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関ケ原Ruby会議01運営インタビュー ── 【前編】Rubyの衆、何ゆえ“天下分け目の地”へ馳せ参ずるや

2026年5月30日に、関ケ原Ruby会議01が開催されます。SmartHRは本イベントにRubyスポンサーとして協賛しています。

今回は、SmartHRに所属する関ケ原Ruby会議01の実行委員に、イベントの見どころや開催への思いについて聞きました。

前後編に分けてお届けします。前編では、開催のきっかけやコンセプト、会場、そして関ケ原という土地の魅力について紹介します。後編では、トークセッション、RubyKajaの復活、「合戦」や「宴」など、当日の見どころを掘り下げます。

regional.rubykaigi.org

目次

自己紹介

── 本日はよろしくお願いします。まずは、自己紹介をお願いします。

おしょうゆ:関ケ原Ruby会議01の「東」の実行委員長のおしょうゆ(osyoyu)です。生まれも育ちもだいたい関東、横浜市歌ならお任せあれ。バッチリ東の気持ちです。2025年の頭に開催した東京Ruby会議12の実行委員長でもありました。SmartHRではDeveloper Productivityの仕事をしています。またの名を北条有友相模守計量大輔。

わいだー:わいだー(ydah)です。「西」の実行委員長をしています。大阪生まれ、大阪育ち、大阪の京橋の地域RubyコミュニティのKyobashi.rbのCo-Founder。ということで圧倒的に西です。大阪Ruby会議04関西Ruby会議08関西Ruby会議09の実行委員長をしています。Rubyコミッタ、Lramaコミッタで構文解析に少しだけ気持ちがあります。SmartHRではプロダクト基盤を開発しています。またの名を平髙田河内守構文解析丸雄大。

なっちゃん:実行委員のなっちゃん(pndcat)です。沖縄出身なので西の気持ちもあるのですが、おしょうゆと一緒に東京Ruby会議12をやったので、関ケ原では東寄りの立場です。普段は、SmartHRの労務基本機能を開発しています。またの名を源名渡山武蔵守熊猫猫丸夏子。

そうる:実行委員のそうるです。SNSではex_SOULといった名前をよく使っています。関ケ原町の隣町である垂井町に住んでいます。生まれが九州ということもあり関ケ原Ruby会議では少し西の立場です。SmartHRでは労務基本機能の開発をしています。またの名を橘江崎不破関守魂之丞宗瑠。

わいだー:他には「中」である岐阜の実行委員長のころちゃん(corocn)、関西Ruby会議の実行委員でもあるぱすたけさん(pastak)、そしてデザイナーのあつみさん(attsumi)を加え、7人で準備を進めています。

── 実行委員の7人中4人がSmartHRのメンバーなのですね。

おしょうゆ:これは完全に偶然で、そもそも関ケ原Ruby会議01をやるぞ! となったタイミングでは私とわいだーさんはSmartHRにいないどころか、入社を検討すらしていなかったです。

とはいえ、今は4人がSmartHRにいるわけだし、「関ケ原Ruby会議01は何をするのか」「なぜ関ケ原でやるのか」あたりをインタビュー形式で公開できるといいねと思って、SmartHR Tech Blogに掲載する運びとなりました。東京Ruby会議12のときも、なっちゃんがSmartHRにいたので似たことをしてましたね(前編後編)。

腕を組んで向き合う東西の実行委員たち
Rubyリリース30周年記念パーティーで撮影した、東西実行委員の対峙ショット。左から、そうるさん、わいだーさん、ころちゃんさん、おしょうゆさん、なっちゃんさん

関ケ原Ruby会議01はどう始まったのか

── 今回の地域Ruby会議を開催しようと思ったきっかけを教えてください。

おしょうゆ:関ケ原Ruby会議01の始まりと言えば、やはり昨年の夏の関西Ruby会議08のオフィシャルパーティーですよね。

わいだー:そうですね。私の認識でも、あそこが始まりやと思っています。オフィシャルパーティーでおしょうゆさんと、「次の東京Ruby会議はやらないんですか?」みたいな話をしたんですよ。

おしょうゆ:そうですね。実のところ、自分がやりたかった会議をやり切れて、わりと燃え尽きていた時期ではありました。いろんな人に「東京13はやらないんですか?」と聞かれても、はっきり「やりません」と言い切るぐらいには次をやるつもりはなかったです。

わいだー:で、オフィシャルパーティーの中で次の東京はやらないとしても、「今年、東で東京Ruby会議12、西で関西Ruby会議08をやったんやから、次は東西戦とかどうですか」みたいな話をしたんです。

おしょうゆ:これは唸りました。そういう対決モノは大好きな性分なので、これはやってみたいな……と。

なっちゃん:わたしもその場にいたのですが、東京13はやらないと言っていたのに、東西戦は興味あると言っているおしょうゆはおもしろいな〜と思っていました(笑)。

わいだー:東西が集まる場所を作るのはやってみたいことの一つとしてあったから、だいぶ気持ちも入っていて、「やろう!」と言った記憶があります。

おしょうゆ:その場にはぷぽさんもいて、熱く背中を押してもらいました。いいじゃん! やりなよ! 私は見たいです! みたいな勢いで(笑)。

── 開催地や会場もそのときに決まったのですか?

おしょうゆ:実は、最初から関ケ原で開催することが決まっていたわけではなかったんですよね。

わいだー:そうですね。関西と関東で同じ日に別々の会場を用意して、オンライン中継でつなぐような案もありました。

おしょうゆ:「東京」と「関西」の文脈をまるごと汲めるし、それはそれでおもしろそうとは思いつつも、一ヶ所に物理的に集まることのおもしろさも捨てがたく、どう実現したものかかなり迷っていました。オフィシャルパーティーで「やるか!」という気持ちが高まったものの、具体的な構想にはまだつながっていなかったです。

── 「関ケ原」が出てきたのは、あとの話なんですね。

わいだー:そうそう。翌日、東西戦のことをあらためて考えていたときに、「えっ、東西戦やったら関ケ原では? 岐阜やん!」と思いつき、気持ちが高まって「真面目な話、関ケ原Ruby会議で東西戦したくない?」というポストをしたところ、ころちゃんが返信をくれたんですよね。

おしょうゆ:名前としても良いですよね。「関ケ原」ってついてるだけで、急におもしろそうな気がしちゃいますね。

わいだー:そうですね。「東西戦やるなら関ケ原やん」ってなった瞬間に、急に全部が噛み合った感じがありました。岐阜に住まれているころちゃんとそうるさんがいるからこそ、ただ東西戦をやるのではなく、岐阜・関ケ原の土地でやる「地域Ruby会議」になったな、と思っています。

おしょうゆ:関ケ原町にうってつけのホールもあることもわかって。

わいだー:そうですね。ただ、そこからしばらく期間が空いてしまったのですが。本格的に動き出したきっかけは、ころちゃんが実行委員長をしていた昨年9月のながらRuby会議01の開催でしたっけ?

おしょうゆ:でしたね。ながら01に参加したことであらためて気持ちが高まっただけじゃなくて、ビアホールで飲んでたら、関ケ原町で催される東西対決コンテンツのフライヤーに出会ってしまったんです。これを見て、「やはり関ケ原か」と盛り上がってました。ころちゃんに声をかけたのもちょうどこの時でしたね。

関ケ原のビアホールで配布されていたパンフレット
ながらRuby会議01にて訪れたビアホールにあった、関ケ原で執り行われる対決コンテンツ。これを見ておしょうゆさんは「は〜 やはり関ケ原か〜」と思ったという

── こうして「東西対決」を実現する3人の実行委員長が揃ったわけですね。

わいだー:はい。そのあと、東西中の他のメンバーも加わって最終的には7人で準備を進めています。

関西Ruby会議08オフィシャルパーティーのころちゃんさん、ぱすたけさん、わいだーさん
関西Ruby会議08オフィシャルパーティーのころちゃんさん、ぱすたけさん、わいだーさん

天下分け目の地域Ruby会議

── 関ケ原Ruby会議01はどんな会になりそうですか?

おしょうゆ:関ケ原は地域Ruby会議の中でも一風変わったものになりそうです。「天下分け目の地域Ruby会議」という題目を掲げ、参加者とスピーカー……いや、「武将」を東西に振り分け、関ケ原の合戦さながらに対決が執り行われます。そして、東西それぞれの大将に笹田耕一さんと前田修吾さんをお迎えしました。

── 大将はどのように選ばれたのでしょう?

わいだー:東西をそれぞれ代表するようなRubyistに大将に就いていただきたいと考え、Rubyリリース30周年記念パーティーの場やオンラインでコミュニティの皆さんに投票してもらいました。おふたりとも実力派のRubyistなので、たくさんの支持があったことは納得です。

note.com

Rubyリリース30周年記念パーティーで、関ケ原Ruby会議01のスライドを前に登壇する実行委員長3人
Rubyリリース30周年記念パーティーで関ケ原Ruby会議01を宣伝する実行委員長3人

── 「大将」を擁する地域Ruby会議は他にはなさそうですね。

おしょうゆ:そうですね。関西08の場でもともと話していたような、立派な「東西対決」になりそうです。もちろんRubyという技術に洋の東西……もとい関の東西はないのですが、東と西のRubyistが、それぞれの地元をちょっと誇らしく思える要素のあるカンファレンスになるといいな、と思っています。

ところで、さっき初期のドキュメントを読み返していておもしろいなと思ったのですが、実は自分とわいだーさんでやりたいことがちょっと違ったのですよね。「東西」という言葉から想像していた要素にずれがあった。自分が「対決」や「決戦」が好きすぎる一方(事例1事例2)、わいだーさんが東西のRubyコミュニティをつなぐことに気持ちがあった。このふたつの要素をどううまく取り込むかはかなり議論しました。

そうる:おしょうゆさんとわいだーさんでやりたいことがちょっと違っていたのもおもしろかったですね。

── 「東西対決」というコンセプトは最終的にどのように整理されたのでしょうか。

わいだー:自分としては、最初は「対決」という言葉をどう扱うかをけっこう考えていました。勝ち負けだけが前に出すぎると、自分がやりたいこととは少し違うな、という気持ちもあって。 でも、話していく中で、対決は分断するためのものではなくて、東と西の人たちがそれぞれの立場や地域を背負って集まるための建付けにできるのだと思うようになりました。 関東と関西、あるいはそれぞれの地域コミュニティが「自分たちの陣営」として参加することで、むしろ相手のことを知るきっかけになる。そう考えると、「東西対決」と「東西をつなぐ」は、矛盾するどころかコンセプトの表と裏なのかなと思っています。

おしょうゆ:せっかく東西の真ん中の土地でやるわけだから、東西の両方のRubyistに来てもらいたいですね。普段は行くきっかけのない土地ですし。

わいだー:関ケ原Ruby会議をきっかけに、普段会わない人たちが集まる。東西のRubyistが交わる。そういう交流の場としても使ってもらえたらうれしいですね。

── でも決着はつけるんですよね?

おしょうゆ:つけます(笑)。もちろん、東西のどちらかが優れていると本気で思っているわけではないのですが、「関ケ原」をやるからには引き分けで終わらせるわけにはいかないです。自分の魂の故郷を勝たせるべく、みなさんも関ケ原に来てください!

── トークセッションはどんな感じになりそうでしょうか。

おしょうゆ:東西対決を演出しつつも、テックカンファレンスの本質はやはりテックで、そこは欠かしてはならないという気持ちがあります。関ケ原ではトークのCfPを開いてひろく募集しましたが、骨のあるプロポーザルをいただけたので、個人的にも楽しみにしています。これについては後で詳しく話しましょうか(笑)。

わいだー:あと、関ケ原Ruby会議01ではRubyKajaも開催します。 RubyKajaは、各地の地域Rubyコミュニティで活動しているRubyistを、近くにいる人たちの言葉でみんなで褒め称える取り組みです。 関ケ原Ruby会議01は、東西のRubyistが集まる場でもあるので、このタイミングでRubyKajaを復活させることには大きな意味があると思っています。 このあたりも、後ほどじっくりと話そうと思います。

関ケ原のモニュメント前に立つ、東西の実行委員長2人
天下分け目の地で対峙する、東西の実行委員長

武将語

── 関ケ原Ruby会議01らしい準備はありますか?

わいだー:これは私のモットーでもあるんですが、自分が関わる地域Ruby会議では、「その地域Ruby会議でしかやれないこと」をちゃんと考えたいんです。関ケ原Ruby会議なら、関ケ原だからできることは何か、というのを大事にしたいなと。 なので、サイトや紹介文の細かいところで武将語にしているのも、単なるネタというよりは、関ケ原でやる会議としてちゃんと遊びきりたいからなんです。なりきって文章を書く機会なんて、人生でそんなにないじゃないですか。枝葉の部分ではあるんですが、せっかくやるなら、そういう遊びの部分まで作り込んでいる方が個人的にはいいなと思っています。

関ケ原Ruby会議01公式サイトの武将版イベントページ
公式サイトのイベントページの武将語表示

── チケットの「兵糧」ってなんですか?

なっちゃん:お弁当のことです。関ケ原は飲食店がそこまで多くないので、参加者向けに兵糧を用意しています。

おしょうゆ:腹が減っては戦はできぬ、ですからね。

関ケ原の町を探索する実行委員たち
関ケ原の町を探索する実行委員たち

会場

── 会場はどんなところですか?

おしょうゆ:関ケ原ふれあいセンターという、岐阜県の関ケ原町にあるホールです。なかなかきれいなところですよ。

なっちゃん:関ケ原駅から歩いてすぐなので、アクセスも良いですね。

── 下見にも行っているんですか?

そうる:会場の方との打ち合わせや、下見や細かい計測をしに行っているので、5回ぐらい行っています。

なっちゃん:いつも会場まで確認してくれてありがとうございます! 他の実行委員は1回だけ下見に行きましたね。500人近く入るホールに、日当たりの良いホワイエ、会場前の芝生も広々していて、いい感じの会場です。

トークセッションやRubyKajaが行われる会場ホール
会場のホール。ここでトークやRubyKajaが行われます

実際に歩いて感じた、関ケ原町の魅力

── 関ケ原ってどんなところですか?

そうる:下見で関ケ原の町を歩いたり、岐阜関ケ原古戦場記念館に行ったりしたんですが、関ケ原ってかなりおもしろい場所なんですよね。記念館で合戦の全体像を知ってから町を歩くと、そこに陣跡や決戦地が普通に点在していて、町全体がそのまま歴史のフィールドになっている感じがある。観光ガイドでも、記念館から決戦地周辺を巡る約3kmのコースや、西軍の陣跡を巡る約6kmのコースが紹介されていて、歩きながら「ここに武将がいたのか」と想像できるのが関ケ原らしさだと思いました。

なっちゃん:関ケ原は、「天下分け目の戦い」が行われた場所ということしか知らなかったのですが、記念館の映像や資料を見て関ケ原の戦いを勉強できました。戦いって、何日もかかるものだと思っていたのですが、6時間で決着したんですね。びっくりしました。

わいだー:わかります。私も関ケ原って、教科書で見た「天下分け目の戦い」の場所、くらいの印象だったんですけど、実際に町を歩くとかなり見え方が変わりました。記念館もおもしろかったですし、外に出ると陣跡や決戦地が町の中に点在していて、歩くだけで関ケ原の文脈に入っていけるのがとてもいい。

駅前の歩道に、関ケ原の戦いについて学べる解説パネルが並んでいる
駅から出ると関ケ原の戦いについて学べるパネルが並んでいる

おしょうゆ:下見で関ケ原の町をちょっと散歩するだけで関ケ原の戦いにずいぶん詳しくなれて、とても楽しかったです。教科書には「小早川は動かず様子見をしていた」とあったけど、ああ確かにあの山から見下ろしていたら全体を俯瞰できるだろうな…… とか、この普通の路地が武将の最後の地だったか…… とか、ちょっと人に教えたくなる要素がたくさんありました。みんなで散歩すると楽しそう!

そうる:私は関ケ原の近所に住んでいながらほとんど来ることがなかったんですよね。今回の準備をしながら何回も足を運ぶうちに、関ケ原が文字通り身近な存在になりました。陣地跡にも何箇所か足を運びました。陣地跡は町を見渡せる場所が多く、当時の武将に思いを馳せるには最適の場所だと思います。

関ケ原の史跡や跡地への案内板が並んでいる
関ケ原にはいたるところに案内板があり、たくさんの跡地があることを実感できる

前編はここまでです。
後編は来週公開予定です。後編では、関ケ原Ruby会議01のトークやRubyKaja、イベントについて紹介します。

関ケ原Ruby会議01のチケットはまだまだ販売中です! 以下URLよりどうぞ。5月30日、関ケ原で待ってます!宿泊される際は岐阜駅の周辺がおすすめです。 ti.to

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写真:pastak、pndcat、ex_SOUL、osyoyu、inao、youcune