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SmartHR 開発者ブログ

Slackワークフローでセキュリティ関連の承認を行えるようにしました

こんにちは!コーポレートエンジニアのいっち〜(@icchi-)と申します。

前職ではプロダクトエンジニアとして働いていましたが、SmartHRに入社してからは、社内ITや業務効率化を支える情シス領域に挑戦しています。

入社3年目となり、これまで取り組んできた改善内容が、どなたかのお役に立てればと思い、今回初めてテックブログを執筆することにしました!

今回は、SmartHRのセキュリティユニットで抱えていた申請・承認フローの課題と、それをどう解決したのかをご紹介します。 この改善によって、月250件近くの申請がスムーズに処理できるようになり、業務効率が大幅に向上しました!

申請フロー

SmartHRのセキュリティユニットでは外部の方をSlackに招き入れる等の申請をSlackのワークフローとチケット管理ツールを利用して行っています。 以前yoyogi san の記事で紹介された仕組みをベースとして作られています。

tech.smarthr.jp

その中での申請・承認フローの大枠は以下のようになっております。

申請 → 上長承認 → セキュリティユニット担当者承認 → 情シス作業 → 完了

どんな課題があったか?

上記の申請フローには以下のような課題が存在していました。

証跡の信頼性が低い

上長承認やセキュリティユニット承認をスタンプやテキストで行っていたため、証跡の改変や削除が容易な状態でした。 例として以下のような投稿で承認を行っていました

承認履歴が確認しづらい

誰がいつ承認したのかをSlack上で辿る必要があり、月250件近い申請がある中で履歴を辿るのは困難な状況でした。

承認された内容が不明確

申請内容に不備があった場合、申請者とやり取りをして正しい申請内容に修正する必要があります。 このやり取りが多い場合、どの時点の内容で承認されたかが曖昧になる状態でした。

解決策

SlackのAPIを活用し、特定の条件を満たした投稿に承認ボタンを表示する仕組みを実装しました。 このボタンを押すことで次の担当者にタスクがバトンのように渡る仕組みです。 以下が各承認時に投稿されるSlack の投稿内容になります。

上長承認時

セキュリティユニット担当者承認時

情シス作業時

承認者以外が誤ってボタンを押してしまった場合

一連の流れ

また、申請・承認された内容を社内システムのデータベースに保持することにより「だれが・いつ申請承認したか」を記録できる形にしました。

その情報は定期的に読み込み専用のスプレッドシートに書き出されるようになっております。

運用開始後に振り返って(抜粋)

社内にリリースしてしばらくして振り返りを行ったところ以下のようなフィードバックをいただきました。

  • 承認機能が便利なお陰で小さな手間が積み重なって作業量が膨大になっていることを実感しました。
  • セキュリティユニット担当者だけではなく申請者からも好評みたいです!
  • めっちゃ承認業務が楽になりました。セキュリティリクエストがあんなに片付けやすくなるとは・・・
  • ボタン承認めちゃいいですね!ラクだし早い!

おわりに

Slack ワークフローを利用するうえで限界へ挑戦するような今回の仕組みでした。

正直実装中はちゃんと運用に乗るだろうか・・・と ドキドキだったのですが、セキュリティユニットから「承認がボタン1つで完了してめっちゃ楽になりました!」っとフィードバックをいただけたときは肩に乗っていたものが降りた感じがしました。

今回対応した課題以外にも、申請・承認フロー全体の軽量化やさらなる効率化が課題として残っています。 次の改善では、フロー自体を見直すことで、さらにスムーズな運用を目指していきたいと思います。

今回対応した課題以外にも、まだまだ解決したい課題はたくさんあるので そんな課題を一緒に解決する仲間を引き続き募集しております!

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