こんにちは。AIインテグレーションユニットの yamashiro と hanaori です。
この記事では、2025年4月22日から始まった「生成AI×社会課題ハッカソン」と、その集大成である2025年6月21日に開催された「生成AI×社会課題 Tech Conference」の模様をお届けします。
主催のWAKE Careerさんは、IT業界のジェンダーギャップを解消し、女性エンジニアが希望のキャリアを実現して長く活躍できるような取り組みを進められています。
私たちSmartHRは、会場スポンサーとしてイベントスペースをご提供しました。
生成AI×社会課題ハッカソンとは
生成AI×社会課題ハッカソンとは、WAKE Careerさんが主催する生成AIを活用して社会課題に挑む、女性エンジニア主体のハッカソンです。2025年4月22日のキックオフを皮切りに、開発期間、進捗シェア、中間発表と進んできました。
wake-career-socialai-hackathon-2025.studio.site
その集大成として、2025年6月21日に東京・六本木のSmartHRで生成AI×社会課題 Tech Conferenceが開催されました! 約1ヶ月にわたって開発された多くのプロダクトの中から、選ばれた5チームが熱いピッチを繰り広げました🔥
会場提供
SmartHRは会場を提供しました。
SmartHR Spaceにある部屋の一つには、託児スポンサーの株式会社Josan-she's(ジョサンシーズ)さんにより託児所が設置され、お子さまのいる方も参加しやすいカンファレンスとなりました。
会場では協賛各社がブースも出し、盛り上げました。 SmartHRはAI機能のデモを80インチの大画面で行ったほか、Xをフォローしてくださった方にはSmartHRの増えてくアクキーをお渡ししました。セッションの合間や交流会の最中には、デモやアクキーに興味を持たれた来場者の方が多く訪れてくださいました。
特別セッション
ハッカソンの最終ピッチの前に、特別セッションが2つ行われました。
「AIエージェントやMCP出てきてどう変わる? ~現場のエンジニアに聞くAI時代のキャリア~」
1つめは、Maki Nagaseさん、 安次嶺一功さん、 千代田まどか(ちょまど)さんによる 特別セッション「AIエージェントやMCP出てきてどう変わる? ~現場のエンジニアに聞くAI時代のキャリア~」です。モデレーターは咸多栄(だむは)さんです。
このセッションでは、AIへの関心はインターネット登場時のような熱狂を見せる一方、企業現場への導入は遅れ、温度差がある現状について対話が行われました。変化を楽しみながら、AIを自らのスキルとしてどう活かしていくかを主体的に考える姿勢が大切になってきそうです。
「AIが変える世界の未来! 社会課題の解決/プロダクトはどう変わる?」
2つめは、小島舞子さん、西見公宏さんによる特別セッション「AIが変える世界の未来! 社会課題の解決/プロダクトはどう変わる?」です。モデレーターは引き続き咸多栄(だむは)さんです。
このセッションでは、エンジニアはコードを書くだけの職種ではなくなり、ビジネス視点も持ち合わせたハイブリッドな人材が求められるようになってくるというお話をされていました。 また、Amazonの採用AIで問題となったジェンダーバイアスなどの課題もありますが、AIにはそういった問題があることを認識し、課題の発見と解決を楽しみながら向き合う姿勢が大切になってくるとのことです。
「生成AI×社会課題解決ハッカソン」ファイナリスト5チームによる最終ピッチ
いよいよ、「生成AI×社会課題解決ハッカソン」ファイナリスト5チームによる最終ピッチです。
審査員は、佐藤祥子さん、小島舞子さん、千代田まどか(ちょまど)さん、漆原茂さん、Sotaro Karasawaさんです。
「RideSafe」(おずみんさん)
1組目の登壇者のおずみんさんが開発された「RideSafe」は、自転車の危険運転をなくすためのフィードバックアプリです。AIが危険運転の報告と運転者を正確にマッチングさせ、その内容をわかりやすく伝えることで、運転者の安全意識向上を目指されています。
「SekairoScope」(チームノープラン)
2組目の登壇者であるチームノープランさんが開発された「SekairoScope」は、アルゴリズムによって思考が偏る"フィルターバブル"問題に挑むプロダクトです。自分とは反対の価値観を持つAIキャラクターとの対話や、異なる視点の動画を閲覧することで、無意識のうちに狭まってしまった視野を広げるきっかけを与えることに挑戦されていました。
「行きたかったマップ」(Hiroeさん)
3組目の登壇者のHiroeさんが開発された「行きたかったマップ」は、育児などを理由にイベント参加を諦めている人々に向けたプロダクトです。「行きたかった」という声をマップ上で可視化し、託児所の設置などを求める提案書として主催者に届けることで、社会参加の機会損失という課題解決を目指されていました。
「FoodLink」(チームおむすび)
4組目の登壇者であるチームおむすびさんが開発された「FoodLink」は、AIを活用して食品ロス削減を目指す「フードバンクへの寄付をサポートする」アプリです。手軽に寄付を始められるように画像認識を用いたり、AIが最適なフードバンクを推薦することで、余った食品を持つ人と必要とする人をスマートに繋ぐことを目指されています。
「AI Care Work Portfolio」(wabiさん)
5組目の登壇者であるwabiさんが開発された「AI Care Work Portfolio」は、育児や介護といった無償のケア労働がキャリアの空白と見なされる問題に着目したプロダクトです。AIが日々のケア労働経験をビジネススキルに変換してポートフォリオ化することで、これまで評価されなかった時間を価値あるキャリア資産へと変えていきたいとお話されていました。
ピッチ全体を通しての感想
必ずしもAIアプリ開発の専門でない方々が、自転車の危険運転やフードロスといった身近な社会課題に対し、短期間でAIを活用したサービスを具体化されていたことに驚きました。 単なる技術的な試みにとどまらず、収益化を見据えたビジネスモデルまで構築しているチームもあり、その実用性への意識の高さに感銘を受けました。AIの活用の仕方に関してもデータ分析やレコメンド、動画生成など多様で、自身の課題にAIをどう使うべきかをしっかり考えていることが感じられました。 また、「AI駆動開発」が一部の専門家の手から離れ、誰もが使えるツールとして社会に浸透し始めていることを感じられたカンファレンスでした。
ジェンダーダイバーシティAWARD 2025 表彰式
ハッカソンの審査時間中に、「ジェンダーダイバーシティAWARD 2025」の表彰式も行われました。 大賞は、STORES株式会社さんでした。 おめでとうございます!
ハッカソン表彰式
発表されたプロダクトはそれぞれ本当に素晴らしく、ピッチも熱量を感じさせるものでした。どのチームが優勝してもおかしくありません……!
結果は……。 最優秀賞には、「無償のケアに、正当な評価を。」 をテーマとしたwabiさんの「AI Care Work Portfolio」が選ばれました。オーディエンス賞とのダブル受賞です。 おめでとうございます!!
交流会
表彰式が終わったあとに、お食事とソフトドリンクで交流会が行われました。
交流会の乾杯の挨拶は、私(hanaori)がさせていただきました。同じ女性の皆さんが素敵な発表をされていた場で、このような機会をもらえてありがたく思います。
交流会中のスポンサーピッチはSmartHRの@16bit_idolさんをかわきりに各社の代表者が行いました。
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最近AIに特化したチームのメンバーも増えつつあり、SmartHRとしてもますますAIの活用に力を入れていきます。女性もとっても働きやすい環境です!
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