はじめに
こんにちは。SmartHRでタレントマネジメントプロダクト開発組織のマネージャーをしている長田(shooen)です。 今は「アジャイルコーチングユニット」というユニットのチーフを兼任しているのですが、そういえばユニットを立ち上げたことを社外向けに伝えてなかったなと思い、今回はそのことについてお伝えしたいと思います。
アジャイルコーチングユニットって何?
「アジャイルコーチングユニット」は2023年9月に発足しました。 メンバーは私と荒川(kouryou)さん2名のミニマム構成です。 2人とも元々エンジニアですが、今はスクラムマスターやアジャイルコーチとして、チームのパフォーマンス最大化を支援することにコミットしています。
このユニットを立ち上げることとなった背景としては、以下がありました。
- 当時アジャイルコーチとして関わっていただいていた豊田さんが、社内で大きな成果を挙げられていた
- 一方、そのアジャイルコーチの役割が、豊田さん頼りとなっていた
- 次の段階として「アジャイルコーチの内製とスケール」のメリットや必要性を感じ、専門のユニットを作ろうとなった
社内メンバーがアジャイルコーチやスクラムマスターを専任する前例がなかったので、スモールスタートで実験的に始めてみることになりました。
アジャイルコーチングユニットのミッション
アジャイルコーチングユニットのミッションは、一言でいうと「開発チームをより良くしていくこと」です(今のところは)。 ここで言う "より良く" というのは
- ユーザー価値をより提供できるようになる
- コラボレーティブ&イノベーティブになる
- チームメンバー1人1人がチームをより良くしようと動けるチームになる
ことを指しています。 「今のところは」と付け加えたのは、今は「開発チーム」が主な対象ですが、このユニットが価値を発揮できることが示せたら、対象範囲を開発チームに限らず全社へと広げていきたいと考えているからです。 それは今の市場環境において、アジャイルの考え方や価値観、スクラムなどのプラクティスが、会社の持続的な成長に非常に有効だと確信しているからです。
どんなことやるの?
今は以下のような取り組みをしています。
スクラムマスター活動
スクラムチームに入り、開発者と兼務せず、スクラムマスターとして活動します。 LeSSを新たに始めるチーム、人の入れ替わりにより形成期〜混乱期となったチーム、スクラムが思うように軌道に乗っていないチームなどに入ることが多いです。 これまで計5チームにスクラムマスターとして参画しています。
アジャイルコーチ相談枠
この相談枠は、「誰でも」「アジャイルにまつわることなら何でも」「いつでも相談できる」状態を作ることを目的として設けた時間枠です。 固定の時間枠を用意していますが、相談者の要望に応じて都合の合う時間に調整が可能です。 こちらから単に解決策を提案したり教えるのではなく、現状を一緒に整理したり、解決・改善に向けて何ができるかを一緒に考えたり、行動を促進したりと、コーチングスタイルによるサポートです。 これまでにエンジニア、UXライター、アクセシビリティスペシャリストなど、様々な職種の方から利用いただいています。
長期実践型スクラムマスター
SmartHRでは開発者がスクラムマスターを兼任しているケースが多いです。 長期実践型スクラムマスターは、その開発者兼スクラムマスターに対して、1on1コーチング&メンタリングでスクラムマスター活動をサポートする取り組みです。 課題発見力の向上、長期的な目線でチームを良くしていく取り組みなどを促し、スクラムマスタースキルの向上を狙います。 現在3名に対して行っています。
これに似た既存の取り組みとして交代制スクラムマスターがあります。 交代制スクラムマスターは「スクラムマスターのような動きができる人を増やす」ことを目的としていますが、長期実践型スクラムマスターは「スクラムマスタースキルを伸ばす」ことを目的としています。 交代制スクラムマスターは体験型コンテンツ、長期実践型スクラムマスターは育成型コンテンツのようなイメージです。
開発組織外でのアジャイルコーチ活動
現在マーケティング組織の一部のプロジェクトにおいて、アジャイルやスクラムについての勉強会を行ったり、スクラムの導入を支援しています。 非開発組織でのアジャイルプラクティスの導入支援は私自身も初めてで、試行錯誤しながら新たな発見・気づきを得つつ、かすかな手応えも感じ始めているところです。
これから
アジャイルコーチングユニットはまだ小さいユニットですが、アジャイルに関する知見や経験、コーチングのスキルを活かして、今の組織がよりユーザーに価値を届けられる組織になるための、より変化に強い組織になるための取り組みにフルコミットしていきます! このユニットが活動範囲を広げたり、ユニットを拡大していくには、このユニットが会社に価値が出せることを示さなければなりません。 アジャイルコーチやスクラムマスター活動による成果を第三者が見てもわかるよう、結果にコミットしていきます。