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200万人が利用した年末調整プロダクトを支える、ドメインエキスパートの仕事とは

はじめに

こんにちは!ドメインエキスパートの中島(@nakaji)です。

この記事は「SmartHRのプロダクトマネージャー全員でブログ書く2024」への参加記事です。25人が持ち回りで毎週記事を投稿しています。

ドメインエキスパートはプロダクトマネジメント統括本部に属しているため、この企画に参加しています!

ドメインエキスパートの概要については以下の記事をご参照ください。
開発組織に所属するドメインエキスパート。事業領域の深い知識と開発者目線を併せ持つ専門家の役割とは。|株式会社SmartHR

この記事では、主に「SmartHRのドメインエキスパートはこんなことやってるよ」や、ドメインエキスパートも「年末調整機能のサブPO(プロダクトオーナー)をやってるよ」といった内容を紹介していきたいと思います!

SmartHRのドメインエキスパートは何をやってる?

ドメイン知識(人事労務)が関わる開発プロセスと成果物に責任を持っています

ドメインエキスパートの主な業務内容として、以下があげられます。

私が担当しているプロダクト「年末調整機能」でも、毎年の税制改正のキャッチアップや情報の共有、ユーザヒアリング、仕様変更における要件整理、ドメイン周りのテスト、ヘルプページのコンテンツ整備等、開発チーム内でドメイン知識が関連する部分すべてにおいて責任をもってやっています。

参考までに、年末調整本番シーズンである昨年下期の個人ミッションは以下でした。「ドメイン知識が関わる部分は幅広く責任持ってやってくぜ!」という表明ですね。

  • プロダクト品質の担保
  • 本番リリース後の社内外の問い合わせ対応の貢献
  • 2024年の対応に向けて、法改正関連の開発がスムーズに始動できるよう準備
  • ドメイン知識向上に向けた学びの機会を支援

またその他にも、担当プロダクトに留まらず、必要に応じて社内外の問い合わせ対応や、税制改正の内容を噛み砕いてSmartHR Mag(人事労務担当者向けのオウンドメディア)の記事を執筆したりしています。
2023年の年末調整変更点は3点のみ!2024年適用の内容も先行解説 - SmartHR Mag.

直近では、巷を賑わせている「定額減税」についても情報を整理し、担当プロダクトの枠を超えてSmartHRの基本機能と年末調整機能での対応方針を検討しています。(テイガクゲンゼイ、ヤヤコシスギルヨ...)

つまるところ、SmartHRのドメインエキスパートは

  • 担当プロダクトの開発チームに所属しているよ
  • 担当プロダクトの枠に縛られずドメイン周りのことは何でも首を突っ込むよ

という状態であり、難しさもありながら非常にやりがいをもって取り組んでいます。

世のドメインエキスパートの方々によっては、「ドメインエキスパート=PM」であったり考え方の違いがある部分もあるかと思いますが、恐らく根本の部分は同じなんだろうなーなんて思ってます。

3名のドメインエキスパートは異なる動きをしています

現在ドメインエキスパートは私含め3名いますが、それぞれが異なる動きをしています。

例えば、先の3/14に執筆した@chankesは届出書類アプリ、来月執筆予定の@wandaは労務基本機能や新規プロダクトに携わり、各々の強みを活かしながら取り組んでいます。

それぞれの担当プロダクトではない所で社内から問い合わせをいただいた時には、メンバー内で誰が対応するか、どのような回答をすべきかを適宜相談しながらバランスよくやっています。

また、メンバーによっては必要に応じてセールスの商談に同席したりして、開発チームだけでなくBizサイドにも貢献の場があれば積極的に参画していく動きをしています。

ドメインエキスパートは、「これわからないよ」「ユーザになんて回答すればいい?」「助けてドメエキ!」と頼られると、全員が泣いて喜びながら対応します。

年末調整機能のサブPO(プロダクトオーナー)をやってます

実は今年から年末調整機能ではメインPO(PM)とは別に、ドメインエキスパートがサブPOという役割を担当しています。

狙い

サブPO設置の狙いは「プロダクトの最終意思決定者はメインPOで変わらないが、ドメインが関わる部分では一部の意思決定を移譲する」ことです。

前提として、所属する年末調整機能の開発チームは以下のメンバー構成です。

  • プロダクトオーナー(PM)
  • プロダクトエンジニア
  • QAエンジニア
  • UXライター
  • ドメインエキスパート

スクラムガイドの定義に則ると、以下のように記載がありPOにサブがいる状態は一般的ではないのかな?と思われますね。

スクラムチームは、スクラムマスター1⼈、プロダクトオーナー1⼈、複数⼈の開発者で構成される。

今までドメインエキスパートとして主にメインPOの意思決定のサポートをしていましたが、そこからサブPOになったからといって前述したような動きが大きく変わるわけではありません。

サブPOとして役割を明示することで、効率的な意思決定やユーザへの価値を更に届けられるようにしていこうという表明ですね。 ちなみに昨年にはメインPOの交代がありましたが、ドメインまわりはサブPOが責任を担うことで、新メンバーが年末調整や税制の理解が浅くても安心してスムーズに入ってこれる状態を作れていたはず、、、、と自負しています!

今後やりたいこと

個人的には引続き法改正対応等のやらねばならぬタスクを責任もってやっていきますが、そこだけにとどまらずに「やっぱりSmartHRの年末調整機能いいよねぇ」とユーザに思ってもらえるように、労務プロダクトの基盤として更に機能強化していきてぇ...なんて思っています。

最後に

ドメインエキスパートは今も様々な貢献の場所を模索しています。

私が入社してから約2年たちますが、「ドメインエキスパートはこれ!」といった確立したものはなく、どんな価値貢献ができるのか?をドメインエキスパートメンバー内でずっと考え続けています。

開発チーム内ではプロダクトのドメイン知識周りの品質に責任を持つ。 また開発チーム内だけに留まらない位置づけだからこそ、様々な場所・方法でユーザにSmartHRの価値を届けられる、やりがいのある職種だと感じています。

そうであるからこそ、PMやその他職種についても人事労務の前提知識がなくとも安心して働ける環境である(もっとそうしていきたい)と思います!

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