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オンボーディングについて

これはSmartHR Advent Calendar 2022の9日目のエントリーです。

こんにちは、SmartHRの基本機能のプロダクトでエンジニアリングマネージャーをしているsakoです。

今回はチームに新しくメンバーが入ってくる際に行うオンボーディングについて、SmartHRの中でこれまで取り組んできた活動を紹介していきます。

オンボーディングとは

オンボーディングとは、新しく入社した方が出来るだけ早く会社やチーム、仕事に慣れてパフォーマンスを発揮してもらうための取り組みです。 ドキュメントや適切なイベントを設けることで、業務に必要な知識や環境が手に入り、迷うこと無く業務に入ることができます。

オンボーディングでやること

受け入れる側として、以下の取り組みを行っています。

  • 全社オリエンテーション
  • メンターのアサイン
  • オンボーディングToDoの作成
  • 初顔合わせMTG
  • 歓迎会
  • キックオフ1on1
  • 毎週の1on1
  • チームメンバーとの1on1
  • 鼎談

全社オリエンテーション

全社オリエンテーションでは、全職種に向けたオリエンテーションを行います。

  • 機材セットアップ
  • 新入社員ランチによる同期顔合わせ
  • 各部署の紹介
  • オフィスの紹介

などを行います。 詳しくは別のエントリーで紹介されていますので、是非ご覧ください!

tech.smarthr.jp

全社オリエンテーションはおよそ2週間で終了しますが、終日行うわけではないため、合間の時間を使って各チームでのオンボーディングも行います。

メンターのアサイン

これはいわゆるテクニカルメンターではなく、オンボーディングメンターとなります。 何か分からない事があればチームメンバー全員でフォローしますが、「わからないこと、困ったことがあればこの人に聞いてね!」という窓口を設けることで、聞きやすい環境を作ります。 メンターは、配属前のオンボーディングコンテンツの準備、配属後の案内、歓迎会のセッティングなどを行います。

オンボーディングToDoの作成

チーム配属後に行ってもらうオンボーディングコンテンツをリスト化しています。

オンボーディングToDo

配属された人は、このリストに沿ってコンテンツを消化していくと、開発に必要な最低限の知識や環境が整います。

リスト化することでオンボーディングコンテンツの抜け漏れが無くなり、オンボーディングの進捗管理もできます。 あらかじめ雛形を作っておき、コピーすれば直ぐに使える状態にしておくと便利です!

初顔合わせMTG

配属となるチームメンバーとの初顔合わせを行うMTGを開催します。これは「自分が配属となるチームにはどんな人がいるのか、どんな雰囲気なのか」という、楽しみだけど少し不安な気持ちを早いうちに解消することを目的としています。

全社オンボーディングの合間を見つけて、可能な限り入社当日に開催し、30分程度の短い時間でそれぞれ簡単に自己紹介を行います。 この場は顔合わせと自己紹介にとどめるため、後述する歓迎会とは別の日程で開催します。

歓迎会

チームメンバー全員でオフィスに出社し、オフィス内や近くのお店で歓迎会を行います。歓迎会以外の時間はオフィスで仕事をします。

ここでオフラインでの歓迎会を開催できると、チームメンバーと「1度は対面で会ったことがある、同じ空間で仕事をしたことがある」という実績ができます。1度も会ったことが無い人よりも、1度は会ったことのある人の方がコミュニケーションが取りやすくなり、今後のチーム内でのオンラインコミュニケーションに活かされることを期待します。

どうしても都合がつかなかったり事情がある場合は、オンラインで開催するケースもあります。

キックオフ1on1

評価者にあたるチーフ*1と最初の1on1としてキックオフ1on1を行います。お互いの人となりを知るため、1on1の目的を伝えたあとは自由に話します。

社内ドキュメントツールに自己紹介を書いてもらい、それを見ながらお互いの経歴や趣味などについてざっくばらんに話します。 キックオフ1on1が終わったら、次回以降の1on1で期中に行う目標設定を行っていきます。

毎週の1on1

SmartHRでは通常隔週での1on1を実施していますが、オンボーディング期間中は毎週1on1を実施します。 最初のうちは何かあっても自ら聞きづらいということも多いため、定期的に話す時間を設け、何か困ったことは無いか、新たな環境に慣れてきたか、最初に立てた目標に対してできたこと、やろうとしていることといった話題を話します。 1ヶ月から3ヶ月程度、本人の慣れ具合に合わせて毎週実施し、慣れてきたら通常通り隔週の1on1に切り替えていきます。

チームメンバーとの1on1

MTGや歓迎会に参加するとチームメンバーと会話をする機会ができますが、チームメンバーそれぞれと個別に話す機会というのは意外とありません。特にフルリモートの環境に移ってからは、オフィスでたまたま立ち話をするという機会も無いため、個別に話をしたことは1度もないチームメンバーも少なからずいるのではないでしょうか?

チームメンバーとの1on1は、普段1on1をしないメンバーとも1on1を行い2人だけで話したことがあるという実績を作ることで、今後チーム内で話しかけやすい状態を作ることを目的とします。 チームメンバーそれぞれと30分の1on1の時間を用意して、お互いの自己紹介、過去の経歴や開発経験などについて自由に話します。初対面で緊張して話せないということもあるため、話のきっかけとなるお題を用意しておくのも良いです。

お題の例:

  • 最近ハマってること
  • 最近のこと
  • これまでのキャリアで話したいこと
  • 得意なこと、苦手なこと
  • 大事な価値観
  • こういうコミュニケーションは好き/嫌い
  • 働く上で考慮してほしいプライベート事情
    • 月曜17:00〜は習い事なので働かないよ、とか
    • 子供の送迎があるので15:00は一旦抜けるよ、とか

鼎談

それぞれと1on1をする時間を用意するのが大変、1対1で会話をするのが苦手という場合は、3人で行う鼎談という形式をとることもあります。メンターやマネジメントレイヤーの人が間に入ってファシリテーションしたり、既存のメンバー2名+新メンバーで話すことで上述のチームメンバーとの1on1に近い目的が達成できます。

オンボーディングされる側がやること

オンボーディングされる側にお願いしていることも紹介しておきます。

自己紹介の作成

プロダクトエンジニアに限らず全社員にお願いしています。全社員それぞれの自己紹介をストックしておくことで、業務や交流の機会で初めて話す前に事前情報として相手のことを知るきっかけとなります。

プロダクトの機能理解

配属となるチームで担当するプロダクトの機能を把握するために、用意されている学習用の資料を見てもらいます。 お客様向けに公開しているSmartHRスクールというコンテンツを使って自己学習をしてもらったり、各チームで用意している説明資料を使って機能理解を深めます。

初めてのPR作成

開発環境が整い、機能理解が深まった後は、文言を修正する程度の小さな改修を行ってもらいます。PRの作成→コードレビュー→リリースまでを行うことで、開発サイクルを一通り経験してもらいます。

オンボーディングドキュメントの更新

オンボーディング資料に沿って作業をしていく中でつまずいたところ、手順通りに進めてもうまくいかなかったところを修正してもらいます。 オンボーディングの一環としてこれを行うことで、オンボーディング資料が常に最新化されます。

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最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

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*1:チーフは SmartHR 内部の呼び方で、いわゆるプレイングマネージャーの役割を指します