はじめに
こんにちは! QAエンジニアのt.leafです。
入社して1年半ほど、SmartHR基本機能のQAチームに所属しています。
今回はSmartHRの基本機能に所属するQAエンジニアたちの最近の取り組みを紹介したいと思います。
前提のお話
SmartHRの基本機能はフレームワークとしてLeSS(Large-Scale Scrum)を採用しており、ひとつのプロダクトの中に7つの開発チーム(※2023年9月時点)を擁しています。
以前、SmartHR基本機能のQAエンジニアは、それぞれが各開発チームに所属する「1開発チームに1QAエンジニア」という形で品質保証活動をリードしていました。
私も入社直後はひとつの開発チームに所属していましたが、ここ1年ほどをかけて次のような動きをしています。
- 各開発チームに所属していたQAエンジニアがスキルを移譲してチームを離脱
- その後横断QAチームとして、SmartHR基本機能全体の品質保証活動を活発化
なお、これらは今のところSmartHR基本機能のQAチームの活動です。
SmartHRには他にもプロダクトが複数あり、それぞれプロダクトごとに適切な形を選択しているため、開発チームに所属しているQAエンジニアもいます。
なぜ「1開発チームに1QAエンジニア」という体制をやめたのか
プロダクトの規模も大きくなる中、基本機能全体の品質を見るには各チームに所属しての品質保証活動だけでは不十分に思えてきていました。
開発チーム内ではどうしても開発中の機能単位で品質を追いかけることが多くなり、プロダクトの全体像に対して「木を見て森を見ず」の状態に陥っているのでは?という危機感が募っていたためです。
今後のSmartHRの成長を思えば、「チーム数=人数」という図式に頼らない体制を構築しておく必要もあります。
そこで私達は「1開発チームに1QAエンジニア」という前提を一旦捨て、基本機能全体を横断した品質保証活動を行うチーム(以下、横断QAチーム)としての活動に力を入れ始めました。
この後は具体的にどんな活動をしてきたのかを書いていきたいと思います!
SmartHR基本機能の横断QAチームがやっていること
まだまだ道半ばのものもあり模索しながらではありますが、横断QAチームではこんなことをしています。
- 各開発チームの品質保証活動の支援
- 困ったときの相談窓口を設置
- テストの困り事やプロセス改善など、QAエンジニアが相談を受けられる体制構築
- 開発チーム単位での相談がしやすくなるワークフロー、個人が気軽に質問できる相談会など複数の窓口を設置
- 相談を受けるだけではなく、横断QAチームから開発チームに定期的なヒアリングを実施
- テストの支援
- テスト計画、テスト設計、テスト設計レビューの相談対応、ノウハウの提供
- 新チーム立ち上げ時など、必要に応じて開発チームへの参加
- 状況次第で開発チームに一時的に参加し、QA関連のプロセスの立てつけをリードする
- 困ったときの相談窓口を設置
- SmartHR基本機能全体を横断しての品質保証、向上させていくために必要な取り組み
- 品質についての取り組み
- 各開発チームが共通して使えるQA関連の知識、ノウハウのドキュメント化
- 楽にパフォーマンステストが行なえる環境整備
- 基本機能全体の不具合への対応
- 再発防止策適用に向けた振り返りのフォーマット策定
- 不具合の分析
- 品質についての取り組み
これらの活動で得たものと、新たな悩み
QAエンジニアが各開発チームを離脱後、このような取り組みを本格的に始めて半年あまりが経ちます。
開発チームから離脱するにあたり、QAに関するノウハウやスキルを明文化して整理できたのは私達にとっても良い経験でした。
機能単位だけではないより高い視座で俯瞰的にプロダクトの品質を考えられるようになり、かかわる人や業務の幅が広がったのは間違いありません。
反面、開発チームの開発の中で行なうような実務からは少し離れてしまっている実感があります。
開発チームに入り過ぎてしまうと横断活動の時間が足りず、横断活動が中心になると今度はいつの間にか開発との距離が離れがちになるというジレンマ。
このバランス感覚を意識しつつ、常日頃からプロダクトに対して積極的なキャッチアップをしていくことが必要だと感じています。
その中で横断QAチームとしての効果的なアプローチや、開発チームとのかかわり方を模索しています。
これからの展望
顧客に届ける価値を最大化していくために、現在の取り組みに加えてやっていきたいことがまだまだあります!
今後は現在の取り組みに加え、「品質の可視化」にもいろんな切り口でトライしていきたいですし、
既存の自動テストの充実や手動テストとの適切な切り分けのガイドを作成したり、プロダクトサイドだけではなくビジネスサイドを後押しできるような活動など、
これからのSmartHRの成長・発展のためにできることは何でもやっていきたいと思っています。
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最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!
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