こんにちは!SmartHRでプロダクト横断基盤開発チームにて開発をしている rock_san です。
2024/12/20に開催された第9回SmartHR LT大会の様子を、スキル管理・学習管理の開発をしているtnagatomiさんと共にお伝えしたいと思います!
今回は忘年会も兼ねており、昨年12/15に第1回が開催されてから記念すべき1周年の回でもありました。
ちなみに過去のLT大会についてはLTカテゴリーからたどれるので、よかったらご覧になってください。
SmartHR LT大会について
SmartHR LT大会は有志のプロダクトエンジニアがDevRelとともに企画・運営している社内イベントです。プロダクトエンジニア(PdE)の中から11名の登壇者を募り5分間のLightning Talks(LT)を行います。登壇者は基本的にプロダクトエンジニアに限定していますが、当日は職種によらず社員であれば聴講可能です。配信もしており、現地参加が難しい社員でもリモートで楽しめるイベントとなっています。
参加者情報
今回のLT大会への参加者は以下の通りでした。
- 現地参加者: 85名(うち登壇者: 11名)
- オンライン参加者: 9名
- 懇親会参加者: 83名
忘年会も兼ねていたことや、プロダクトエンジニアの数もここ1年で更に増えたためか、第1回を超え過去最高の現地参加人数となりました。また、登壇希望者も30人と普段より多く、年末の大会を盛り上げたいという意気込みが感じられました。
ノベルティを配付していました
早速発表レポートに行きたいところですが、その前に、LT大会のノベルティを配布していたお話をします。
アクリルバッジとステッカーという2つのノベルティが用意されました。アクリルバッジは登壇したらもらえて、ステッカーは2種類あり、現地参加で通常のものをもらえて、複数回の登壇でキラキラのものがもらえるというものです。
我々(rock_sanとtnagatomiさん)はすべていただいたのですが、ライトニング感が出ているデザインでとても気に入っています。
発表レポート
今回は新旧VP of Engineeringを含む11人の発表がありました! 業務に携わる発表が今回は多かったように思います。それではレポートをどうぞ!
2024年カンファレンス振り返り
最初の登壇者はpndcatさんで、「2024年カンファレンス振り返り」という発表でした。
2024年になんと20回!もカンファレンス・勉強会に参加されていたということで、参加する理由、各カンファレンスの特色、参加により得られるものを発表しました。
参加することで人生も変わり、ついには参加だけでなく運営にも携わるようになったとのことで、自分も2025年はもっとカンファレンス・勉強会に参加しようと思わせてくれるような素敵な発表でした。
1歳6ヶ月に達する日を計算する過程で知るRailsの日付計算の罠_完全版
続いての登壇者はyonoさんで、「1歳6ヶ月に達する日を計算する過程で知るRailsの日付計算の罠_完全版」という発表でした。
以前にテックブログに書いた「1歳6ヶ月に達する日を計算する過程で知るRailsの日付計算の罠」において記載を見送った「N歳に達する日」に関する詳細の発表でした。
行政などに関連する年齢計算は実生活での計算と違ってより厳密性が求められるのだなぁ、と思いながら聞き入ってしまいした。正に完全版にふさわしい内容であったと思います!
入社後の壁に立ち向かう
登壇者はushiboyさんで、「入社後の壁に立ち向かう」という発表でした。
SmartHRはプロダクト毎にコードネームがあって覚えるのが大変であるという内容で始まった発表でしたが、その後はなんと対策として読み上げもしてくれるかるたアプリを作って、それを利用しコードネームを覚えたという内容に帰結した発表でした。
タイトルからは全然予想出来なかった内容であったのと、覚えるための方法がかるたアプリを自作して利用する(そして無事に覚えた)という、驚きが沢山あった発表でした。
レプリカ危機一髪
登壇者は8年前までさつまいも農家という経歴のkawaidaさんで、「レプリカ危機一髪」という発表でした。
所属しているスケーラビリティチームは労務プロダクトのスケーラビリティについて対応しているチームで、GCPに関するプロジェクトの運営、リードレプリカ・コネクションプーラの導入といったことをしています。今回はリードレプリカの導入について、あの有名なパーティーゲームを用いた面白い例を用いて紹介しました。
リードレプリカに関する注意事項や、プライマリーとレプリカの使い分けのし方など、自分が普段何気なく利用しているものの裏側を聞けて大変勉強になりました。
藤村手法を試してみた!話
登壇者は先月11月にジョインしたばかりのudzuraさんで、「藤村手法を試してみた!話」という発表でした。
STORES株式会社CTOの藤村氏がKaigi on Rails 2022で発表された「既存Railsアプリ攻略法」の手法を、ジョインして携わることとなった労務プロダクトのリポジトリに対して行ってみたという発表でした。
普段中々聞くことのない、業務で触っているリポジトリに関する客観的な分析とudzuraさんの見解は大変興味深かったです! また、発表の最後には今後の意気込みも置いていかれていて、声には出せませんでしたが心の中でエールを送らさせていただきました。
アラート疲れをなくそう!
登壇者はkekkeさんで、「アラート疲れをなくそう!」という発表でした。
最近読んだ『入門 監視 ── モダンなモニタリングのためのデザインパターン』という本に出てきた「アラート疲れ」が気になったというkekkeさん。自チームで実践した例も交えて、どのようにすれば「アラート疲れ」をしないようにできるかを発表しました。
自分が携わっているプロダクトにおいても懸念されていることでしたので、来年以降kekkeさんがお話されていたことも踏まえつつ改善をしていきたいと思いました!
次からは代わってtnagatomiがお伝えします。
ruby-jit-challengeをやってみた
「ruby-jit-challengeをやってみた」という発表で、発表者はyudaiさん。
Rubyのプログラム実行の流れから始まり、ruby-jit-challengeというRubyのJITを自分で書いてみようというリポジトリの紹介をしつつ、どのようにマシンコードを生成してスタックを操るかといったことの発表でした。
しかし中身が濃すぎたのか、時間が全然足りず、あえなく時間切れの銅鑼を鳴らされてしまっていました。
普段、自分が書いているのは表面のコードなのだなぁ、もっと深く潜ってみても面白いだろうなぁと思わせてくれました。
新卒PdE選考に関わって考えたこと
「新卒PdE選考に関わって考えたこと」という発表で、発表者はshifuminさん。
「冬、それは」のスライドから、「冬、それは、2026年卒の新卒PdEの選考が動いている季節です」と続いて始まった発表でした。選考の全体の流れから始まり、選考に関わっていて、技術テストを含めて求められるレベルに選考官としても驚いたことを語っています。また、それに応募される候補者の方々のレベルが高いことにも驚いていました。
私も新卒選考に関わらせていただいているのですが、私がもし学生の時に受けていたら通っていたかとても怪しいと思わされるもので、発表中はうんうんと頷いていました。
SmartHRでChrome拡張を公開したよ
「SmartHRでChrome拡張を公開したよ」という発表で、発表者はgoroさん。
導入ではChrome拡張の概要から始まり、なぜSmartHRのChrome拡張を作ったかという動機も説明し、どのブラウザで利用できるかといったことまで触れました。そのあとはChrome拡張の構成要素や権限の種類を説明しました。そして、公開するためにはどのようなものが必要でどのような手順が必要かと言ったことをお話されました。最後にSmartHRのChrome拡張は何をしているのか教えてくれました。
なお、SmartHRのChrome拡張は、SmartHRのホームから、外部のサービスやアプリに自動でログインできるという便利なものです。
Chrome拡張も小さなプログラムで、色々とできてしまうからこそ権限が細かく設定されるのだなぁと感心するとともに、SmartHRのChrome拡張を入れてみて便利に使っていきたいなと思いました。
意思決定
「意思決定」という発表で、発表者は現VP of Engineeringのmorizumiさん。
意思決定のお話です。「意思決定が得意な人〜?」という会場への問いに、手が上がったのは数名のみでした。そもそも意思決定とは、から始まり、方向を決めるフェーズと実行フェーズがあり、実は実行フェーズに不安が大きい人が多いのではないかと問いかけます。それを緩和するのに納得感が高まる妥当なプロセス、意見を聞いて反映して説明する公正なプロセスが役に立つと説きます。そのように、意思決定とは単に知性的な営みではなく、多分に政治的・組織的なものなのだとお話しました。
私生活の中でも仕事の中でも、小さなことから大きなことまで、私たちが生きてくことは意思決定の連続ですが、妥当なプロセスや公正なプロセスを意識して意思決定していきたいと思いました。
つくってあそうぼう AI編
「つくってあそうぼう AI編」という発表で、発表者は次期VP of Engineeringのsaitorycさん。
会場への「皆さん、AIで遊んでますか?」の問いから始まったこの発表ですが、生成AIのサービスを利用して自分のアバターを作り、そのアバターに喋らせてしまうというものでした。怖さを感じるこのアバターですが、英語も流暢に話せていました。
それに加え、トークンを環境変数に設定しただけで会話をするAIアシスタントを生成AIサービスに任せて作ってしまったという話もしました。観衆からは、いま壇上にいるsaitorycさんも実はAIなんじゃないかという不安の声が上がっていました(笑)。
生成AIは便利ですが、ここまで出来てしまうと自分の職が脅かされるのではないかという恐怖さえ感じました。そしてAI saitorycさんは不気味の谷を超えられていなかった気がします。
LT大会年間ベスト
LT大会の締めくくりは、年間ベストの発表でした。
現地参加回数、登壇回数、スタッフ回数が発表され、それぞれ画面上で表彰されました。このような表彰があるのも年末ならではでした。
記念撮影
全ての発表を行った後、懇親会の前にオフラインで集まった登壇者と参加者による記念撮影を行いました。
懇親会
いつもより大人数の懇親会も大盛り上がりでした!LT大会に参加したほとんどの人が懇親会にも参加しました。
年末ということで、今年を中心にSmartHRでの思い出の画像を振り返るコーナーもありました。壇上に上がってもらった2人に、画像を見てコメントしてもらうというものです。何の写真か思い出せないことも多く、それだけ色々なことがあったということでしょうか。
2024年を振り返って
2023年の年末に始まったLT大会ですが、はじめて1年を通して実施され、業務に関わることからそうでないことまで、たくさんの発表が見れました。
これからのLT大会もどんな発表があるのか楽しみです。