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チームの透明性が高いとイベント企画もスムーズだったという話

こんにちは!UXライティンググループのaguringoです。先日、スキル管理機能チームで、「0→1をスクラムでやってみた -スキル管理機能の作り方-」というオンラインイベントを実施しました。

プロダクトの開発チームでイベントを企画するってどんな感じ?というのを、振り返りとともに紹介したいと思います。

youtu.be

登壇者のスライドは、connpassのイベントページからご覧いただけます。

企画背景とチームスローガン

スキル管理機能は、8月22日にリリースしたばかりの、SmartHRで一番新しいタレントマネジメント業務で活用いただくためのアプリケーションです。

このイベントの企画はリリース前から進めていました。イベントを通してチームの経験を伝えたい!と考えた背景には、このチームが立ち上げ当初からソフトスキル面の目標として掲げていた「プロダクトに対する透明性を高める・維持する」というスローガンが大きく影響しています。

私の個人的な背景をお伝えしておくと、プロダクトの立ち上げはスキル管理機能で3度めでした。0→1開発の多くは、少ない人数でスタートするため、リソース効率*1を優先した動き方になりがちだと思います。特に私のようなUXライターというコンポーネントの業務は、スクラムチームのメンバーとしてスクラムイベントに参加していても、意識して周囲と協業しなければ、インクリメントに対する意思決定プロセスをはじめとする透明性は自ずと低くなることを過去の経験から実感していました*2

私がスキル管理機能チームに正式加入したのは、プロダクトマネージャー1人、プロダクトデザイナー1人、スクラムマスター1人、プロダクトエンジニア2人というメンバー構成のタイミングでした(その後リリースまでにメンバーは増え、10人でリリース日を迎えました*3)。この時点から中長期的な開発スピードの維持と向上(具体的にはフロー効率*4)のために定められたスローガンのもと働いたことは、「よかった」の連続でした。

このスローガンの効果は、チームの雰囲気と一緒に見てもらうのが効果的なので、スキル管理機能チームに所属する各職種のメンバーがそれぞれ取り組んだことを伝える機会を設けようと考えました。「イベントの形式としては職種別の方がターゲットも明確で、視聴してくださる方も終始興味のある話が聞けるのは明らかだけれど、毎日ともに働いている”開発チーム”を丸ごと知ってもらいたい」という思いもありました。

スローガンがもたらしたもの

「プロダクトに対する透明性を高める・維持する」という全員の意識は、誰が何をやっているのか、どのように意思決定したのかがだいたい把握できている状況を生み出しました。

そして、自分たちの専門性を発揮しつつ、お互いの貢献価値を理解し、ときには協業する機会をつくりました。

登壇者と話してもらいたいことは、スムーズに決まった

イベントの準備に関しても、企画時はまだ開発のまっただ中。イベントの準備よりもリリースに向けた日々のコミットの方が当然大事です。なので、企画者の私が「この人にこの話をしてもらいたい」とオファーして意向の確認と日程調整をした以外は、プロダクトがリリースされるまで採用広報と私で準備を進めました。

ちょっとした感動を覚えたのが、登壇者が作成した登壇の骨子や資料のすり合わせ時でした。仕上がってくるものがどれも「そう、そう! これこれ!」という内容ばかりで、各自がリリースまでに取り組んできたことの透明性が高かったことの証明にもなったと感じました。

反省点

一方で、反省点も残りました。

職種を跨いだイベントの企画の難しさと、そのうえ一人で準備を進めたために考慮不足を招いてしまい、失敗した部分もあります。

各職種のLTで伝える専門性と「透明性」のもたらすもののバランスが取れなかった

一番は、イベントに協力してくれたメンバーの見せ場を作ることを意識しているうちに、立ち上げ時から透明性を意識した方が良いという課題感と実際にやってみてチームにもたらされたものを伝えるという企画意図が薄れてしまったことです。

「最初の発表者として、チームのスクラムマスターのshooenさんにスローガンについての話をしてもらえるからOK!」と考えてしまい、お任せになってしまった感が否めません。

各メンバーの発表の中には、他職種の巻き込みについても少なからず言及があったのですが、それを視聴者側にチームスローガンが効いた結果だと関連付けることを期待するのは、無理があったなと反省しました。

準備がスムーズだった!と思いきや、スクラムチームという軸を伝わりやすく盛り込むことを見落としてしまい、「俯瞰が足りなかった…」と次回へのトライを残すことになりました。

チームとしての感想

では、最後にチームメンバーからの感想を紹介します。発表者だけでなく視聴してくれていたメンバーの感想も合わせて、どうぞ!

Good

  • PdEだけでなくチーム単位でのイベントだったので、同じチームの中で各職能のメンバーがどう感じていたのかを聞けて面白かった
  • プロダクト開発に関わる色々な職種の勉強会って珍しいなと思った。各々の話も興味深かった。
  • 我々としても振り返りができたことで今後に活かすヒントが得られた
  • 自分がジョインする前の知らない話を聞けておもしろかった

Problem/More

  • 「SmartHRの新規プロダクト開発について知りたい」と思う人はいても、採用広報を目的とした企画という視点で考えると、おのおののLTは専門領域に特化している内容もあり、「全員のLTを聞きたい」人は多くはなかったんじゃないか
  • 冒頭のプロダクトの説明のあと、LTが7本続いて、パネルディスカッションという一気通貫して視聴することを想定した構成は、参加者には大変だったかも。たとえ、すべて興味を持っている内容であっても、休憩なしでLTを7本聞くのは結構辛かったかもしれない
  • 「うまくいかなかったこと」、「改善すべきこと」をもっと話せたら参加者の参考になったかも?

Kimochi

  • SmartHRのチーム開発の雰囲気や、チームでの各職種の関わり方が伝わっていると嬉しい
  • 個人の感想としてはチームの立ち上げからの軌跡を振り返ることができて純粋に楽しかった
  • いろんな職能のメンバーがまさに “チ一丸” *5で開発を進めていることが少しでも伝われば嬉しい
  • 登壇慣れしているメンバー、余裕が凄いなと思った(いいなぁ)
  • 和気あいあいとした空気が、「どんな人達が働いているんだろう・・・?」と不安に思ったり気になったりしている視聴者の方々に伝わっていればいいなと思った

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*1:リソース効率については、SmartHRが大切にするフロー効率とはで説明しています

*2:個人的な振り返りはnote書きました→2023年版|0→1フェーズのプロダクト開発における、とあるUXライターの働き方

*3:よかったら先日公開したこちらの記事も読んでみてください!→スキル管理チームの「入社半年〜ズ」が感じる、仕事と成長をドライブするSmartHRの文化

*4:SmartHRが大切にするフロー効率とは

*5:SmartHRの社内用語で「チーム一丸」の意