こんにちは、SmartHRで基本機能を開発しているNGT(ながた)です。
この記事では、2025年10月17日に開催した第13回SmartHR LT大会の模様を、shimoさん・HIGUCHI.Takashiさんと共にお届けします。
今回は、教える側も学ぶ側も、技術の奥深さも幅広さも味わえる、バラエティ豊かなLT大会となりました。
目次
SmartHR LT大会とは
SmartHR LT大会は、有志のプロダクトエンジニアがDevRelとともに隔月で企画・運営している社内イベントです。プロダクトエンジニアの中から11名の登壇者を募り、5分間のLightning Talks(LT)を行います。
登壇者はプロダクトエンジニアに限定していますが、当日は職種によらず社員であれば聴講可能です。配信もしており、現地参加が難しい社員もリモートで楽しめるイベントとなっています。
参加者情報
今回の参加者数です。
- 現地参加者:71名(うち登壇者:11名)
- オンライン参加者:16名
- 懇親会参加者:44名
現地参加者はLT大会の歴史上2番目に多い71名で、プロダクトエンジニア以外の方も多く参加した回となりました。
誕生。SmartHR LT大会限定の増えてくアクキー
今回より、完成したばかりのSmartHR LT大会限定の増えてくアクキーの配布が始まりました。 参加者用、登壇者用(1回、5回達成、10回達成)、スタッフ用の全5種類があります。 該当するものはすべてもらえますので、ぜんぶ集めることができます。

オープニングでは、現時点で最多の5回登壇を達成しているtommyさんとhypermktさんに、代表して壇上でお渡ししました。

ちなみに、登壇10回達成者が現れるのは、早くて2027年の見込みです。
SmartHRの増えてくアクキーについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
発表レポート
当日は11名の登壇者による、バラエティに富んだ発表が行われました。 それでは順にご紹介していきます。
Gitのおしえかた
1 人目は jesus_isao さんの「Gitのおしえかた」という発表でした。
インターン生や新人のメンターとしてGitを教えた経験をもとに、Gitを教える上でのテクニックを発表していました。
Gitのグラフ構造やその動きを理解することが大事とのことで、ホワイトボードにGitのグラフを手書きし、どのブランチを消すとどのコミットが消えるのか問題を出すといった手法を紹介しています。 教えるだけでなく学ぶ上でも大事になるポイントだと思いました。

バジェットを無視してオブザーバビリティ基盤を作ってみた
2 人目は HIGUCHI.Takashi さんの「バジェットを無視してオブザーバビリティ基盤を作ってみた」という発表でした。
HIGUCHI.Takashi さんは2025年9月にSmartHRに入社されました。転職活動中にOpenTelemetryを用いたオブザーバビリティ基盤を1から作り、記事としてアウトプットした経験を説明していました。
最終的にかかったお金は$528(約8万円)でしたが、その甲斐あって転職活動には役立ったとのことです。オブザーバビリティの整備にはお金がかかると実感しました。

『PRDを完全に理解した』 という発表をしたかったんじゃ…
3 人目は yuriko さんの「『PRDを完全に理解した』 という発表をしたかったんじゃ…」という発表でした。
yuriko さんが所属するサブスクリプション管理ユニットでは、機能開発前にPRD(プロダクト要求仕様書)を書く取り組みを行っています。 業務がどのように変わるのか関係者間で共通認識を持つために始めましたが、チームが取り扱う契約・請求業務は複雑で、PRDの作成には苦戦されているそうです。
業務を理解するには丹念に聞いていくしかないとまとめていました。PRDが完成し、次回の登壇で「完全に理解した」発表が聞けることを期待しています。

SmartHRに新卒入社して6ヶ月目でサマーインターンのメンターになった件
4 人目は kazuemon さんの「SmartHRに新卒入社して6ヶ月目でサマーインターンのメンターになった件」という発表でした。
タイトルの通り、kazuemon さんは2025年4月に新卒0期生として入社されました。入社6ヶ月目でのメンター立候補には不安もありましたが、自分なりの工夫をした結果、担当したチームが最優秀に選ばれ、自身の学びにもなったとのことです。
「メンターとしてのロールを持つことで、どういうフィードバックが相互の学びになるかを考える時間を作れた」と話していたのが印象的でした。

モジュラモノリスLT(前半)
5 人目は kure さんの「モジュラモノリスLT(前半)」という発表でした。
hypermkt さんとの共著での登壇で、前半部分は「モジュラモノリスとはなにか?」を説明していました。 「Gradual Modularization for Ruby and Rails」という書籍を題材に読書会を開き、個人ではなくチームでの知見獲得をされていました。
また、モジュラモノリスを導入する経緯についても説明しており、プロダクトの認知負荷を下げてユーザ価値提供の向上を目指すという話から、非常にSmartHRらしいエンジニアだと感じました。

モジュラモノリスLT(後半)
6 人目は hypermkt さんの「モジュラモノリスLT(後半)」という発表でした。
前半のkureさんからの続きとなります。後半部分は「実際に社内で実施しているモジュラモノリス化PJの進捗とこれからのロードマップ」についてのお話でした。 今年は技術検証とイネイブリング体制の整備をしており、来年から本格的にモジュラモノリスの推進を行う計画のようです。
モジュラモノリスに関する相談窓口やワークフローなども整備されており、今後の活発な動きに期待大です。

エンジニア派生の不思議な仕事3選
7 人目は hakoeda さんの「エンジニア派生の不思議な仕事3選」という発表でした。
技術政策推進、プログラミング講師、社内エンジニア育成というお仕事を経験されたhakoedaさんの半生を紹介されていました。 特に技術政策推進ではエンジニア試験の作問担当をされており、実用的な設問作りや難易度の調整が大変ということで、何気なく受けている試験の裏には大変な努力があると知りました。
いずれの職も未来のエンジニアを支える非常に重要なお仕事で、hakoedaさんが「育成」を大切にしていることが垣間見える発表でした。

未承諾広告※認証・セキュリティユニット
8 人目は akht さんの「未承諾広告※認証・セキュリティユニット」という発表でした。
3ヶ月前から発足した新しいユニットについての紹介でした。 SmartHRのセキュリティを強化しつつ、ユーザー体験を損なわないように日々努力されており、直近ではパスキーログインの実装を行っていました。
中長期的な構想も検討されており、ユーザーの皆様がSmartHRを安心安全に使うためには必須となるユニットだと感じました。

2025年9月入社のshimoさんによる発表
9人目は shimo さんの発表でした。
shimoさんは2025年9月1日にSmartHRに入社されました。 社外秘な内容のため詳細は伏せますが、入社してからの取り組みについて紹介されていました。
ちなみに、本来は「shimoju」というSlackネームを使う予定でしたが、既に社内にshimojuさんがいたため、「shimo」というSlackネームとしたそうです。

サマーインターンLT(後半) —— メンター業での学び
10人目は mktakuya さんの「サマーインターンLT(後半) —— メンター業での学び」という発表でした。
メンター業を通じて、技術的なスキル向上だけでなく、ユーザーの声を聞くことや課題を深堀りすることの重要性を再認識したとのこと。 自身の経験を内省し、成長への気づきを得た素晴らしい発表でした。
実際には前後編ではないものの、kazuemon さんと同じくサマーインターンをテーマにしたLTなため、急遽タイトルに(後半)と付け加えたそうです。

超入門 CarrierWave
11人目は udzura さんの「超入門 CarrierWave ― 禅とファイルアップロード移行技術」という発表でした。
Rails用のファイルアップロードライブラリであるCarrierWaveの仕組みを、処理を4つのフェーズに分けて丁寧に解説されました。 SmartHRにおけるファイル処理の改善に取り組んでおり、複雑な技術内容をユーモアを交えて分かりやすく伝える素晴らしい発表でした。
ちなみに、udzuraさんもサマーインターンではコアメンバーとして活躍していました。

記念撮影
すべての発表が終わったあと、現地に集まった登壇者と参加者による記念撮影を行いました。

懇親会
記念撮影の後は懇親会を行いました!

まとめ
第13回SmartHR LT大会は、Gitの教え方からアーキテクチャ設計、メンター経験まで、多彩なテーマが揃った回となりました。 また、モジュラモノリスLTの前後編含め、複数のLTの内容が相互に絡みあったLT大会となりました。
SmartHR LT大会限定の増えてくアクキーの配布も始まり、新たな一歩を踏み出した回でもありました。 技術を深め、知見を広げ、次世代を育てる――そんなSmartHRのエンジニア文化が存分に感じられるイベントでした。
第14回SmartHR LT大会はプロダクトエンジニアの忘年会も兼ねて12/19(金)開催予定です! 2025年を締めくくるLTや、いつもより豪華になるであろう懇親会のお料理が楽しみです。
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撮影:mikio, tenteeeee, ug, inao