
こんにちは。SmartHRでプロダクトマネージャーを務めている@yaccoです。
今回は、SmartHRのなかでは少しユニークな立ち位置にある横断開発チームでのプロダクトマネジメントについて、その役割や面白さ、そして学びについてお話ししたいと思います。
どんなチーム?
私がPMを担当する横断開発チームでは、SmartHRのタレントマネジメント領域に属する3つのプロダクトを横断的に開発する役割を担っています。
タレントマネジメント領域には現在8つほどプロダクトがありますが、基本的に1プロダクトにつき1つないしは2つのチームで開発を行っていることが多く、1チームで複数プロダクトを担う体制は珍しいケースとなっています。2025年9月現在のチームメンバーはエンジニア5名とPMの私の6名です。
横断開発チームが生まれた背景とミッション
横断開発チームは2024年1月に発足したチームで、私は2024年7月からPMとして関わっています。チーム発足の背景には、SmartHRのプロダクト開発におけるリソース配分の課題がありました。
SmartHRでは、常に新しい価値を創造するため、新プロダクトへの投資を積極的におこなっています。一方で、全体のバランス感の中で(一時的に)機能が充足するプロダクトも増えてきました。そこで、これらのプロダクトの役割や位置づけを見直し、
- サービスを安定して稼働させ、ユーザーに価値を届け続けること
- マルチプロダクトの観点で、他のプロダクトとのシームレスなデータ連携や機能利用を担保するため仕様をアップデートし続けること
を主なミッションとする専門チームを立ち上げることになりました。こうして生まれたのが横断開発チームです。
横断開発チームの仕事の面白さ
プロダクトの安定稼働や仕様アップデートを主なミッションとしている横断開発チームの仕事は、一見地味に思えるかもしれません。しかし、実際にはPMとして非常に多くの学びや面白さが詰まっています。
1. 複数のプロダクトを横断する視点と深い顧客理解
チームでは同時並行で複数のプロダクトを担当するため、幅広くかつ深い顧客理解が獲得できます。各プロダクトがカバーするユーザーの業務範囲や課題は異なるため、複数プロダクトを担当することで自ずと顧客の組織全体で行われている業務の解像度が上がっていくのです。
また、複数のプロダクトを担当すると、似たような課題に直面することも多くあります。例えば、権限の仕様です。どういったポリシーで権限を制御すれば、ユーザーの実際の業務フローにおいて使い勝手が良いのか、組織の変化に柔軟に対応できるのか、といった知見はプロダクトを横断して適用できるものです。過去に一度採用した仕様が一定期間のユーザー利用を経て検証されている場合には、その経験を活かし、別のプロダクトでの対応時により良い判断ができます。
2. 全体最適と中長期的な視点の獲得
全体的な方針としてプロダクトの安定した稼働や仕様のアップデートに重点をおいていますが、時にはユーザーから温度感の高い要望を起点として、機能拡充の検討をすることがあります。 そういった時、本当に「今」「このプロダクトで」解決すべきなのかを慎重に見極める必要があります。
もしその機能がこのプロダクトにあったら便利かもしれない。でも、その機能や役割をこのプロダクトで担うべきなのだろうか。中長期的なビジョンや他プロダクトの開発方針を考慮するとどうか。
このような問いに向き合い、様々な観点から選択肢を見極める機会に多く立ち会えることは、PMとして全体最適や中長期的な視点を養う上で非常に大きな学びになっています。
3. 多様な人とのつながり
複数のプロダクトに関わっていると、自然と関わる人も増えてきます。開発メンバーだけでなく、CS(カスタマーサクセス)やSP(サポート)、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)など、社内のより多くの人とつながることができるのもこの仕事の魅力です。
一つのプロダクトの価値をユーザーに届けることは、本当にたくさんの人の協力によって成り立っていることを日々感じています。PM一人では到底成し遂げられないことを、仲間と一緒に実現できる喜びは、この仕事の大きな醍醐味です。
難しさと工夫
やりがいがある一方で、難しさももちろんあります。特に難しいと感じるのが、PMとしてのリソース管理です。
実は私は横断開発チーム以外に人事評価機能のPMも担当しています。 横断開発チームの3つと人事評価をあわせ4つのプロダクトを横断的に見ているため、常に並行してディスカバリーや仕様検討が進んでいる状況ですが、どのプロダクトに対してもPMの動きがボトルネックにならないようにする必要があります。それぞれのプロダクトに課題や要望、問い合わせが日々寄せられますが、PMがすべてを詳細に把握し、個別に意思決定をするには限界があります。
この問題に対応するため、横断開発チームでは、現場のエンジニアがPMの意思決定を待たずともスピーディに判断できる仕組みを作って運用しています。具体的には、主に以下の3つのタイプの意思決定において、エンジニアがその場で判断できるものと、PMの判断が必要なものを見極めるための「意思決定ツリー」を作成しました。
- 仕様の判断
- 機能開発のやるやら判断
- ビジネスサイドからの問い合わせのうち、開発時期や予定に関する質問への回答
ツリーの条件分岐をたどりながら分類することで、課題をふるいにかけることができるようになり、PM判断が必要ないタスクについては素早く現場で意思決定し進められるようになりました。
また、この仕組みを運用することでエンジニアが責任をもって意思決定を行う機会が増えるため、PM的な視点を獲得することにも繋がり、それがエンジニア自身の経験としてもプラスになると考えています。
終わりに
横断開発チームは、安定期にあるプロダクトへの理解を深め、SmartHR全体での最適解は何かを考える機会をたくさん得られる場所です。
一つのプロダクトや業務領域に深く入り込んで課題解決に取り組むことで得られる学びだけでなく、複数領域に横断的に関わることで得られる学び、この両方を兼務という形で経験できることは、SmartHRでPMとして働くことの大きな魅力だと感じています。
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SmartHRには現在40名を超えるPMが在籍しています。それぞれが担当するプロダクトのフェーズや向き合う課題は異なりますが、共通しているのはコーポレートミッションである「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる」に真剣に向き合っていることです。
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