
SmartHRに最近ジョインされたプロダクトマネージャー(以下、PM)のhamamuさんにインタビューしてきました。新天地でのスタートダッシュの切り方や、hamamuさんがSmartHRにたどり着くまでの経緯など盛りだくさんです。ぜひご覧ください。
SmartHRの「データの持ち方」を再考する
—— まずはかんたんな自己紹介をお願いします。
プロダクト基盤領域でPMをしているhamamuです。SmartHRには2025年4月に入社したので、いま4ヶ月と少し経ったくらいです。
大学の頃からインターネットに興味があり、職種はエンジニアからプロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャー、経営、そしてまたプロダクトマネージャーと変遷がありつつも、一貫してIT業界で経験を積んできました。プライベートでは静岡県に住みながら、3児の父をやっています。

—— ご担当のプロダクトについても教えてもらえますか?
ぼくが担当しているのは、プロダクト基盤領域の中でも、特にデータ基盤と呼ばれるプロダクトです。データを「蓄積」するための基盤だと思ってください。SmartHRには複数のアプリケーションが分散して存在しているため、データの共通化を検討したり、これまで取得できなかった新しいデータをどのように収集・蓄積していくか検討しています。
例えば、「基本給(月給)」は多くの企業で共通して利用されるデータですが、SmartHRの従業員標準項目には含まれていませんでした。カスタム項目として登録は可能ですが、標準項目でないためプロダクトをまたいだ参照や活用ができません。
SmartHRは、お預かりしたデータを複数のプロダクトで活用し、お客様が多様な人事施策に役立てられることを重視しています。そこでニーズを整理し、「基本給」を標準項目として追加することを決定し、先日リリースしました。
https://support.smarthr.jp/ja/info/update/dd_jc353xb5support.smarthr.jp
SmartHRは、祖業の労務管理領域からタレントマネジメント領域、さらには情シス領域にも進出しています。その結果、労務管理だけなら特に問題なかったデータの持ち方を再考する必要に迫られているわけです。
自然と一次情報が集まる座組を作る
—— スケールの大きな話ですね!たしかにhamamuさんは、入社直後から、ほかの領域のPMを巻き込んで、「基本給」のようなデータの持ち方を決めるプロジェクトを複数リードしていますよね。
入社してからキャッチアップする中で、データの持ち方の問題が、事業成長のボトルネックになっていることはすぐに分かりました。もともと課題感を持っていたひとも多かったようで、ぼくから声をかけたらすぐに巻き込んでプロジェクト化することができました。
—— 「プロジェクト化」を具体的に教えてもらえますか?
まず、このデータのことで困ってそうだな、というのがあったら、新規でSlackチャンネルを立ち上げて、関係しそうなひとをどんどん招待します。入社して日が浅く社内に知り合いがいないので、社内のドキュメントやSlackでキーワードで検索して、詳しそうなひとに声を掛けていきました。

あとは、そのSlackチャンネルに「こんな課題がありそう」「ここはわからない」「ソリューションはこういう方向かな」みたいなことを投稿すると、「そういえばお客様が最近こんなこと言ってた」といった声が集まるので、課題やソリューションのディスカバリーが進みます。
—— 入社早々なのに行動力がすごい。なぜそうしようと思われたんでしょうか?
一次情報を効率良く集めるため、でしょうか。PMとして様々なことを進めるためには、どれだけ一次情報を集められるかにかかっていると思っています。でも、自分から情報を取りに行くのって限界があるじゃないですか。なので自然と一次情報が集まるような座組を作ることを意識していました。それでプロジェクトを立ち上げて、ほかのプロダクトマネージャーやビジネスサイドのメンバーなど、いろんなひとと情報交換できるようにしたんです。
—— なるほど、「自然と一次情報が集まる座組」ですね。一次情報が大事なことはみんな知っていると思うのですが、それを効率よく集めるところは困りがちな気がします。
SmartHRは最初のリリースから10年経ち、さまざまなノウハウが溜まっているはずです。ですが、情報と情報をつなげたり、構造化したりというところは伸びしろを感じています。

リーダーシップを発揮するのにこれ以上の環境はない
—— データの持ち方以外にも、いろいろと動いているそうですね。
プロダクトのコードネーム(社内で使われている、プロダクトごとの通称)をサクッと調べられる方法を提案したり、オンボーディング資料をNotebookLMに入れてすぐ質問できるようにしたり、インシデント対応の研修を提案したり、のことですね。
コードネームの件は、PMに限らず全社から反響があったので、やってよかったです。

—— 入社されてすぐのことなんですね。どういう意識からの行動だったんでしょうか。
もともと、なにかしら早くアウトプットを出そうという意識はありました。今まで出会ってきた「すごいひとたち」は、みんな初日からアウトプットを出すような早いひとたちだったので、ぼくも見習おうと思っていたんです。
ぼく自身はこれまで、HRのことを専門にやってきたわけではないので、先に入社されたSmartHRの皆さんよりビハインドしているという意識もありました。ただ、「入社するひとの視点がわかる」は強みかなと思ったんです。
SmartHRはすごく成長していて、これからもどんどん新しい社員が入社してきます。だから、そのひとたちの立ち上がりを支援することはレバレッジが利くと考えました。
—— なるほどー。とにかく早くアウトプットすることを意識していたんですね。そしてレバレッジが利く、手つかずのポイントにフォーカスしたと。
SmartHRに入社して感じたんですが、みんなそういうリーダーシップを待っていたんじゃないかと思うんです。課題は感じているけど忙しいし、とても手が回らない、みたいな。
だから、誰かがオーナーだと言い張って物事をリードしようとするとき、すごく良いフォロワーになってくれるんだと思います。反対するときだって代案を考えてくれるし。リーダーシップを発揮するのにこれ以上の環境はないと思います。抱えすぎたとしても、必ず周りが助けてくれるので、自分はリーダーという意識を持って、役目をまっとうしたいと思っています。
—— 確かに、手が回っていない課題はたくさんありますよね。それを解決に向けてリードしてくれるのはほんとうに助かります。

「何者かになるんだ」と思っていた学生時代
—— さて、ここからは少し話を変えて、hamamuさんのこれまでのキャリアについて聞かせてください。冒頭でもご紹介いただいたとおり、これまでいくつかの職種の変遷を経つつ、経営にも携わってからSmartHRに入社されたんですね。キャリアの始まりはどんな感じだったんでしょうか?
始まりでいうと、学生時代にNPO法人の営業としてインターンをしていたのが原点ですね。「議員インターンシップ」という、政治家の活動を体験できるインターンの運営でした。各地の大学を回ってチラシを配ったり、勧誘したり。このときにコミュニケーションの取り方や資料の作り方など、仕事の基礎を学びました。
そのあとは就職活動をしたのですが、うまくいかず、大学を休学して世界一周の旅に出たんです。いま思えば、自分は特別なんだ、何者かになるんだという気持ちが強かったんだと思います。
それでアジア・アフリカ・ヨーロッパ・南米・北米を巡る20カ国を巡る世界一周の旅に出ました。旅の中では時間は無限にあったので、途中で出会った人のWebサイト制作などをしているうちに、このITの仕事をもっと突き詰めたいと思うようになりました。

この思いがきっかけで、帰国後の2012年に友人と会社を立ち上げて、エンジニアをやることになりました。メインがエンジニアというだけで、実際はなんでもやる感じでしたね。
—— 学生のころからいろいろ経験されていたんですね。そこにエンジニアのきっかけがあったと。
ユーザーの声が自信につながる
—— そのあとプロダクトマネージャーになるまでを教えてください。
そのあとは立ち上げた会社から離れ、何社か渡り歩きながらエンジニアを続けていたのですが、途中でプロジェクトマネージャーに転向することにしました。クライアントワークの中で、クライアントとのコミュニケーションに課題があることに気がつき、なんとかしようと思ったのがきっかけです。エンジニアを3年ほどやってみて、自分に適性がないなと感じることもあったので、ちょうどよかったというのもあります。プロジェクトマネージャーになってしばらく経つと、今度は自社で事業をやっているところに行きたくなってSTORESに転職しました。そして転職と同時にプロダクトマネージャーになりました。
STORESには4年いたんですが、最初はあまりうまくできなくて、周囲と自分を比較しては落ち込んでいました。プロジェクトマネージャーは、既に誰かが定義した課題を、QCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期))を担保しながらデリバリーすることに責務がありました。一方で、プロダクトマネージャーは課題を定義するところからが責務なのが難しかったんです。この課題を解決すべきだ!と意見を出して周りを巻き込んでいくことに自信がなかった。ですが、多くのユーザーと触れ合ううちに、自分の中にユーザーの声が溜まっていき、自分の意見に自信を持てるようになりました。
—— hamamuさんもそんな風に苦戦されていた時期があったんですね。ユーザーの声を元に自信を持っていったというのは、いまの一次情報を大事にされているところと通ずるものがありますね。

経営者として事業成長にコミット
—— ここからどういう経緯で経営に携わるようになったのでしょうか?
2012年に友人と創業した会社はその後離れていたのですが、2022年ころから経営企画としてまた関わり始めていたことがきっかけです。3人で始めた会社は10年を経て30人規模に成長していましたが、組織成長の壁にぶつかっていました。ぼくもキャリアの壁にぶつかっていたので、意気投合し、取締役として経営に参画させてもらうことになりました。出戻りではあるものの、今度はエンジニアではなく経営という立場だったので、別の貢献ができるのではないか、と考えたんです。参画後は、主力事業とコーポレート部門を管掌し、事業成長のために奔走しました。
—— ここで最初の会社に戻るんですね!経営者としては具体的にどんなお仕事をされたんですか?
本当になんでもですね。クライアントと進めるプロジェクトに入って立て直したり、組織内のナレッジシェアを仕組み化して全体のレベルの底上げを図ったり、採用強化のために戦略を練ったり年間100件近く面談をやったり。いろんなことをやらせてもらいました。
—— その結果が、事業成長という成果として表れたわけですね。まさに事業にコミットされていたんだなと感じました。
「自分の半径5m以内で共感できるもの」を求めてSmartHRへ
—— その後、経営から離れられたわけですが、どんな経緯があったんですか?
一言で表すのは難しいのですが、「燃え尽きた」というのが一番近いかもしれません。精神的に参っていたわけではありませんが、起きている時間のほとんどを仕事か家族に費やし、自分をないがしろにし続けた結果、「このままでは自分がもたない」と感じることが多くなりました。もちろん、生半可な気持ちで始めたわけではありません。しかし、そんな自分が経営を続けることは会社の未来のためにならないと考え、会社を離れる決断をしました。2年弱という短い期間でしたが、何者でもなかった自分に経営にかかわる機会をくれ、貴重な経験を積ませてもらえたことに心から感謝しています。
—— なんと、燃え尽きるほど駆け抜けられた2年だったんですね。

—— それで、SmartHRへはどのようなきっかけで興味を持たれましたか?
STORES時代の上司に誘われたのがきっかけです。尊敬している上司だったので、この方がお勧めするならきっと良い会社なのだろうと思って選考を受けました。
次の会社を選ぶにあたって、「自分の半径5m以内で共感できるもの」を軸にしていました。自分が心から好きになれることに30代後半の時間を使おうと。自分自身は働くことが好きなので、SmartHRが目指す「誰もがその人らしく働ける社会」に共感して応募しました。
それで受けてみたら、選考の面接を通して会う皆さんが、初対面なのにまるで数年一緒にいる同僚のようというか。ここならありのままの自分でやれる、パフォーマンスを出して楽しく働けそうだ、と志望度が上がっていき、いまに至ります。
—— 面接官が聞いたらすごく喜ぶと思います。入社いただけて本当によかったです。
経験を活かして、多くのひとの役に立ちたい
—— 最後に、所信表明的ななにかをいただけませんか?
「何者かになるんだ」と思っていた20代のモラトリアム全盛期と比べると、実際の自分ははるかに凡人で、多くのことはできないことを知りました。これは、30代後半になって、身の丈にあった理想を描いて掴めるようになった、とポジティブに捉えています。
これまでの経験を活かして、多くの人の役に立ちたい。幸いにもSmartHRは多くの会社で利用いただいているので、インパクトを生み出せる位置にいます。コーポレートミッションの「労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」の実現に向けて、これからも頑張っていきます!
—— 今後のご活躍にも期待しています。今日はありがとうございました!

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