SmartHR Tech Blog

スマートエイチアール開発者ブログ

CTOがテックブログなんとかしてって言って一ヶ月が過ぎました

こんにちは、エンジニアのkinoppydです。

先日、SmartHRでのメタプログラミングRuby読書会と、その成果物というエントリを公開した直後に、毎週水曜日に開催されている社の全エンジニアが参加するテック定例というイベントの中で、CTOから「テックブログ最近更新されてないね、どうする?」という言葉を投げかけられました。POSTしたばかりの私としては「いや、更新しとるやん」と思ったのですが、客観的にここ数ヶ月の更新を見ていると、以前ほどの活発感もなく、またエンジニアリングの話よりも取り組みや入社報告が多く、テックブログと名乗って良いのか少し疑問が残ることも確かでした。そこで、今後このテックブログをどうしていくのかを、CTOと私、そしてテックブログに一家言ある社内の有志のエンジニアをその場で募り、会議室で腹を割って話してみることにしました。

会社のテックブログというものと、その宿命

比較的有名なWeb界隈のIT企業であれば、規模の大小こそあれテックブログを運用している気がします。むしろ、テックブログをやっているからこそ有名な企業すらあります。その一方で、コンスタントにテックブログを維持できている会社は、少数派なのではないかと思います。

テックブログを維持できなくなる理由にはいくつかの理由があると思いますが、それらを考察しているブログやスライドをいくつか見た上で、自分の肌感を交えて考えてみると、「ネタが思いつかない」や「メイン業務が忙しい」、「他の人のがバズってるのを見ると気後れする」の他に「書いても何のインセンティブもない」などがあるかなと考えました。

medium.com

tech.smartcamp.co.jp

これらに対して、テックブログを活性化させたいときには「持ち回り制」や「週報とか、強制的に締め切りを設けて書かせる」や「KPI(PV, UU, はてブ, とか)に応じて評価に反映」などの施策が用いられたりします。ただ、こうしたカンフル剤を疲弊したブログに打ち込むと、最後に花火のように激しく燃え上がって死んでいくような気がしています。実際そういう物をいくつか見た気がしますし、そこに対して腹を割って話したCTOからの「やめるのも選択肢だよ?」という言葉はある意味介錯であり、優しさでもあります。

しかし、テックブログをクローズするということに対して、私はとても抵抗感がありました。それでは、腹を割って話したCTOから「やめたら?」と言われたブログを立て直すために、我々は何をすべきでしょうか?

テックブログの価値を考え直す

まず、「我々はどうしてテックブログをやっているのか」という理由を明確にする必要があります。目的が不明確な行いはいずれ空中分解しますが、目的さえ知っていれば歩く方向を定めることができるはずです。それでは、テックブログをやる理由とは何でしょうか?

腹を割って話した結果、我々は自社のテックブログを「SmartHRのエンジニアカルチャーを知ってもらい、採用に結びつけるための情報発信」と定義しました。

その理由の一つとして、次のnoteが挙げられます。

note.com

この中では、良質なテックブログを発信し続けている企業は、転職先として検討する価値のある会社である、という前提のもとに各社のテックブログを分析しており、SmartHRもなかなか良いポジションに据えさせてもらっています。分析の内容に関しては色々思うところはありますが、大事なことは「転職先として検討する価値があるかどうかを、テックブログで判断している」という点です。

また実体験ベースでも、私は去年の5月から7月にかけて転職活動を行い結果としてSmartHRに入社しましたが、選考を受けた会社の中でテックブログがある会社はそのブログをきちんと読み、自身の思うエンジニア文化と一致しているかどうかを確認しました。

このように、テックブログは単にエンジニアが技術に関するアウトプットを行うだけではなく、転職活動を考えるエンジニアにとっての情報源でもあります。テックブログという名前のために、技術に関する話題をしてかなくてはいけない、世の中のエンジニアが求めている最先端やニッチな技術に関する話をしなくてはいけない、という考えを一旦脇に置いておきます。もちろんそれらがある方が望ましいですが、我々はテックブログを通してSmartHRのオープンな社風やエンジニアカルチャーの発信と、それを見た上でSmartHRへの転職を考えてもらえるきっかけとなるように、技術に限らず幅広いコンテンツを書いていこうと思います。元々、サイゼリヤでの歓迎会とか入社エントリとかRubyKaigiグルメマップとか変化球なポストを書きまくっていたので、そのへんは皆抵抗なく受け入れてくれると思います。

tech.smarthr.jp

tech.smarthr.jp

その一方で、これからも我々は技術に関する話題を積極的に提供してきます。テックブログと名を関している以上、何かしら技術の話はしていきたいなと思っていますし、我々は優秀なRubyとRailsとTypeScriptのエンジニア集団です。きっと何かあるでしょう。技術の話を出したのは、SmartHRにはすでに非常に沢山の情報発信メディアがあり、その中で我々の特色として打ち出せるのは技術の話だから、という程度の意味です。

https://shanaiho.smarthr.co.jp/shanaiho.smarthr.co.jp

note.com

note.com

note.com

これらの社内の情報発信メディアの中で埋もれないように、我々エンジニアは時に技術の、時にカルチャーの、時にユーモアの、それでいてエンジニアの日常を発信していきたいと思います。

これまでのテックブログの運用

これまでのテックブログは、割と何度か迷走を繰り返して今の形に落ち着いているようでした。私が入社したのが2019年9月のため、それ以前の運用に関しては先輩たちに聞くしか知る方法は無いのですが、社内のドキュメンテーションツール(もともとesaでしたが、さいきんDocBaseに移行しました)を検索すると、様々な試行錯誤の痕跡が見られます。一時期は、次のようにスプシでネタとスケジュールの管理をやっていた時期もあったそうです。

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2018年のスプシ

上の写真は2018年の管理用スプレッドシートで、実際に2018年は月に一つほどのポストがコンスタントにありました。しかし、2019年に入り失速します。

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2019年のスプシ

そしていつのまにか、このスプシでの管理もなくなり、私が入社する頃には存在すら知られていないものになっていました。

これからのテックブログの運用

テックブログをやめることも含めいくつかの方法を検討しましたが、最終的にSmartHRのテックブログはこのような方針でやっていくことにしました。

  • Slackに#tech_blogチャンネルを作り、そこに情報を集約していく
  • はてブなどのKPIを深く追わない、どうせ転職を考えている人ははてブの多い記事から入って他のも見ていく
  • 持ち回り制や編集部制はとらない、書きたい人が書きやすい環境を整えるだけ
  • 日々の業務の中で、テックブログに書けそうなネタに気づいたら、すぐさま :tech_blog: の絵文字でリアクションする。その結果が#tech_blogに蓄積される。
  • 技術の話にとらわれず、SmartHRの現状を伝えていくこともやっていく。例えば、フロントエンジニアの人が足りなくて困ってるとか。

箇条書きにしましたが、要は#tech_blogというSlackのチャンネルを作り、そこに :tech_blog: という絵文字でリアクションされた発言を集約していき、積極的に記事に起こしていけるネタをみんなで探していくようにしましょうという方針をとりました。

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絵文字

ブログを書く人がネタを探すのではなく、周囲の人が「それ、ブログにしてよ」と気軽に言いやすい環境を作ることで、みんなが関心を持っていることを執筆者に伝えられるのではないかなという仮説に基づいた施策です。

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実際にテック定例で周知している様子

運用の変化に依る成果

CTOと愉快な仲間たちとの腹を割った話し合いは、2020年の3月16日に行われ、上記の方針が開発チームに周知されました。そしてそれから一ヶ月半、現在4本のポストが投稿され、更に複数のポストの執筆が続いている状態です。その中でも特に、アジャイル推進室の立ち上げとJAMFの話は、 #tech_blog から生まれた成果物であり、会社のカルチャーや環境を周知するにはとても良いスタートだったのではないかと思います。

tech.smarthr.jp

tech.smarthr.jp

特にスクラム推進室の話や、リモートでの付箋ワークショップなどは、実際に「テックブログで」の絵文字のリアクションから生まれた記事です。

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アジャイル推進室をテックブログで

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ワークショップをテックブログで

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CTOの決意表明

この結果を見て、かなりめざましい成果を挙げているように私は感じましたが、ここで油断しては再び息切れを起こします。我々はこれからも、日々の業務の中から「その情報発信してみてよ、きっと興味を持ってくれる人がいるから」とお互いに声を掛け合っていけるように、互いの仕事に興味と敬意を持ち続けるようにやっていきを発揮したいと思います。

最後に

いつもの

hello-world.smarthr.co.jp 選考フローも全てオンラインに対応されていますので、安心してご応募いただければと思います。