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SmartHRにおけるプロダクトマネージャーの仕事とは?

はじめに

SmartHRでプロダクトマネージャーをしております@hiroki_mです。2018年12月にSmartHRにジョインし、以降、主に年末調整機能のプロダクトマネジメントを担当しております。

本記事を書くきっかけ

SmartHRでは、プロダクトのビジネスに関する部分をプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)が、開発に関する部分をプロダクトマネージャー(PdM)が受け持つという役割分担をしています。 SmartHRでPMMという職種ができたのは昨年の4月ですが、日本では馴染みが薄い職種だったということもあり、積極的にPMMについての情報発信をしてきました。

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一方で、SmartHRのPdMが何をしているのかについては、発信している記事がない(!)ことに気づき、SmartHRのPdMが何をしているのか。について知っていただこうと思ったのが本記事のきっかけです。

SmartHRにおけるPdMの位置付け

SmartHRでは、PMMとPdMをそれぞれ以下のように定義づけています。

  • PMM:「何が売れるか」を考え、「それをどう売るか」に責任を持つ
  • PdM:課題を解決するために、「何を作るか」に責任を持つ

どのような役割分担を行っているか。については、当社のPMMであるshigeさんの書いた以下の図がわかりやすいです。 出典:プロダクトマネージャーの次のキャリアとしてのプロダクトマーケティングマネージャー

PdMは、リサーチで得られた知見をもとにユーザーの課題を深掘り、その課題を解決するための方法を企画検討し、エンジニア・デザイナーとともに、具体的なプロダクトの仕様を決め、どのようにユーザに対して提供していくか。に責任を持ちます。

SmartHRにおけるPdMの組織

SmartHRには現在7人のPdMがいます。 SmartHR=1プロダクトと捉えられがちなのですが、機能群ごとに以下のようにプロダクトを分けています。

解決すべきユーザーの課題がある領域がある場合、SmartHRと連携したプロダクトを新しく拡充しており、追加したプロダクトに対して、PdMとPMMをアサインしています。

PdMは何をしているのか?

担当するプロダクトによって濃淡はあるものの、SmartHRでは、PdMは主に以下の業務を行なっています。

  • 解決すべき課題の優先順位づけ
    • 自身のプロダクトのユーザーの課題を把握し、短期と中長期の目線で解決すべき課題の優先順位付けを行っています。
  • 課題の発見と深掘り
    • PMMやサポート、カスタマーサクセスとの連携や、データ分析などから、解決すべき課題を見つけ、その深掘りを行います。お客様へのヒアリングも随時行います。
  • 要求とゴールの明確化
    • ユーザーおよび事業、プロダクトとしてのゴールを明確化します。
    • ユーザーが実現したいこととその背景(ユーザーストーリー)を具体化します。
  • 仕様の検討
    • ユーザーストーリーをどのように実現するのか、デザイナーおよびエンジニアと仕様を検討します。
    • 概念データモデルの作成や、ワイヤの作成など、作るために必要な仕様の具体化を行います。
  • ユーザーに対しプロダクトを提供する
    • チケットの作成およびそのリファインメントを開発チームと協力して行います。
    • 何を先に作り、提供するのか。の責任を持ち、開発の優先順位付けを行います。
  • ユーザーに対して継続的に価値を提供し続けられるよう、他のチームと連携する
    • プロダクトにより価値を感じていただけるよう、ユーザーとの接点が多いサポートやカスタマーサクセスに対し、活用いただくための情報の提供を行います。
    • 例えば、SmartHRスクールのコンテンツ作成やヘルプコンテンツの作成のサポートなどです。
    • また、プロダクトの品質をより高められるよう、開発プロセスをどうカイゼンしていくか、QAやエンジニアと連携をします。

PMMが『「何が売れるか」を考え、「それをどう売るか」に責任を持つ』のに対し、PdMは『課題を解決するために、「何を作るか」に責任を持つ』ということが、業務内容をみていただくと理解いただけるかと思います。

一点、重要なことは、PMMはビジネスサイド、PdMは開発サイドのハブとしての役割をになっているものの、お互いの領域で行っていることについても理解をし、納得をした上で業務を行っているということです。この点が抜け落ちると、PdMはただ、決められた方向性の中でQCDを守るプロジェクトマネージャーになりかねません。 PMMとPdMで役割分担はしているものの、お互いの領域に対して関心を持たない、意識をしない。ということではないのです。

ユーザーの課題とじっくり向き合い、課題を解決するためにどのようなプロダクトを提供したいのか、その妄想とプロセスが好きな方にとっては、非常に面白いポジションなのではないかと思います。

最後に

SmartHRは、まだまだ未完成のプロダクトです。 課題を解決すべき領域はまだたくさんあると思っており、そのためにまだ多数のプロダクトを生み出していく必要があると考えています。 また、すでに出ているプロダクトの継続的なカイゼンも終わりなく続いていきます。 このようなプロダクトを、一緒に作っていただける方をSmartHRでは募集しています。

▼PdM応募ページ open.talentio.com

▼会社紹介資料 speakerdeck.com