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基本機能担当のQAエンジニアにやっていることを聞いてみた

みなさん、はじめまして!SmartHRのQAグループ所属のwattunと申します! QAグループでは、ソフトウェアテストを中心に、柔軟かつ多岐にわたるアプローチで品質保証活動を行なっています。

本記事では、SmartHRのQAエンジニアであるhigesawaさんのインタビュー記事をお届けします。 今回は、SmartHRに「入社するまで」と「入社してから」についてインタビューしてみました。

インタビューされる人:higesawa
2020年12月入社。これまでSNS・ブラウザゲーム・スマホアプリ・IoT製品などの業界でQAとして従事。SmartHRにて初めてのスクラムを経験し、かつて経験したメテオフォール型開発との違いに驚愕。SmartHR入社後、プロダクト開発の1チームに入り、品質保証活動を行なう。2022年10月中旬に開発チームから卒業し、基本機能と呼ばれるプロダクト付きのQAとして活動中。

インタビューする人:wattun
2022年1月入社。QA歴1x年。2007年に株式会社シーイーシーに入社後、第三者検証業務に従事。上流工程からの品質保証に挑戦するため、2019年に自社サービスを開発しているスタートアップ企業にQAエンジニアとして入社。プロダクトオーナーや開発部門のマネージャーなどを経験する。原点のQAに立ち戻るべくSmartHRに転職し、現在は文書配付プロダクトのQAエンジニアとして活動中。

今までとこれから

担当業務やプロダクト

wattun : 本日はよろしくお願いします!

higesawa:よろしくお願いします!

wattun:まずは、担当している業務について教えてください。

higesawa:SmartHRの「基本機能」の品質保証をするユニットに所属しています。基本機能は複数の開発チームで開発していますが、私は開発チームには所属せず、プロダクト全体の品質を横断的にみる役割を持っています。

wattun:基本機能はどのようなプロダクトなんでしょうか?

higesawa:基本機能はSmartHRのサービスの中で基盤となるプロダクトです。代表的な機能として、従業員情報の管理や行政手続きの電子申請などがあります。従業員情報は「従業員サーベイ」や「分析レポート」などのオプション機能や、アプリストア「SmartHR Plus β版」から入手できるアプリケーションでも利用しています。

wattun:SmartHRの様々なサービスを利用するために欠かせない存在だから基本機能なんですね。

QAエンジニアになったきっかけ

wattun:QAエンジニアになったきっかけはなんですか?

higesawa:最初はテスターからのスタートでした。当時、私はデザイナーを志望しており、採用してもらった会社でデザイナーとして活動する前に経験してもらう業務があると言われ、テスターをやることになったのがきっかけです。

wattun:そうなんですか!最初はテスターをされていたんですね。その後、どういった経緯でQAエンジニアになったんですか?

higesawa:テスターになった後、2年ほど出向先でテスターをしていたのですが、出向先の都合で出向解除となりました。次の出向先候補がデザインもテストも関係しない、今までのスキルを捨ててしまうような業務内容だったため、出向をお断りしてQAエンジニアへの転職に踏み切りました。

wattun:転職をきっかけにQAエンジニアになったんですね。言われてみると私も前職で転職したタイミングがQAエンジニアになったと言える気がします。テスターやQAエンジニアのどのような部分にやりがいを感じますか?

higesawa:テスターの時は自分自身が元々細かい作業が好きで、バグを見つけて再現条件を特定するという細かく・根気のいる作業が自分にあっていると感じました。また、出向先のプロダクトの人に「higesawa sanめっちゃバグ見つけてくれますね!勘がいいですね!」って言ってもらえるのが嬉しかったです。

wattun:テスト領域ではご自身の適正と周囲からの声がモチベーションになったんですね。QAエンジニアになってからはどうでしたか?

higesawa:品質に対してアプローチできる範囲がテストから更に広がりました。例えば、全体の開発フローをみた時にどこに問題があるのか考えたり、発生した事象について分析をかけたりするようになりました。プロダクトとしてどんな品質を担保すべきか、ユーザーにとってどんな価値があるのかを考え、そのラインを守るための仕組みや守れる状態を作っていくことが面白いですね。

wattun:これぞやりがいですね!他に変わった部分はありますか?

higesawa:開発メンバーとの関わり方が変わりましたね。テスターの時はテストをする組織の一員として業務をしていたため、社内でも受託業務のような形でした。QAエンジニアになった後は、少しずつ開発メンバーと協業するというスタイルに変わっていきました。

wattun:確かに。品質に対するアプローチが受動的な動き方から能動的な動き方に変わったことで開発メンバーとの関わり方も変わりますよね。

SmartHRに入社してみて

wattun:SmartHRに入社した経緯を教えてください!

higesawa:前職の同僚がSmartHRで働いていて、話を聞くうちにSmartHRいいなと思ったことがきっかけです。

wattun:どこに魅力を感じましたか?

higesawa:2つあります。1つは新しいことに挑戦できる環境であることですね。前職はテスト業務、業務委託やオフショア管理、セキュリティ診断会社の選定〜実施などに忙殺されていたため、新しいことへの挑戦に難しさを感じていました。そんな時に、前職の同僚がSmartHRで自分が習得したかったスキルを習得していってる話を聞き、興味を持ちました。

wattun:自身の価値を高めるうえでスキル修得は重要ですよね。もう1つはなんですか?

higesawa:一緒に働く人たちですね。こちらも前職の同僚から一緒に働いてる人たちがすごく良いという話を聞いて気になっていました。

wattun:人間関係も大事ですよね!実際に入社してみていかがでしたか?

higesawa:入社前から「心理的安全性をしっかり考え、ないがしろにしない会社なんだな」という印象を持っていました。入社する前に聞いていたとおり、すごく働きやすい環境でした。

wattun:どういう部分が働きやすいと感じますか?

higesawa:チャレンジすることに変な制止が入らないことですね。個人の裁量が大きく、自身の経験を活かして、チームにあったやり方を模索して取り組むことができます。周りに協力的な人が多く、必要な時はアドバイスや支援を得ることもできます。

wattun:裁量の大きさと支援の量はトレードオフになりそうな印象ですが、適度な支援を得つつも大きな裁量を任されてる状態なのは凄いですよね。他には何かありますか?

higesawa:情報のオープンさにとても驚きました。Slackの色々なチャンネルに招待されることから始まり、入社した直後から会社の経営状況や意思決定の過程の情報にアクセスすることができます。開発チームと品質保証チームが独立してる組織にありがちな 「必要な情報が得られない」という課題がほぼなかったですね。

wattun:私も入社直後はあまりの情報の多さに驚きました。裁量の大きさと情報のオープンさが働きやすさの土台になっているわけですね。

うまくいったことや苦労したこと

wattun:SmartHRに入社した後、うまくいったことや苦労したことはありますか?

higesawa:スクラムが初めてだったので、チームの中でQAエンジニアがどう動くべきかを見つけることに苦労しました。あと、プロダクトエンジニアが複数いる中でQAエンジニアが1人だけなので、スプリントの終盤で捌ききれないような量のテストが降ってきてボトルネックになってしまうという課題がありました。

wattun:どのようにして乗り切ったんですか?

higesawa:チームの中でも課題に対する共通認識を持てていたため、一丸となって細かな改善を行ないました。解決アプローチの1つとして私が取り組んでいたことを、Techblogでも記事(※1)にしています。そちらもご参照くださいませ。
(※1)【SmartHRのQA連載:第2弾】アジャイル開発初心者QAの入社してからの歩み - SmartHR Tech Blog

wattun:私も入社前にhigesawa sanの記事を読んでいました。SmartHRのQAエンジニアがどんなことをしているのかイメージできて、「入社してやっていけるんだろうか」って不安が減ったんですよね。

higesawa:そうだったんですね。役に立って良かったです。

wattun:スクラムにおけるQAエンジニアの動き方についてはどうですか?

higesawa:とにかくQAグループのメンバーに話を聞きまくりましたね。自分の置かれている状況を伝えて、みんなはどのようにやっているのかを聞いたりしました。

wattun:相談を受けたメンバーはどのように対応してくれましたか?

higesawa:各メンバーがどのようなやり方をしているのか教えてくれました。チームごとに特徴があるので、聞いた情報を自分なりにアレンジしながら試行錯誤していました。

wattun:SmartHRに興味はあるけど、スクラムが未経験なんだよね、って人にアドバイスできることはありますか?

higesawa:周囲がフォローしてくれるので、入社して実際に経験しながら学んでいくのがいいと思います。書籍やネットで知識を得ておくことでイメージは湧きやすくなりますが、経験しないとわからない部分はあると思います。

wattun:スクラムにチャレンジする気持ちをもってきてね、ってことですね。

higesawa:そんな感じです。

今後やっていきたいこと

wattun:今後やっていきたいことはありますか?

higesawa:基本機能の品質を横串で見るための体制の構築を進めています。基本機能では、大規模スクラムのフレームワークであるLarge-Scale Scrum(LeSS)を採用しており、複数のチームで開発をしています。もともとは各チームにQAエンジニアを1名アサインしていました。各チームで開発しているフィーチャーの品質に対しては適切なアプローチができていたのですが、一方で基本機能を横串で見るアプローチが難しいという課題があります。

wattun:複数のチームで開発をしている基本機能ならではの課題ですね。どのような形で体制構築をされているんですか?

higesawa:各チームに所属しているQAエンジニアがプロダクトエンジニアにテスト業務を移譲し、抜けられる状態になったQAエンジニアを基本機能全体の品質保証活動を行なうチームに組み込もうとしています。今は2名体制となっており、今後増やしていく予定です。

wattun:SmartHR内で前例のない取り組みなので大変そうですが、すごくやりがいありそうですね。最終的にはすべてのQAエンジニアがチームから抜ける形を目指すのですか?

higesawa:ケースバイケースですね。抜ける形を目指すことは目的ではなく、横串で見られる状態を作る、つまり基本機能全体の品質保証ができることを目的としています。もし何処かのチームが課題感を抱えていた場合は解決のために人をアサインすることもあると思います。ちなみにですが、この活動は現状基本機能の取り組みで、オプション機能は単一のチームで開発しているため、チーム毎にQAエンジニアをアサインしています。

wattun:目的にあわせて関わり方を決めているわけですね。各チームへのアサインから横串で見るチームになり、どんな変化を感じていますか?

higesawa:現状2名で試行錯誤している段階ですが、コミュニケーションがすごく取りやすくなったと感じています。進むべき方向を定めながら取り組んでいるので、各開発チームに所属していた時にはなかった一体感を感じています。

wattun:その他にやっていきたいことはありますか?

higesawa:基本機能のリファクタしやすい状態づくりを進めたいです。どんなプロダクトでも規模が大きくなると機能改修や新規実装がしづらくなりますよね。基本機能もリリースから7年以上が経過し、こういった課題が少しずつ発生してきているのでアプローチをしていきたいと考えています。

wattun:大事なことですね。具体的にどのような取り組みをイメージしているんですか?

higesawa:直近ではE2Eレベルの自動テストを拡充していきたいですね。自動テストを充足しておくことで、変更の影響範囲の確認がボトルネックになることなく確実にできるようにしたいです。

wattun:道のりは険しいですけど一歩一歩進めていきたいですね!

どのような人にSmartHRを勧めたいか

wattun:どのような人にSmartHRを勧めたいですか?

higesawa:QAという領域に閉じず、品質に対して色々なアプローチをしてみたい人に勧めたいですね。

wattun:この記事を読んだ人に一言お願いします。

higesawa:最後までお付き合いいただきありがとうございました!ご興味があればカジュアル面談にいらしてください!

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最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。 SmartHRのQAに興味を持っていただけましたら、下記の採用サイトからエントリーいただけますと幸いです。 カジュアル面談も実施しておりますので、選考に進む前に気になることがありましたらぜひ、気軽に聞きにきていただけたら嬉しいです。 みなさまのご応募お待ちしております!

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