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真のカスタマーサクセスを目指して、マルチプロダクトに取り組む

こんにちは、kaiyaです。テクニカルプロダクトマネージャーをしています。 この記事は「SmartHRのプロダクトマネージャー全員でブログ書く2024」への参加記事です。 25人が持ち回りで毎週記事を投稿していたこの企画も、感動のフィナーレを迎えます。ぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです。

私は今年の2月にSmartHRにジョインして、プロダクト基盤本部のPMになりました。 実は私のPM歴は2年ほどで、PMになる前はエンジニアとして、エンジニアリング x カスタマーサクセスの領域でキャリアを積んでいこうと考えていました。 この記事では、そんな私がなぜSmartHRのPMとしてマルチプロダクトに取り組むのかをお伝えできればと思います。

エンジニアからPMへ、顧客により価値を届けるためのキャリアチェンジ

私の経歴を紹介しながら、どのように考え方が変わっていったかをお話させてください。

私のエンジニア歴は10年ほどで、その中で「カスタマーサクセス」という考えに出会いました。「顧客に本質的な価値を届けたい」と思っていた私にとって、顧客の成功に向き合うという考え方はまさに本質的で自分に合っており、CRE(顧客の不安を取り除き、信頼を担保することを目的としたエンジニアリング組織)の立ち上げを複数社で経験することもできました。 この経験は自分の強みになり、キャリアの軸になると考えていました。

しかしある時、顧客にとって良くないとわかっている施策を、経営上の都合でやらなければいけないということがありました。顧客に向き合い続けるには、もっと根本的なところからプロダクトに関わらないといけない。そう考え、PMにチャレンジすることにしました。

PMになってからも経験した、本質的な価値との矛盾

転職し、新しい会社で請求書を発行するプロダクトのグロースPMになりました。 ここではCRE時代に身につけた考え方を活かした施策を出していきました。プロダクトとともに自身も成長していく実感があり、とてもいい経験ができたと思います。

そんな中、2023年10月に始まったインボイス制度が、今後のキャリアを考え直すきっかけになりました。顧客にとって制度改正はまさにバーニングニーズです。これをきっかけに、インボイス制度対応の請求書を発行するプロダクトが次々と生まれました。

顧客目線で見ると、制度に対応した請求書のフォーマットは決まっているのに、プロダクトの選択肢が多すぎて何を使えばいいのかわからないという課題が生まれました。また取引先ごとに請求書を発行するプロダクトを変える必要があり、複数のプロダクトに何回もログインする必要があるといった事態にもなっていました。

多くのWebサービスは、日本の労働人口の減少という課題に向き合っています。にもかかわらず、世の中に似たようなプロダクトが増え続け、自分もその一部になってしまっている。1つのプロダクトを良くするだけでは顧客の課題、ひいては日本の課題が解決できないという悩みを抱えていました。

SmartHRとの出会い

ちょうどその頃、SNS経由で声をかけていただきSmartHRのマルチプロダクト戦略について知る機会がありました。 SmartHRが労務領域以外のプロダクトを作り、課題を解決できるなら、すでにSmartHRを導入している企業はまずSmartHRを試してみようとなるはずです。もう迷うことはありません。

「SmartHRがマルチプロダクト化して様々な領域で価値を提供する。それがデファクトスタンダードになっていけば、私の悩みは解決するのか」と思いました。まさに天啓でした。 そんなマルチプロダクト戦略を実現するための基盤づくりができるということで、選考を受ける過程でどんどん志望度が高まっていきました。

マルチプロダクトとプロダクト基盤のお話は、以下の記事も併せてご覧いただければと思います。
マルチプロダクトにおける共通基盤を道つくり、育てていくか
マルチプロダクトの基盤データに責任を持つチームを立ち上げた話

自分の中の変化

ここ数ヶ月、自分の中に「勝ちたい」という気持ちが芽生えていくのを感じています。 これまでの私は、競争は避け、とりあえず楽しく過ごすというスタンスで生きていました。 しかし、SmartHRでマルチプロダクトを進めるということは、多くの領域で競合と戦わなくてはなりません。 労務管理クラウド5年連続シェアNo.1(※)のSmartHRで、労務以外の領域でも勝ち続けることが顧客にとっての価値になると信じています。

私たちはプロダクトマネージャーを募集しています!

SmartHRのPMになってみて思うことは、「面白い時期に間に合った!」ということです。 0→1のフェーズも、グロースも、それらの共通基盤づくりもすべてSmartHRで経験できます。とても難しく、面白い課題に皆でチャレンジしています。この環境は他にはない魅力だと思います。

SmartHRでは引き続きPMの採用に注力しています。PM職に関する情報をまとめた記事がありますので、ぜひご覧ください。

tech.smarthr.jp

※デロイト トーマツ ミック経済研究所「HRTechクラウド市場の実態と展望 2022年度版」労務管理クラウド市場・出荷金額(2022年度見込)https://mic-r.co.jp/mr/02640/