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なぜPMが25人も必要なのか

こんにちは、CPOのadachiです。

この記事は「SmartHRのプロダクトマネージャー全員でブログ書く2024」への参加記事です。25人が持ち回りで毎週記事を投稿しています。

この企画にも関連するのですが、最近社外の方から「SmartHR、PM多!」という感想をいただくことが増えてきました。もしPMが多い = 裁量が小さくてつまらない環境、と思われていたら心外すぎる……許せねぇ……

そこで本稿では、なぜSmartHRには25人もPMがいるのか、一体なにを作っているのか、仲はいいのか、今後どういったオポチュニティがあるのか、といったことについて説明していきたいと思います。オポチュニティは言いたいだけです。

25人は多い?

結論、そんなに多くないと思っています。

先日「SmartHRがARR150億円を突破、前年比150%で成長」というプレスリリースも出ましたが、私たちは現在ARR 150億、従業員数 1,100名という規模になっています。ちゃんとデータを取って比較したわけではないのですが、PMの人数としては他の国内toB SaaSと比べても平均的か、やや少なめくらいの印象です。

私の前職はPMが60人以上いましたし、もっと大きな企業では3桁のPMが在籍しているところもあります。そういった企業と比べれば、25人はまだまだ「小さくてかわいい」規模だとも言えます。コッカラッス!

PMのアサイン状況

そんな私たちですが、外から見ると「SmartHRって人事労務のSaaSでしょ?そんなに人がいて何を作ってるの?」と感じる方もいるかなと思います。そこで、SmartHRのPMが具体的にどういう役割分担になっているのかを図にまとめてみました。

SmartHRのプロダクト群とPMのアサイン状況を可視化した図。PMの兼務がとても多い

めちゃめちゃ兼務してるやんけ、と思いますよね?そうなんです、人が足りてないんです。助けてください。We are hiring…!

ただ、誤解を防ぐために補足しておくと、兼務が多いからといってすごい長時間労働をしているわけではありません。PMの平均的な残業時間は、兼務がなかった時代とほぼ変わっていません。これはPMの役割の一部を開発チームに移譲するなど、ボトムアップでさまざまな工夫をしているのが大きいと思います。もちろん兼務はないに越したことはないのですが、こういった組織能力は今後さらにマルチプロダクト化を進めていくうえでも重要になってくると考えています。

「プロダクト」が指すもの

ところで、私たちの言う「プロダクト」が何を指しているのかというと、

  • プロダクトごとにリポジトリが分かれており、それぞれAPIで連携しています
  • プロダクトごとに専任のスクラムチームがあります
  • プロダクトごとにロードマップとOKRがあり、担当PMがそのオーナーシップを持っています
  • プロダクトごとに売上目標があります

という感じです。(一部例外あり)

上の図だけ見ると「プロダクト」というより「いち機能」のように見えてしまうかもしれませんが、それぞれ独立性がある状態で開発されているのです。

一方、各プロダクトが完全に独立しているかというとそんなこともなく、他プロダクトとかなり密に連動しながら開発を進めています。SmartHRはユーザー体験が統合されたシームレスなマルチプロダクトを目指しているので、必然的にプロダクト間の連携が重視されます。また基本的にセット売りをしているので、いわゆるGo To Marketの観点でもパッケージとしての整合性が失われないよう考慮する必要があります。

私たちのプロダクトは、一定の自治権を持ちながら相互に繋がり合って「SmartHR」というマルチプロダクトを形成しているのです。

今後もプロダクトは増える?

ガンガン増えます。上の図にもあるように、現在複数の新規プロダクトを同時並行で開発しており、今後もさらに増やしていく予定です。HR領域も引き続き拡張させていきますし、HR以外のバックオフィス領域でも価値提供していきます。

立ち上げが得意な人もグロースが得意な人も、どちらも必要です。両方を経験したい人にも、チャンスがたくさんあります。なにせ人が足りてないので。マネジメントのポジションも増えていきます。

そんなに急拡大して大丈夫?組織壊れない?と思うかもしれませんが、正直私たちとしてもかなりストレッチなことをやっています。結構カオスです。とはいえ昨今のSaaS界ではマルチプロダクト化と合従連衡が一気に加速しており、それをただ座して眺めているわけにはいきません。何より私たちがプロダクト領域を広げることで、これまでにない新しい価値を生み出せるという確信があります。

私はSmartHRに5年在籍していますが、ポジショントークでなく今が一番面白いです。スケールアップしていきたい!

一緒にプロダクトを作らないか?

私たちはプロダクトマネージャーほか、各職種を募集中です。最近は社内の他職種からPMにチャレンジする方も増えてきていますので、いったんエンジニアやデザイナーでご入社いただいてからPMロールを狙うのもありだと思いますよ。 PMに関する情報がまとまったページがありますので、ぜひご覧ください。

tech.smarthr.jp

読むのめんどい!という方向けに、採用候補者の方から「参考になった!」と言われることが多い動画も置いておきますね。

www.youtube.com