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2023年、SmartHRのプロダクトマネジメントグループはこんな感じでやっていきます

こんにちは、VP of Product Management の adachi です。
写真は去年の夏、会社の登山部で登った山の様子です。

SmartHRでは、年始に各部署のリーダーがその年の方針を発表することになっています。
去年もプロダクトマネジメントグループ(以下、PMグループ)の方針をこのブログで公開したのですが、意外と多くの反響をいただき、なんと記事を読んで応募してくれた方が実際に入社されたりもしました。うれしい!

去年の方針はこちら: tech.smarthr.jp

そんなわけで、今年もPMグループの方針を公開してみることにしました。少しでもSmartHRのPM組織に興味を持ってもらえたら幸いです。

ちなみに、この文書は「組織の運営方針」であり「プロダクトの方針」ではありません。
社外の方からすると「で、結局なにを作るの?」と思われるかもしれませんが、プロダクトや事業の方向性については「全社ミッション」として社内共有されています。このあたりもいずれ、なんらかの形で社外に出していけたらと思っております。

なお、社内文書のため一部ハイコンテキストな内容が含まれており、公開にあたって修正を入れております。ご了承ください。

それでは以下、本文です。

🍵 🍵 🍵

これはなに

2023年、PMグループが大事にしていきたいことを出力します。

去年のグループ方針でお伝えしたことは引き続き重要だと思っているので、そこから変えるというよりは、新しく付け加えるとしたらこれ、というあんばいのテキストです。

背景:楽しむために

今年は、 どうしたらPMグループのみんなが楽しく働けるのか? という問いから始めたいと思います。
いやいやSmartHRはまだスタートアップで(自主規制)だしリセッションで冬の時代なのに楽しくとかゆってる場合か、(自主規制)!という声が聞こえてきそうですが、いったん落ち着いてほしい。

私たちのような知識労働者が大きな成果を出すためには、創造性が欠かせません。発想の転換や、大胆な挑戦、新たな工夫を生み出していくのに必要なのは、強い目的意識と心のゆとりです。楽しさがゆとりに繋がり、ゆとりから新たなアイディアが生まれます。
楽しく働くことは皆さんひとりひとりの人生にとっても大事なことですが、成果を出すという観点においても重要なのです。私たちは知的生産のプロとして、楽しむことに本気でコミットしていく必要があります。

去年を振り返って、メンバーが楽しくなさそうだったことや、自分自身が楽しくなかったことを思い返してみると、プレッシャーとチームワークに関することが多かったように思います。
プロダクトの重要な意思決定を任されるプレッシャー、たくさんの人にNoを言わなければならないストレス、ステークホルダーが増えてうまく合意形成ができないもどかしさ。
マルチプロダクト化と組織の拡大によって、そういったPMのつらみは間違いなく増えていると思います。

会社が大きくなってスピード感がなくなった、つまらなくなったと言うのは簡単ですが、これは世の偉大なスタートアップたちもみんな通ってきた道のはずです。今までのやり方が通用しない、ネクストレベルの挑戦をしているからこその難しさであり、私たちひとりひとりにとっても貴重な学びの機会であるとも言えます。
教科書の存在しない領域で、私たち固有の文脈に根ざした、私たちだけの答えを見つけていかなくてはならないのだと思います。

このような難しい挑戦を、皆さんと一緒に楽しく乗り越えていきたい。

  • プレッシャーとどう向き合っていくか
  • チームワークをどう進化させるか

という視点から、今年のグループ方針を考えてみました。

方針:ひとりで解かない

2023年のPMグループの方針は「ひとりで解かない」です。3つの意味があるので、順番に説明します。

1. ひとりで解けないサイズの課題を解く

マルチプロダクト化が進み、ユーザーの規模や業種が多様化し、組織が大きく複雑になっていくなかで、ひとりで解けるようなサイズの課題を解いてもインパクトがありません。

これから重要な仕事のほとんどは、プロダクトとプロダクトや、チームとチームを越境したところで生み出されるようになると思います。
自分だけでは解けない、いつも話しているメンバーだけでも解けない、でも解けたらすごく価値があるような課題を見つけ、向き合いましょう。
より大きな仕事をするために、居心地の良い場所を離れて越境し、周囲のメンバーが越境するのを手助けしましょう。

2. 適切なメンバーで解く

「ひとりで解かない」は「全員で解く」ではありません。サッカーで全員がボールにワイワイ群がってはいけないのと同じように、状況に応じた適切なフォーメーションを考えていく必要があります。

  • 誰を巻き込んで、誰には任せてもらい、誰が決定するのか
  • 時間は30分でいいのか、半日かけるのか、合宿しちゃうのか
  • 集まる目的はなにか
  • どんなファシリテーションが必要か

最短で最適な答えにたどり着くために、時間の使い方と場の設計にこだわりましょう。

3. ひとりで悩まない

PMは孤独だと言われることも多いですが、そういう(自主規制)は(自主規制)しましょう。チームで働くプロとして、孤独に甘んじることなく状況を打開していきましょう。

わからないことはわからない、自信がないときは自信がない。
開き直るでもなく恥入るでもなく、ただ朗らかに事実を言えることが、周囲からの信頼に繋がるはずです。考えていることをアウトプットし、プロセスを透明にして、周囲があなたを助けられるようにしましょう。

うまく悩みを言語化できない、なんだかモヤモヤするようなときも、とりあえずそのまま人に伝えてみましょう。聞き手がいることで、言葉にならない悩みは言葉になっていきます。特に1 on 1は積極的にそういう使い方をしてほしいです。

最後に

去年を振り返ってみると、私自身も大小さまざまな失敗をしてきました。結構ひとりで解こうとしていたな〜と思います。
今年はもっといろいろと相談していきたいし、誰もが意見を言いやすい環境を作っていきたいです。
そして何より、皆さんが「どうしたら楽しく仕事できるのか?」という問いをひとりで解かなくていいように、サポートしていきたいと思います。

今年も、ともに学んでいきましょう。

(本文ここまで)

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