こんにちは。SmartHRの文書配付プロダクトで開発をしている山下です。今年の1月から、チーフというマネジメントの役割を担うようになったので、今回はエンジニアリングチームのチーフが、なにをやっているのか?というところをお話していこうと思います!
チーフとは?
SmartHRはプロダクト単位でユニットに分かれて、開発を進めています。1ユニットあたり、約5名前後のメンバーが所属しています。 チーフとは、ユニットに所属して開発業務と並行しマネジメントの業務を担う、いわゆるプレイングマネージャー的なポジションになります。 (より詳しいSmartHRの開発組織の構造やレポートラインに関しては、SmartHR開発組織についてをご覧ください。)
チーフの役割
SmartHRのチーフに期待されることは、「チームの成果を最大化する」という点になります。 これまでは、プレイヤーとして自分自身の成果を考えていけばよかったのですが、チーフには自分自身の成果というよりも、自分が所属するチームの成果を最大化していくことが求められます。
チーフの業務内容
これまでの業務と並行して、以下の業務をチーフとして行うようになりました。
- 目標設定のサポート
- チームメンバーの目標設定
- チームの目標設定(任意)
- ユニット内のメンバーの評価
- ユニット内のメンバーとの1on1
- メンバーの状況把握
- メンバーのモチベーションサポート
- 業務の中で気づいたことをフィードバック
- チームビルド
- チームメンバーの勤怠管理
これまでの業務と特に変わってくる点としては、期初にメンバー一人一人の目標設定のサポートをして、期中に定期的な1on1を実施し、四半期ごと評価をするという一連の業務を担うことになったということが挙げられます。
なぜチーフになったのか?
SmartHRに入社しチームで開発する時間が増えました。そのなかで、一緒に働くメンバーをサポートすることや、チームの課題を見つけ、改善していくことの楽しさを知り、自分の関心がマネジメント領域に移っていきました。今後のキャリアの目標として、マネジメントのスキルを磨き、よいチームを作っていけるようなエンジニアになっていきたいと考え、マネジメント経験を積むことができるチーフという役割に挑戦してみることにしました。
最初の3ヶ月でやってきたこと
ここからはチーフになって私がやってきたことを、簡単に紹介します。
マネジメントの全体感を学ぶ
私はこれまでマネジメントの業務をやったことがなかったため、マネジメントとは何をすることなのか、右も左もわからない状態でした。 そのため、まずはチーフとして働くために必要となる知識をとにかくインプットしました。
SmartHRでは新しくチーフになったメンバーに対して、マネジメント向けの研修が用意されており、チーフとしての業務を進めるうえで必要な社内の制度(勤怠、評価について)や、目標設定、1on1に関する研修など必要となる知識を研修を通して、学ぶことができました。こうした社内でのサポートによって、マネジメントの全体感や、必要な知識は何かということを把握することができ、研修で学んだことをベースに自分が必要な知識を深めていくということができるようになりました。
チームのビジョン設定をして、個人の目標設定をサポートする
SmartHRでは、半期に1回個人ごとの目標を設定し、設定した目標が、どのくらい達成できているかをもとにチームメンバーの評価をします。 チーフは、同じチームメンバーの評価者になるため、個人の目標設定のサポートが重要な業務になります。そのため、チーフになって最初の1ヶ月はメンバーの目標設定のサポートに注力しました。
何もないところから個人の目標を立てるのは難しいため、私のチームでは、まずチームが半年後になっていたい姿(チームビジョン)を設定して、そこから個人の目標にブレイクダウンするような形で目標を設定していきました。 チームビジョンを決める際に、自分たちがやりたいことだけで決めるのではなく、開発組織全体の方向性や、PM、デザイナー、QAなど普段関わりのあるメンバーからプロダクトエンジニアチームへの期待値を確認し、チームとしてなっていたい状態と、チームとして求められていることから目指すべき方向性と、そのためにチームとして具体的に何をやっていくのかという軸を決めていきました。
ここで決めたチームビジョンから、各メンバーに個人の目標を考えてもらい、1on1を通して、メンバーの目標設定をサポートしていきました。
定期的な1on1でメンバーのサポートをする
一緒に働いているメンバーと隔週で1on1を開催して、メンバーの日々考えていることや、期初に立てた目標に向かうことができているのかを確認しています。 期初に立てた目標に対して、次に何をしていいのかわからない、何か別の障害が発生しているときは、次にどうやって動いていくとよいのかを一緒に考えるようにしています。 また、日々の業務の中で、メンバーに感謝を伝えたいことや、改善するとさらによくなりそうなことをメモしておいて、1on1のなかでフィードバックできるように心がけています。
3ヶ月チーフをやってみて
チーフとしての動き方は、正直いまもわからないことだらけで、悩むことが多いです。
ただ、3ヶ月の経験のなかでも気づいたことがあります。それは、チームをリードするだけでなく、時には一歩引いてチームを観察し、サポートする側にまわるという動きも大切だという点です。 チーフになって最初の頃は、チームをリードしていかないといけないという焦りがあり、あらゆる課題を解決していこうとしたり、発生したタスクを頑張って拾って、自分がリードして進めていこうとしたりしていました。
チーフになる前は、自分がボールを持ってタスクを進めていくという動き方でも問題はありませんでしたが、チーフになると、今まで以上に扱う関心事の数や、参加するミーティングの数も増えていき、確実に手を動かせる時間が減っています。 気づいたときには、自分自身のタスク管理すらできなくなってしまい、チームの全体像を把握できない状態になっていました。こうなると、チーフの役割である、チームや一緒に働くメンバーの状況把握、サポートという動きが十分にできなくなってしまいます。
チーフに求められるのは、自分自身の成果ではなく、チームの成果を最大化することです。今後は、自分がやらなくてもよいことや、他のメンバーの経験や成長に繋がることは、できる限り移譲し、自分はチームやメンバーのことを今まで以上に観察し、メンバーのサポートをしていく側にまわっていこうと思っています。
おわりに
初めてのマネジメント業務で、悩んだり迷ったりすることも多いのですが、SmartHRではマネージャー、人事労務のメンバー、他のチームのチーフなど多くの人に相談できるような環境が整っています。また何より一緒に働くチームのメンバーが私を支えてくれています。メンバーと1on1をしているときに、自分の相談に乗っていただいたり、アドバイスをしていただいたりして、どっちがメンター側なのだろう?と思うこともあります。新任チーフの私を支えてくれている方々には、本当に感謝の気持でいっぱいです。この場を借りて、感謝の気持ちを伝えさせてください。いつもありがとうございます!
これからも引き続き試行錯誤していくことになると思うのですが、早くチームや一緒に働くメンバーを支えていけるようなチーフになっていきたいと思います!
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