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2026年版 エンジニアのキャリアについて【SmartHRの場合】

2021年に エンジニアのキャリアについて【SmartHRの場合】 - SmartHR Tech Blog という記事を出して以来、SmartHR のエンジニア組織にはいくつかの変化が起きていました。 今回は最新版の組織図・制度に基づいて SmartHR におけるエンジニアのキャリアについて紹介します。

SmartHR のエンジニア組織について

SmartHR のエンジニア組織は以下のような構造になっています。

※組織構造の概略をお伝えすることが目的のため簡略化しています。

エンジニアの組織構造

VPoE がダイレクター1を支え、ダイレクターがマネージャーを支え、マネージャーはチーフ2を支え、そしてチーフはメンバーを支える、といった構造です。

図の青色はマネジメントロールの人たちで、黄色はいわゆるメンバーの人たちです。

上記のような構造になっていますが、 メンバーの人たちはマネジメントロールにならないとキャリアパスが詰まってしまうのかといえば、決してそんなことはありません。

SmartHR の等級制度について

SmartHR には等級制度というものが存在し、以下のような役割と人材イメージでマッピングされています。

等級ごとの人材イメージ

また、SmartHRでは職種ごとに給与レンジタイプと昇給・成果給タイプが設定されており、エンジニアは「給与レンジタイプ:ハイ」x「昇給・成果給タイプ:スタンダード」に属しています。

報酬タイプの分類

「給与レンジタイプ:ハイ」x「昇給・成果給タイプ:スタンダード」の給与レンジは以下のようになります。

給与レンジ(ハイxスタンダード)

SmartHRのエンジニア組織では4等級以上の等級要件は上述した人材イメージを満たすように、スペシャリスト要件とマネジメント要件がそれぞれ定義されており、いずれかの要件を満たせば昇格できるとなっています。 先ほどメンバーの人たちはマネジメントロールにならなくてもキャリアパスが詰まってしまうことはないと書きましたが、このように等級要件を分けていることがその大きな理由となっています。

マネジメントにはそれほど興味がなく、自身の手を動かす形でプロダクト開発を突き詰めていきたい場合はスペシャリストのキャリアを歩むことができますし、反対にメンバーの人たちを支える方にリソースを割きたい場合はマネジメントのキャリアを歩むことができます。

また、一度マネジメントに進んだらスペシャリストへの移動ができなくなるかといえばそんなことはなく、チーフであれば毎月の組織変更のタイミングでメンバーに戻ることもできます。もちろん後任が必要なので、いつでも自由に切り替えられるというわけではありませんが、そこさえ解決すればそれ以上の制限は特にありません。

マネジメントをやってみたものの、ちょっと違ったなあということは当然あるでしょうし、そうなったときに転職するしかない、という状況になってしまうのは会社にとっても社員にとっても不幸です。一度選ぶと戻れないとなると、マネジメントロールに挑戦する際の心理的ハードルも大きくなってしまいます。

そういった弊害を防ぐため、SmartHR ではチーフになっても他社員の給与情報には触れられないようになっていたり、チーフ手当てのようなものを付与しないようにしていたり、いつでもメンバーに戻りやすい環境作りをしています。

※ただし、マネージャーの場合は給与情報に触れる場面もあるため、かなり戻りづらくはなります。そのため、任命の際は戻りづらくなるという共通認識を必ず作るようにしています

開発グループのメンバーとマネジメントロールの比率に着目すると、それぞれ以下のようになっています。

メンバー_マネジメント比率

4等級以上、5等級以上と見ていくと以下のようになります。

メンバー_マネジメント比率(4等級以上)

メンバー_マネジメント比率(5等級以上)

等級が上がるにつれてマネジメント側の比率が多くなっています。なお、上の図のマネジメントにはチーフも含まれています。

SmartHR のチーフはプレイヤーとしての側面も比較的強く、スペシャリストとマネジメントのちょうど中間に位置するような役割です。

プレイヤーとして評価されて5等級になった方が現在はチーフを務めている、といったこともあるので、おおよそスペシャリスト / マネジメントのどちらを選んでも5等級には昇格できている、と言えるのではないかと思います。

スペシャリストとマネジメントで差をつけない理由

組織として SaaS のプロダクト開発を行っていく上では、様々な専門性が必要になります。

Rails を用いた多様な開発経験、React を用いた SPA の構築経験、パフォーマンスチューニングに関する深い知識、アジャイルなチームを構築できるスキル、ピープルマネジメントに関する豊富な知見、セキュリティを意識してインフラを構築できるスキル、etc...

そういった専門性を有する多様な人々に SmartHR で活躍してほしい。

そして活躍が正当に評価され、報酬が得られる制度としたい。

スペシャリストとマネジメントに差をつけていない背景にはそのような思いがあります。

特定の専門性を突き詰めることでプロダクトに貢献したい方にはそのようなキャリアパス(スペシャリスト)を、人や組織を支えるといった面でプロダクトに貢献したい方にはそのようなキャリアパス(マネジメント)を。

そんな風に、多様なキャリアパスが提供できる環境を用意したいという考えが背景にあります。

入社時に明確なキャリアが決まっている場合

SmartHRには、キャリアの方向性に合わせて大きく分けて3つの募集要項が用意されています。

  • エンジニアリングマネージャー候補
    • すでにマネジメント経験があり、最初からダイレクターやマネージャーとして配属される
    • 最初はマネージャー代理として管掌予定の本部や部に配属され、オンボーディングやキャッチアップを経て本任命される
  • プレイングマネージャー(チーフ)候補
    • プレイングマネージャーを志望しており、チーフになることを前提とした配属がされる
    • 入社して即チーフになるケースもあれば、最初はプレイヤーとしてチームに配属され、数ヶ月をかけてチーフになっていただくケースもある
      • 評価時期や組織改編のタイミングにも左右されるため、多少バラつきはありますが、基本的には半年以内にはチーフになっていただく想定
  • プレイヤー・オープン
    • スペシャリストとしてのキャリアに興味がある
    • マネジメントのキャリアにも興味はあるが、まずはプレイヤーとして参画したい

実際に SmartHR に入社いただいてからの流れ

入社後は上長との 1on1 が組まれるため、その場を通じてキャリアプランについてすり合わせを行っていきます。SmartHR でやりたいことがある程度はっきりしてきたら、半期の目標を設定します。

目標が設定できたら、以降はその目標の達成に向け、プロダクトへの貢献を続けていただきます。その過程で定期的に(多くの場合2週に1度)上長との 1on1 を行い、目標達成への進捗を確認したり、妨げになっていることについて話し合います。

キャリアプランについては適宜上長との 1on1 の場などで相談できるため、志向に応じてどんなキャリアを歩むのか検討を進めていきます。

その後(人によって期間は千差万別ですが)、一定程度の経験・実績を積んだら、ひとつ上の等級への昇格が視野に入ってきます。

昇格を検討する必要があると上長が判断したら、上長の推薦により昇格候補となります。期初に昇格の条件となる目標を上長と設定することになり、その目標が期末に問題なく達成できていれば、マネージャー陣の協議を経て承認の上、晴れて昇格となります。

そして、新しい期がはじまったら、再び目標設定を行い、新しい目標の達成に向けて動き出します。

ざっくりではありますが、以上が SmartHR における基本的なキャリアの進め方です。

実際、昇格の実績 / 等級分布ってどうなってるの?

キャリアの進め方について書いてきましたが、気になるのは、じゃあ実際どれくらいの昇格が行われていて、エンジニアの等級分布はどうなっているのか? ということですよね。

まず昇格について、こちらは技術統括本部の中からプロダクトエンジニアやMLEに絞ったデータで、ボリュームゾーンである4等級と5等級に絞った直近の昇格実績になります。

昇格実績

次にエンジニアの等級分布についてですが、2026年3月時点での各等級ごとの人数は以下の通りです。

等級分布

給与テーブルと併せて見てみると、どの給与レンジにどれくらいの人数が属しているのか、おわかりいただけるかと思います。

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  1. SmartHR 内部の呼び方で、シニアマネージャーや本部長と呼ばれる役割です。マネージャーよりも広い範囲・長い時間軸での責務を持ちます
  2. SmartHR 内部の呼び方で、いわゆるプレイングマネージャーの役割を指します