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なぜSmartHRは働きやすいのか?どんな人にお勧め?PM×転職エージェント 深掘り座談会レポート

こんにちは!プロダクトマネージャー(以下、PM)のgackeyです。

SmartHRのPM紹介記事もちょっとマンネリ化してきたかもな?というモヤモヤを抱えていたところに、お世話になっているエージェントのクライス&カンパニー様との座談会「SmartHRのPM職の魅力を深堀りする会」の開催が決定。これは渡りに船!
SmartHRのカルチャーや体制、仕組みに対し「なぜ?」「どんな風に?」「具体的には?」と裏側や奥、隅に光を当てる鋭いツッコミや質問をたくさんいただきました。

今日はそんな「エージェント様とVPoP&現場PMの座談会」のもようを赤裸々に公開します!

SmartHRの参加者紹介

SmartHRの参加メンバー

安達:
チームラボにて受託開発やプロダクト開発に従事したのち、起業。EC領域でSaaS事業を立ち上げ、KDDIグループに売却。メルカリにてカスタマーサポート部門の業務システム開発を担当し、2019年にSmartHRへ入社。現在プロダクトマネジメントの責任者を務める。日本CPO協会理事。

金岡:
2015年新卒でニフティ株式会社に入社、メーカーと協働したIoT関連の新規事業開発に従事。 2017年のニフティ株式会社の分社化後、富士通クラウドテクノロジーズ株式会社に転籍。データアナリストおよびプロジェクトマネージャーとして消費財メーカー、広告代理店のDMP導入やデータ分析を支援。その後自社AIプロダクトのプロダクトオーナーを担当。 2020年10月よりSmartHRにジョイン、現在は「従業員サーベイ」のプロダクトマネージャー/プロダクトオーナー。

稲垣:
新卒でブライダル企業に入社。ウェディングプランナー、マーケティング、子会社でのSaaS事業立ち上げに従事。 2014年株式会社リブセンスへ。WEBディレクター、全社横断のインハウスSEO担当者を経て、PdMに転身。toBの不動産情報サービスを立ち上げ、toCの不動産情報サービスのPdMを兼任。事業からプロダクト企画まで一気通貫で担当。 2020年1月にSmartHRにジョインし、PdMとしてSmartHR本体の企画・開発に従事。

SmartHRのPMの役割や体制は?どんな人を求めているの?

安達(以下、安):まず私から簡単に、SmartHRにおけるPMの役割をご説明しますね。 この会にご参加いただいている方にとっては既にご存知のことも多いと思うので、サラッとご紹介します。

PMの役割は「何をつくるか」「なぜつくるか」の2点への責任

安:逆に、PMの「役割ではないこと」も大事です。こちらもご紹介させてください。

業務範囲が特化していてPMはプロダクト開発に集中できる環境

ご覧のように、PMはあくまでプロダクトマネジメントに集中しています。
次に、プロダクト構成をご紹介します。

SmartHR本体は5名、プラスアプリは各1名ずつPMが担当
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お客様から見るとSmartHRは1つのプロダクトなんですが、内部は「SmartHR本体」と「プラスアプリ」に分かれています。「SmartHR本体」は一番大きなプロダクトで、5名のPMで開発をしていて、「プラスアプリ」は1つのプロダクトにPM1名ずつという体制を取っています。
詳しくはSmartHRのPM職についてのまとめページがありますので、こちらをご覧ください!

また現在、SmartHR本体・プラスアプリどちらもPMを募集しています。 募集の際にポジションは分けておらず、選考時にご本人の適性やご希望に応じてアサイン先を決定する形をとっています。

最後に採用要件の「経験」について少しご紹介させてください。

と、このように考えていますが、これはあくまで目安です。
「プロダクト開発において、何を作るかについての意思決定に主導的に関わっていたか・判断されていたか」や、「開発チームと一緒にものづくりをしていたか」ということを重視しています。

転職エージェント(以下、エージェント):知りたい情報をビシッとくださるなと感じました。 「プロダクトマネジメント、あるいはそれに準じる経験」を具体的に言語化できている企業は非常に少ないですし、「PMの範囲じゃない仕事」の明記をされている点もすごいなと感じます。

安:ありがとうございます、そういうお話を伺うことって少ないので、とても嬉しいです。では、さっそく現場のPMのお話に移りましょうか。

透明性高く、裁量は大きく。事業とユーザーに正面から向き合える組織文化

稲垣(以下、稲):ではまず私から、SmartHR入社後に携わったことと、「入社してよかった!」と感じることをお話させてください。私は、こんな風に感じています。

エージェント:情報の透明性を示す具体例には、例えばどんなものがありますか?

稲:そうですね。経営会議の情報がすべてオープンなのはまず大きな例だと思います。またプロダクトのロードマップを決める会議もZoomが全社にオープンになっていて、最近だと視聴者が毎回100人を超えるような参加状況になってきています。
ほかにも議事録はすべて社内Wikiに残されていく、SlackのDMやクローズドチャンネルはほぼ使わない、といったカルチャーも透明性に関する例だと思います。

エージェント:「入社後良かったこと」の内容は大変素晴らしいと思うのですが、SmartHRさんではなぜこれが実現できるのでしょうか?

稲:「100の問題を100人で1問ずつ解く組織を目指す」という、会社の方針の影響が大きいかもしれません。COOの倉橋さんもよく「答えは現場にある」と言葉にしています。
人によって強みや経験が異なるのはもちろん、日々向き合う業務範囲も違うので、発見できる課題も変わってくると思うんですね。お互いにできるだけ多くの情報を共有しながら、個々人の強みを活かして解決していくことを大切にしているんだと思います。

また、「カスタマーサクセスと事業成長の両立」については、企業自体の成り立ちの影響も大きいのではと思います。「顧客が欲しいもの、困りごとを解決できるものをつくることが事業成長につながる」という明確な成功体験が創業期にある点はメッセージとして非常に強いですね。 …と、いうのが、個人の見解ですが、安達さんいかがですか?

安:そうですね。すごいシンプルに言ってしまうと「カルチャーです」というお答えになります。「権限移譲は良いことである」というカルチャーが前提にあることが大きいですね。
また、僕のようなマネジメントの立場から「なぜ現場のPMに大きな裁量を任せられるか」というと、やはりそこは採用にこだわっているからです。もしかしたらエージェントの方々には「選考基準高いな」と思われているかもしれませんし、そこは申し訳なく思っています(苦笑)。

エージェント:そうですね。。(笑)

安:すみません、ですがやはり「この人になら任せられるな」という人しか採用していませんし、逆に言えば、入社した人には大きなものを任せて大丈夫、というスタンスでやっています。

稲:そうですね。入社した直後に任されたものが本当に大きくて、めちゃくちゃビックリしたのを覚えています(笑)。

安:PMをやっている人たちって、裁量があればあるほどやる気を出してくれる人たちだと思っています。なので、PMには大きな裁量を与えていますし、その方が成果が出るという信念を持ってやっています。

カスタマーサクセスも事業成長も。プロダクトドリブンを可能にする「強いビジネス組織」

エージェント:「カスタマーサクセスと事業成長の両立」って、すごくすごく難しいことではないでしょうか。「顧客の成功で事業成長する」ではなく、「この売上を達成しなければならない」という数字ドリブンの動きも発生しうるのが企業の成長だと考えています。
これから会社として更に大きくなっていくなかで、SmartHRさんはどうなっていくと考えていらっしゃいますか?

稲:この先どうなっていくか、という点は未知な部分でお答えが難しいので、これまでのことからお話しますね。
SmartHRはこれまでも「ユーザーのほしいものをつくる」という姿勢と並行して「T2D3」(Triple, Triple, Double, Double, Double の略で、売上が年々3倍、3倍、2倍、2倍、2倍と成長すること)という非常にストレッチの大きな目標を掲げ続けていました。これまでも事業目標を達成するために、作るものの優先順位は都度見直されてきました。それは、どのような市場を取りに行くかによって顧客の課題も変化するため、その課題に応じてつくるものを変えていく必要がある、ということだと考えているんですね。事業とプロダクトの方針がお互いに影響を与え合っていくことは今後も必ずあると思います。

「ビジネスサイドがこう言っているから」とか、「プロダクトがこういう方針だから」ではなく、会社全体として何を目指していきたいのか、という大きな方針を両輪で支え合っていくものかなと。なので、事業の方針によってつくるものが変わることがあってもポジティブでもネガティブでもなく、どうやって一緒に向き合っていこうか、というイメージしかあまり持っていません。
もし事業の数字を優先することによって既存の顧客の課題がないがしろにされていると感じたら、PMは責任をもってアラートをあげていかなければいけないですし、それができる環境でありがたいなと思っています。

エージェント:方針の矛盾が発生することについて、例えば具体的にどんなことがありますか?

稲:一例としては、開発ロードマップを決める際の優先順位がわかりやすいでしょうか。既存顧客の困りごとの解決と、新規顧客の受注のフックになるような開発とどちらを優先するか。次に着手できるものは常にひとつなので、そういった悩みは常に抱えています。

エージェント:候補者様の中には、「既存ユーザーから大きなペインが挙がっているにも関わらず、会社の方針で大企業向けの新機能を開発しなければいけない」といった葛藤に苦しんでいる人も多くいらっしゃいます。御社にもきっとそういったシーンがあるのではないでしょうか?

稲:もちろんあります。開発チームの人数も割ける時間も限られているので、優先順位決定からは逃れられないと思っています。これは私の意見ですが、開発アイテムの優先順位について、「なぜこのアイテムが必要なのか」に会社全体が納得できるようなストーリーを提示できる力を持たなければいけないのがPMなんじゃないかと考えています。(何かひとつの基準に偏った意思決定をするにあたって)不満を抱えるのではなく、自分の力不足を振り返れるような人と一緒に働きたいな、と思っています。

安:SmartHRでは「次に何をつくるのか」が、偉い人の鶴の一声で決まるというより、結構民主的に決まっていくんです。なので、一部の人だけがほしいと言っているアイテムよりも、いろんな部署の人が「そうだよね、大事だよね」と賛同するもののほうが優先順位が上がりやすいんです。
「誰かの一存で決まらない」というベースがあるので、PMがやりたいのに実現できていないとしたら、それはPMがもっと頑張ればいいよね、という話になるんだと思います。

エージェント:なるほど〜。社内の声はどうやって集めるのでしょうか?

稲:そうですね、CSやSalesチームの方々と直接話すこともありますし、最近はもう少し仕組み化することに取り組んでいます。
「既存顧客のサクセス」や「新規受注の際のフック」など、開発アイテムの優先順位を比較検討する際にもたくさんの軸があると思うんですね。それらをできるだけ定量的に、客観的に評価できるようなスコアリングを実験的に取り入れてみたりしています。その際に、比較軸自体にもビジネスサイドからも意見をもらっていて、どうしたら本当に妥当な意思決定ができそうか、というプロセス自体をオープンに議論するようにしています。

エージェント:本当は安達さんにだけは数字のプレッシャーが来ていて、それを必死で食い止めている、ということはありませんか(笑)?

安:いや、ないですないです(笑)。
僕たちプロダクト組織にはあまり数字のプレッシャーはありません。PMにとっては非常にありがたいことなんですが、プロダクトは顧客への提供価値にコミットし、SalesやCS、マーケなどビジネスサイドのチームが数字にコミットする、という分け方をしています。

そこには、COOの倉橋さんの影響が大きいなと思っています。倉橋さんが「数字はビジネス側で持ちますよ」というスタンスの人ですし、何でもかんでも数字で測れるものを優先するんじゃなくて、ときには数字で測れないものにも投資したほうがいいよね、という考えの方なんです。
「ビジネスサイドの責任者がプロダクト開発に理解がある」ということは、実は結構大きいんじゃないかなと思っています。

エージェント:そこの部分は、とても特徴的だなと思いました。BtoB SaaSビシネスは、セールスとマーケティングの力で事業を拡大していくビジネスが多いと思います。ちなみにプロダクトチームとセールス・マーケティングチームってどんな関係になっているのでしょうか。もしかしたらそれこそが、他のBtoB SaaS企業と比べたときのSmartHRさんの特徴なんじゃないかと思いました。例えば他社様で言うと、ビジネスサイドとプロダクトサイドのどちらかの力が強くて常に片方が折れる、という会社も多いですよね。外から見ているとなかなか分かりづらい部分だと思っています。

安:SmartHRではビジネスサイドとプロダクトサイドの関係がとてもフラットです。理由は複合的だと考えているんですが、まずひとつめとして、市場自体が伸びていることは大きいと思います。もちろん売上をつくることは簡単ではないですが、目の前の数字よりも長期的な顧客価値に向き合いやすい状況だと感じます。今のこの市場にマーケットリーダーのポジションでいられるというのは、SmartHRの強みのひとつだと思います。
また創業者がプロダクト出身であったり、後から入ったCOOもプロダクト開発に理解が深いため、そもそもカルチャーとして力関係が対等だということもあると思います。 さらに、優先順位を決める際の議論が非常にオープンであることも大きいですね。複数の開発アイテムを前に、様々なチームのメンバーを集めて「どれが欲しいですか?」と意見をみんなで出してもらうんです。そうすると、ビジネスサイドのチーム同士もお互いの意見を聞く機会になりますし、「どれを採用するかの難しさ」という文脈もみんなで共有できる。「PMが知らないところで優先順位を勝手に決めている」ということになりにくいようにしています。

エージェント:それってコミュニケーションにけっこう時間かかりませんか?

安:はい、めちゃめちゃかかりますよ。でも決して仲良くしたいからやっているわけではなく、納得感や信頼関係ってビジネスを推進する上でとても大事だと思っているんです。そのコミュニケーションに時間をかける価値があると思ってやってます。

エージェント:これは勝手な仮説なのですが、SmartHRさんってもしかしてセールス組織がものすごく優秀な組織なのではないでしょうか。あまり強くないセールスチームであるほど、数字が伸びない理由をプロダクトに転嫁することがきっとあると思うんです。SmartHRさんには今のままの機能であっても、そのまま売ってこれるセールス組織の強さがあり、「いずれは開発してくれるだろう」という信頼関係があるから、数字を達成していけているのではないかと感じました。

安:なるほど、それはめちゃくちゃあると思います!おっしゃるとおり、今ある機能で売れるセールス組織に加えて、カスタマーサクセスやカスタマーサポート組織も非常に優秀なことに助けられています。顧客の企業規模が大きくなるほど、今ある機能できちんと運用に乗るのかというのが受注の決め手になると思うんですね。本来求められる機能がいくつか足りていなかったとしても、CSやサポートがしっかりサクセスさせてくれるんです。彼らの優秀さに支えられて、僕たちPMがユーザーとプロダクトに集中できているのは間違いないと思います。

多様なプロ、PMMというパートナー、スクラムという共通言語

安:では、そろそろ金岡さんの方に移りましょうか。

金岡(以下、金):はーい、では僕の方からもまずはアピールポイントをご紹介しますね。

金:僕からのアピールポイントは、稲垣さんとはちょっと違う観点で3点お話します。

1点目は「必要なプロフェッショナルを採用している」こと。
これまでのキャリアで担ってきた役割は、とにかくなんでも屋なんですよね。SmartHRには各分野のプロがいたり、必要に応じて職種も柔軟に増えていきます。たとえば、入社して特に感動したのは、UXライティングという「プロダクトの文言表現」を考えるためのプロフェッショナルのチームがあることでした。

こういった様々なプロフェッショナルを集めることで、2つの良い点があります。
ひとつは、それぞれの領域の品質を担保していくことで、施策の再現性を高められていること。もうひとつは、多様なプロフェッショナルがいることで個々人に余裕が生まれやすく、より良いものをつくっていけること。これを確実にできている会社かなと思っています。その結果、PMとして自分が伸ばすべきプロフェッショナルな姿がなんとなく見えてきて、キャリア的にもいい側面があると思っています。

2点目は「PMMがいること」です。
入社3ヵ月後に、当時ローンチから4ヵ月くらいだった「従業員サーベイ」のPMを引き継ぐことになりました。そもそも、入社直後のメンバーにできたてのプロダクトのPOを任せるのもすごいなと思っているんですが、良かった点はここからです。 POやPMへの権限移譲あるあるとして、大きな裁量を与えるだけでサポートゼロなど、孤軍奮闘せざるを得ないことがあると思っています。SmartHRではPMMというビジネスサイドを統括をしている人がいるおかげで、孤独じゃないんです。単に「寂しくない」という意味ではなく、頼れる壁打ち相手であり、近い領域で一緒に戦ってくれる人がいることで、1人で決めるよりシャープな意思決定ができるんですね。 従業員サーベイを引き継いだ当時、まずはさまざまな指標を見ていきました。すると売れ行きは好調なものの、ユーザーがサクセスしているとはとても言い難い状態なのが分かってきました。そこからPMMと一緒に原因を分析し、プロダクトの大規模な方針転換を行ってきて、今はだいぶ改善してきたかなという状況です。この方針転換にあたっても、CSやセールスへの説明はPMMが担ってくれるなど、彼がいなかったら成し遂げられませんでした。

3点目は、「スクラムという共通言語があること」。
SmartHRでは、ほとんどの開発チームがスクラムを採用しています。従業員サーベイの開発チームは、初期はまだまだスクラムとして雑な部分がありましたが、社内にスクラムのノウハウがあるおかげで素早く吸収できました。プロセスの改善もとにかく早くて、どんどんよくなっていく印象がありますし、異動の際にもオンボーディングがしやすいのかなと思っています。
また先ほど、倉橋さん(COO)はプロダクトへの理解が深いという話がありましたが、倉橋さんはめちゃめちゃスクラムの解像度が高いんですね。おかげでビジネスサイドにも開発プロセスのイメージが共有しやすく、「来週までにこれつくってくれ」といった要望は厳しい、という共通認識が持てていることがありがたいですね。プロダクトによってビジネスインパクトを最大化したい、という方に非常におすすめな会社だなと思っています。

分業化のデメリットは?SmartHRのPMに向いている人って?

エージェント:必要なプロフェッショナルを採用し、PMが本来集中すべき業務に集中できることは素晴らしいなと思います。一方で、私たちがお会いする候補者様の中には、分業するのではなくPMの業務を幅広いままキャリアを進めたい方や、ゆくゆくは事業側も担っていきたいという方がいらっしゃいます。そういった方々にとっては、SmartHRさんのやり方は「できることが限定されてしまう」と映ってしまうとも思うのです。その点については、どのように考えていらっしゃいますか?

金:そうですね、これは主観なんですが、SmartHRにはやはりプロダクトづくりそのものが好きな人が向いていると思います。例えば人間関係が好きな方や、ビジネス全体が好きな方って、ハードな意思決定を伝える際に辛くなったり落ち込んだりすることがあると思うんです。でもプロダクトが好きな人って、そういうときにも「プロダクトのためなら」って頑張れるじゃないですか。プロダクトにコミットしたい、という方にオススメしたいなと思っています。…って、安達さん、僕応募者さんの門戸狭めましたか(笑)?

安:いや、大丈夫です(笑)。僕も「なんでもやりたい」という方には正直に言ってあまり良い環境ではないと思います。PMのキャリアの中で「何でもやりたい時期」ってあると思いますし、その時は例えば立ち上げ初期のスタートアップに行く方がよいと思います。

ただPMをやっている以上、ずっと立ち上げだけ、ずっと小規模なプロダクトだけをつくって満足する人は少ないでしょうし、いずれは多くの人に使われるプロダクトに関わっていきたくなると思うんですね。そのときにも、ひとりで全部やるのは無理ですよね。
となるとやはり、スケールするやり方をどこかで身につける必要があります。それを学ぼうとしたときにSmartHRは結構良い環境なんじゃないでしょうか。僕たちはプロダクトの規模や数を広げながら、いかにペースを落とさずに成長していけるかということに向き合っていて、その1つのアプローチとして「専門化と分業」という体制をとっています。今後SaaSはますます大きなプレイヤーが増えていくと思うんですね。その環境変化の中でも活躍できるやり方やスキルを身に着けることができるのは、キャリアにとってもプラスになるはずだと考えています。
10人のスタートアップの中で何でも泥臭くやりたい!という気持ちも僕はわかるので、そのときに無理にオススメしなくても良いんじゃないかなと。

金:1つ意見を加えさせてください。「(自分が)圧倒的に成長したい!」と思っていることは、とても良いことだと考えています。ただそれよりも、自分の手掛けたプロダクトで社会にポジティブな影響やインパクトを与えたい、という人の方がSmartHRには向いていると思います。個人プレーをとことんできる会社ではなくて、チームワークをとても大事にしているので、そこに共感していただける方だと嬉しいです。

エージェント:コミュニケーションの丁寧さから考えると非常に多忙なのではないかと思いますが、働き方は意外にも穏やかだと聞きました。実際はどうでしょうか?

金:そこは、人と時期によりますね。例えば年末調整のPMは、年末調整の時期に向けて忙しくなりますし。変動はありますが、基本的に穏やかなのは分業できている影響が大きいと思います。

安:僕、PM全員の勤務時間を把握しているんですが、だいたい月の残業時間は10時間を下回ります。半分以上の人は一桁台ですね。

エージェント:それはすごいですね!その根本理由はやはり分業なのでしょうか?

安:そうですね、いくつかあると思いますが、ひとつ挙げるとすれば開発チーム全体で長時間働く文化がないので、PMだけがすごいハードワークをしてもあまり意味がない環境なんです。企画だけ進んでも、実装されなければ価値が提供できないので、チームの単位で働き方を考えている点があると思います。

金:誤解がないようにしておきたいのは、確かに働く時間は短くなりましたが、僕は前職より今の仕事の方が正直しんどいなと思っています。脳の使い方というか。実力主義がちゃんと下支えしての働き方だよ、ということは伝えておきたいです。

安:金岡さん、前職よりきつかったんですね…知らなかった…

金:責任がありますからね。笑 もちろん楽しんでいます。


エージェントのみなさんの目は、応募者のみなさんの目。なるほどこういう情報が求められているのか、と目からウロコなご質問をたっぷりいただきました。
自分たちで行う社内インタビューと異なり、社外の方を交えると質問の切り口が大きく変わることの驚きや、「私たちはビジネスサイドの優秀さに支えられている!」と実感を噛みしめるなど、多くの発見があった座談会でした。

みなさんにとっても、何か参考になることがお届けできていましたら幸いです。

ではいつもの。SmartHRは組織としてもプロダクトとしてもまだまだ未完成です。 課題もやることも盛り沢山。一緒にやっていきな仲間を絶賛募集してますので、 興味をお持ちいただけた方は、ぜひご応募ください。

open.talentio.com

また、SmartHRのプロダクトマネージャー職に関する情報がすべてまとまったこちらの記事もあわせてどうぞ!

tech.smarthr.jp

それでは、大ボリュームの記事に最後までお付き合いいただきありがとうございました!