こんにちは、PMのgackeyです!いまは、スマートフォンアプリと、とある新規プロダクトのPMを担当しています。
流行語大賞が決まり、pmconfが幕をおろし、M-1の決勝出場者が選ばれ、2024年ももう終わろうとしています。何か、今年一年のSmartHRのPM活動を振り返る記事を!ということで、「PM定例」について振り返ってみることにしました。
PM定例といえば、ちょうど先日のpmconf2024でも、スマートバンクの湯川さんが発表されていましたね。「よいPM定例はPM組織を強くする 〜 共有から共創へ、悩みを共に解決する場づくり 〜」です。タイトルから共感しっぱなしだったくらい、私たちSmartHRのPM定例も、「共有から共創へ」を目指して変わってきたように思います。
最も大きなきっかけは2023年の年初に発表された、PMグループの方針でした。 合言葉は、「ひとりで解かない」です。 この方針は、マルチプロダクト化が進み、ユーザーの規模や業種が多様化し、組織が大きく複雑になっていく状況に対して打ち出されたものでした。当時と今を照らし合わせてみても、この状況進展はますます加速していると感じます。
少しだけ2023年について触れさせてもらうと、「ひとりで解かない」と言ってみても、いきなり定例が活発化したわけではありませんでした。2023年の上半期に挙がった共有や相談のアジェンダは、まだポツポツ、といった具合です。そこで一度PM定例を振り返り、なぜPMは集うのか?を改めて問い直しました。
PM定例って何?と問うことで、マルチプロダクト戦略を採るSmartHRで欠かせない、互いに学び個が強くなること/互いを活かし合うコラボレーションを加速するための時間・場にしたいよね、とイメージがクリアになりました。また、「実は、他のプロダクトの話でコンテキストがよくわからなくて、発言しにくいと思っているんだよね」といった、議論への参加しにくさも場で共有されたことも大きなポイントでした。
どんなふうにやっているのか
PM定例は、事前準備・定例の時間それぞれにこんな形で行なっています。
- 事前準備:定例ドキュメントへの記入
- 各プロダクトからの状況共有(全員)
- 持ち込み話題がある場合は、その内容
- 定例
- 状況共有の黙読+Slackに質問や感想コメントをワイワイと記入
- 質疑はSlack上、もしくは口頭で補足
- 今日のアジェンダについての共有・議論
- 状況共有の黙読+Slackに質問や感想コメントをワイワイと記入
もともと、各プロダクトの開発や戦略の状況共有は口頭で行なっていました。けれど、書かれていることを読み上げる時間ってもったいなくない?もっと相談や会話に時間を使える方が良いよね、と考えるようになりました。黙読+口頭&slackでの質疑時間 → 議題と時間の使い方を変えたことで、より気軽にアジェンダを持ち込みやすくなったようにも思います。
どんなことを話しているのか、アジェンダ紹介
前段が長くなりましたが、ここがメインディッシュです! 「で、結局どんなことを話してるの?」の例をダーッとご紹介させてください。 アジェンダは、「共有・相談」と「学びの共有」でコーナーを分けています。
ところで、学びの共有を活発化したい!と思いながら、発信者の心理的なハードルの下げ方に悩むPM組織、多いのではないでしょうか。SmartHRのPM定例では、このコーナーを「今週のちいさな学び」通称「ちいまな」と名付け、プロダクト開発やチーム運営についてのちょっとした学び、生活の知恵などをシェアしています。この、生活の知恵、というのが重要で、仕事に関係なくたって良い!という発見の歓迎ぶりが、ちいまなをほっこりする時間にしてくれています。
今年のPM定例で挙げられた共有・相談
それでは、順番にまいりましょう。まずは「共有・相談」コーナーです。 今年、約50回の定例で挙がったトピックは合計155。週ごとのバラつきはありますが、平均して毎回3つ以上の議題が持ち込まれていました。 トピックの特性に区切って、いくつかピックアップしてご紹介します。
PM組織の活性化活動
- 便乗 : PMキックオフ夜の部について
- 共有 : 続・ブログ書こう!PM全員で書こう!
- 相談 : failconやりませんかやるよ
- 共有:忘年会やりましょう
PMが集まってのイベントや外部発信に関する内容です。飲み会の話題を差し込む「便乗」感がいいですね。 定例で声を挙げてくれたnabe3の企画で「失敗を共有し合う会」が開催されたのも印象的でした! また、今年は2月からなんと毎週、PM全員でリレー記事を書くような取り組みもやり切りましたね。全28記事が、「SmartHRのプロダクトマネージャー全員でブログ書く2024」にズラリと並んでいます。これも、PM定例から始まった出来事でした。
PMやプロダクトの目標
- 頭出し : 目標設定をよりよくするPjMにトライさせてください
- 共有:PM (プロダクト) の目標設定をサポートするもの
- 相談:OKRの失敗ってしていい?
面接でもよく、「PMの目標設定・管理ってどうしてますか?」と聞かれます。SmartHRでもまだまだ、全員の目標設定の方針や基準がきちんと一致しているとは言いにくい状態でした。それに対し、takemasaさんがPMの目標ってどうあるのがいい?を提起し、方向性の検討をリードするとともに、目標設定の際に考えると良い観点などをサポートコンテンツとして用意してくれたのが大きな出来事でしたね。 「OKRの失敗ってしていい?」は、ごく最近挙がった相談です。チームのOKRが未達になりそうなとき、PMとしてどう振る舞うのが良いんだろう?という問いに対し、参加したPMから「自分なら〜」と様々な見方の意見が挙がった、とても良い相談時間でした!
プロダクト・チーム間連携
- 共有:プロダクト企画のための顧客アンケート過去事例が集まる場所をつくったよ
- 共有:SmartHRで管理している・する可能性がある従業員データを整理しました!
- 共有:新規プロダクト立ち上げチェックリストなるものを作ったのでシェアしたいも
- 共有:タレマネの最近の動きを共有しておくよ〜
- 共有:xxxの2~3年後の理想の姿 (a.k.a xxxの未来) を描いたので共有です!
- 共有:xxxのグランドデザインはじめました
- さらっと相談 : xxxで検索したいお客様はいらっしゃいますか
- 相談:xxxの労務以外のユースケースを集めたい
- 相談:xxxできると価値上がりそう!ポイントを探しています
改めて「共有・相談」アジェンダの分類をしてみて、素直に驚き、良いなぁと思ったのが、このトピックが盛り沢山になっていたことでした! 他のPMもほしいだろうなと思う情報群を集めやすく・シェアしやすくするための共有や、連携をスムーズにするための動きの変化や方向性についての共有が、紹介しきれないほど行われていました。また、「こういうことしたいプロダクトって他にもある?」「こんなことできたら、他に使い道ありそう?」と、自分の担当プロダクトの取り組みが他のプロダクトとどう繋がり得るのか、という相談も活発になってきたことがわかります。
まとめ・振り返り
- 相談:仮説検証サイクルのプロセスを絵にしたのでFBほしい
- 共有:xxxの対応方針の検討についてhajiさんのまとめがよかったので共有です
- さらっとした宣伝:PMチャレンジをしてくれていたPdEのxxxさんが振り返りドキュメントを書いてくれたのでぜひ読んでください
- 共有:HR EXPO2024秋に参加してきました
まとめについては、共有だけでなくFBを求めることも増えてきましたね〜。他薦が多いのも素敵だな、と感じます。
開発方針や手段
- 相談:プロダクトのDBパフォーマンス改善の相談できる方います?
- 共有:xxxのディスカバリー結果
- 共有:Bizがデモしやすい環境を作ります
- 共有・なんか思ったことあれば感想欲しい:xxxくんプロトタイピングしてみたので感想ください
- 権限基盤の方向性についてご意見ください!
- 相談:AIチームの方針相談したい
自チームで議論していてわからなかった知見を募る、やろうとしていることや判断について客観的なFBを得る、方針について検討が不足している観点を集める…こういうアジェンダが増えてきたのは、冒頭でご紹介した「ひとりで解かない」が浸透してきたことのあらわれだと感じます。 共有として持ち込まれた話題でも、質疑が盛り上がったり、意外な落とし穴が見つかることもありました。
今年の「ちいまな」コーナー
続いて、「小さな学び」略して「ちいまな」コーナーです! だんだん長くなってきたので、コーナー名にあわせて軽快にいきましょう。
- xxx案件はxxxの方がプロジェクトリーダーに立ってくれるぞい
- 「ちょっと怪しいな?」と思ったら法務への相談は早めに行くといいかも!
社内での動きやコミュニケーションについて、ハッと気付いたことを気軽に共有してもらえるのがいいですね。
- SQLで試行錯誤したいそこのキミ!イカした方法を見つけたよ!
- 業務効率化の効果を、投資対効果試算に使う方法
- 『BIGTHINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?』はPM必読の書だと思ったよ!
- 日報による内省の効果と気付き
- 「Excelでできているから〜」と言われたときの課題の深堀り方Tips
- xxxのときの障害対応についての意思決定を振り返って書き出してみたのでシェア
個の力を上げるためにやってみたことで、良かったことも頻繁に交わされています。 個人的には、この「イカした方法」に今年ずいぶんお世話になりました。
- xxxのディスカバリー、しっかりFAILしたので共有させて欲しいも
- ユーザーストーリーはやっぱり大事だった話
- チーム一丸でOKR達成を目指すためのトライを考えた話
- ユーザーの業務(今回は社内労務)のAsIs-ToBe案を一緒に作るのオススメです
- 毎月ミッションを振り返るようにしたら結構いいですよ
- xxxチームでOODAふりかえりを1か月やってみたよ
- xxxで、概算見積と実績が2〜3倍乖離していた話
- SaaSシミュレーションゲーーーーーーム!をつくってやってみました
- 商談同席して開発の意思を直接伝えると、受注に繋がることもある話
チームで学ぶ・チームが学ぶための取り組みについても、たくさんの発信がありました。 こういう記事や本って無数にありますが、定例で聞いたタイミングが自分のチームにピッタリなことってけっこうあります。 同じ会社で働いている分、他のチームで課題になることは自分たちにも起こりやすい!と振り返るきっかけづくりにもなっていて、とっても良いですよ〜。
- 違う職種・バックグラウンドの人とオフィシャルでない時間を過ごすの大事だね
- 先週の金曜日、はじめて生xxxさんにお会いしたのですが、想像の30倍くらい陽気な人でした。オフラインでの交流は良いですね。
年末らしく、こんなほっこりした話題も増えてきています。
そして、お待たせしました、最後に生活の知恵を!
- ユ◯クロの商品はタグを見ると買った年がわかる
- 朝ご飯を食べずに豆乳にしてから身体の調子が良いです。どうやら若返るらしい。
- 長時間飛行機に乗る時は太ももの下にクッションを入れて気持ち浮かせるとお尻が痛くならないよ
- キュー◯ーコーワヒーリング始めました
- DQ3 遊び人にしあわせの靴を履かせると勝手にレベルが上がるのでお荷物感が軽減されて良い
私は、この「ちいまな」がきっかけで「キュー◯ーコーワヒーリング」を飲みはじめ、またDQ3を買いました。 しあわせの靴、しあわせになれておすすめです。
「ひとりで解かない」PM定例の先へ
共有や相談が活発になってきた私たちのPM定例に、最近やってきた新たな格言があります。 pmconf 2024の曽根原さんの登壇で放たれた、この言葉です。
「プロダクトのインパクトは自分たちの意思決定レベル以上に上ブレすることはない。」
個の成長とコラボレーションを両軸で頑張ろう、のままでは、自分たちの視座の範囲でとどまってしまう!と、グサリと刺さった一言でした。 「ひとりで解かない」の先にある、見えないものを見通そうとする眼差しを目指して、来年のPM定例をさらに活性化していきたいと思っています。
終わりに(we are hiring!)
今年一年の議題振り返り、PM仲間の顔、悩んでいたこと、失敗したこと、前進したことが一挙に蘇る嬉しい時間でした。 とはいえ、本当にまだまだ。SmartHR では一緒に SmartHR を作りあげていく仲間を募集中です! 少しでも興味を持っていただけたら、カジュアル面談でざっくばらんにお話ししましょう!
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