こんにちは!SmartHRのUXライティング部です。
SmartHRでは採用選考の前に、業務への理解を深めていただく目的で、カジュアル面談を実施しています。
今回はカジュアル面談でお見せしている資料を公開します。
カジュアル面談の流れ
カジュアル面談はSmartHRに興味をもっていただいた方に「SmartHRで楽しく働けそうか」「選考を受けるかどうか」の判断材料を持ち帰っていただくための場です。
「今すぐ転職する予定はないけど、今後の参考までに…」という方も、気軽にお越しくださいね。
UXライティング部のカジュアル面談では、以下の流れで30分〜1時間お話しします。
1. お互いの自己紹介
UXライター1名が参加します。
お互いの理解を深めるため、みなさまにも簡単な自己紹介をお願いしています。
2. 会社紹介資料の深堀り
以下の資料を見ながら、みなさまが気になる部分についてお話しします。
事前に資料をご覧になって「ここが知りたい!」というポイントがあればお知らせください。
3. 質疑応答
みなさまの気になる内容について、ご質問をお受けします。
仕事内容に関することでも、それ以外でも、遠慮なくお聞きください!
UXライティング部の紹介
以下がカジュアル面談でお見せしている資料です。抜粋して説明します。
沿革とメンバー構成
UXライターは元々カスタマーサポートグループに所属して、ヘルプページを制作していました。
その後「より根本的な部分から開発にコミットし、プロダクトを使いやすくしたい!」という思いで、2021年にUXライティンググループとして独立しました。
2024年1月からは、SmartHR全体の組織構造変更に伴い、UXライティング部になっています。
参考:SmartHRのUXライティンググループが目指すもの|otapo
UXライターはそれぞれ「年末調整」や「人事評価」などの担当プロダクトを持っています。
また、サポートコンテンツライターは、特定の担当プロダクトを持たず、ヘルプページやリリースノートを横断的に改善しています。
さらに、SmartHRの仕組みや使い方を学べるSmartHRスクールを担当するメンバーも在籍しています。
そんなUXライターたちですが、「前職でもUIテキストを作ってました!」という経験者ばかりではありません。
ライティングや編集のほか、プロダクト開発やお客さま対応に関する経験を持つメンバーが在籍しています。
参考:SmartHRのUXライターってどんな人?をUXライター達に聞いてみた話 - SmartHR Tech Blog
部が目指すもの
私たちは、プロダクトの使いやすさに貢献するべく「一貫性のある・わかりやすいコンテンツを作り、探しやすく配置することで、ユーザーと社内の誰もがつまずかずに業務を完遂できるようにする」というビジョンを掲げています。
なお、ここで言う「コンテンツ」は、ヘルプページなどの記事だけでなく、プロダクト上のUIテキストも含みます。
UXライティング部の仕事
上記のビジョンに近づくために、私たちは「1. 開発チームのコンテンツ作成のリード」「2. コンテンツによるユーザーの自走支援」「3. ライティングガイドを通じた学習コストの軽減」に携わっています。
1. 開発チームのコンテンツ作成のリード
プロダクトによって、UXライターが開発チームに所属しているケースと、所属していないケースがあります。
【UXライターが開発チームに所属しているケース】
UXライターが開発チームに所属していることは、珍しいと感じられるかもしれません。
文言関連のタスクを、開発チーム外のライターに外注したり、ライティング経験のないメンバーで担当したりすることもあると思います。
ただ、この方法では、開発速度や文言の品質を保てない可能性がありますよね。
SmartHRでは、開発チームだけで必要な機能を充足させる「フィーチャーチーム体制」を目指しています。
UXライターが開発チームに入ることで、開発側の意図を汲みつつ、ユーザーに伝わりやすい文言に落とし込むことができます。
参考:フィーチャーチームについてまとめてみた - SmartHR Tech Blog
【UXライターが開発チームに所属していないケース】
一方で、私たちが目指すのは「UXライターがいないと文言が決められない」状態ではありません。
ユーザーがやりたいことを実現するために、最速で新機能をリリース・改善していくうえで、開発効率を上げることが必要です。
そのためには、チームのサイズを最小限にして、コミュニケーションコストを抑えたいところです。
では、UXライターがいなくても、開発の品質とスピードを保つには、何が必要でしょうか?
それは、他のメンバーがライティングのスキルを身につけること、つまり職能移譲が進んでいることです。
そこで、私たちはライティングの再現性を高める取り組みも進めています。2022年には、UXライター(a.k.a 鬼の赤ペン先生)から他職種に向けたテクニカルライティング講座も開催しました。
参考:鬼の赤ペン先生つき📝 SmartHR流 テクニカルライティング講座を開催した話|8chari / はっちゃり
職能移譲が進んだチームでは、プロダクトエンジニアがヘルプページを修正し、別のエンジニアがレビューをして公開するなど、すべて開発チームのみで完結しています。
以上のように、UXライターの開発への関わり方は一通りではありません。今後も開発チーム全体の最適化に向けて活動したいと思います。
2. コンテンツによるユーザーの自走支援
プロダクトが初見でも使いやすいに越したことはありませんが、人事労務やタレントマネジメントの領域では、概念が複雑になりがちです。そこで、コンテンツによるフォローが必要になります。
私たちはヘルプセンターやSmartHRスクールを運営して、ユーザーが問題を自己解決できる状態を目指しています。
ヘルプページの作成は、機能のローンチや改修にあわせて各開発チームで実施します。また、チャットサポートやカスタマーサクセスの要望に沿って、適宜更新しています。
更新の際は、サポートコンテンツライターが「どの要望を優先的に対応するか」「どんな方針で変更するか」の議論を主導します。より効率的に要望を反映できるように、更新フローの見直しも進めています。
なお、ヘルプページを編集する際は、開発コードを書く場合と同様に、GitHubのPull Requestを出してレビューを実施します。
この体制により、エンジニアなどUXライター以外のメンバーもヘルプページを更新しやすくなっています。
今後もコンテンツの中身と管理基盤を整備して、読者と制作者の双方にとって快適な環境を作っていきたいです!
3. ライティングガイドを通じた学習コストの軽減
SmartHRでは、開発に関わるすべての人がSmartHRらしい表現をするための基準や素材をまとめたSmartHR Design Systemを作成・運用しています。
私たちはライティングガイドラインを中心に執筆しています。
SmartHRは複数のプロダクトで構成されていますが、プロダクトごとに表現が異なると、ユーザーを混乱させる恐れがあります。
開発効率の観点でも、毎回ゼロから「これは何と記載するべきか」と考えるのは非効率的ですよね。
そこで私たちは、どのように考えて、どのように書くべきかという判断基準をまとめることで、わかりやすさと開発効率を担保しています。 判断基準が分かれば、ガイドラインに記載のないケースに遭遇しても、どう書けば良いか自己判断できます。
また、ガイドラインを確実かつ手軽に活用できるような仕組み化も大切です。
その一環として、textlintという校正ツールにガイドラインの内容を組み込んでいます。ヘルプページの公開やプロダクトの開発用にPull Requestを出すと、ガイドラインに沿っていない文言を検知してくれる仕組みです。便利!
参考:textlintへのルール追加に必要な正規表現を、やさしく解説してみた - SmartHR Tech Blog
なお、SmartHRデザインシステムやtextlintのルールは社外にも公開しています。ガイドラインを拡充することで、SmartHRに限らず、広くSaaSプロダクトの開発に貢献できます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。ご興味を持っていただけましたら、ぜひ気軽にカジュアル面談にお越しください。お話しできるのを楽しみにしています!