めて、会場提供とお食事のご準備、ありがとうございました!
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SmartHR CREチームでは、アンカンファレンスや懇親会のようなテーマでついつい話が盛り上がってしまうような仲間を絶賛募集中です!
少しでも興味を持っていただけたら、カジュアル面談でざっくばらんにお話ししましょう!